ムーカンチャイを発つ朝がやって来た。最後の朝は靄も出ておらず、バンガローの外に出ると、綺麗な谷の斜面に張り付く棚田の絶景を望むことが出来た。
旅の終わりは寂しいが、美しい朝だ。
SONY ILCE-7C (36mm, f/11, 1/50 sec, ISO100)
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モン族の子供達とアニキに見送られムーカンチャイを発つ
その絶景を眼下に、朝食を頂く。
本来ならいつもの目玉焼き乗っけ麺Mi Tom Trungと行きたいところだが、事前にホーチミンのスーパーで買っておいた菓子パンをパクつく。これは往路でも行った例の儀式である。つまりは、7時間半のバス旅を前にして、お腹様にご機嫌でいて頂くための最重要儀式である。
しかし、絶景と爽やかな高原の空気が、菓子パンと水を優雅な高原の朝食に変えてくれるのだ(少し言い過ぎている自覚はあるが、あながち嘘でもない)。
SONY ILCE-7C (20mm, f/16, 1/40 sec, ISO100)
優雅に高原の朝食を摂っていると(菓子パンをかじっていただけだが)、3人のモン族の子供達が付近で遊んでいたので、写真を1枚撮らせてもらった。
SONY ILCE-7C (28mm, f/11, 1/40 sec, ISO100)
モン族の少女は皆、スカートだけ民族衣装というハイブリッドスタイルで、何とも可愛らしい。いずれお母さんのような立派な民族衣装を着るんだね。
優雅な高原の朝食を終え(菓子パンをかじっただけだが)部屋で帰り支度をする。にわか雨が通り過ぎたようだ。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/750 sec, ISO80)
窓の外で物音がするので目をやると、先程の子供達が遊びに来ていた。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/120 sec, ISO80)
君たちが大きくなった頃に、また会えるかな。思えば旅ではこういうシーンに数多く出会ってきたが、その後実際に会うことは稀だ。だがそれもまた旅情だ。
3泊4日お世話になった宿のアニキのバイクで、下界のバス乗り場まで送ってもらう。絶景の下で、アニキの恋愛事情をヒアリングする。彼はまだ結婚していないが、彼女がいるらしい。それこそ、もし次に訪れることがあれば、夫婦で宿を営んでいるかも知れない。
Apple iPhone 15 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/680 sec, ISO50)
この道端でハノイ行きのバスを待ち受けるようだ。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/1700 sec, ISO80)
すぐそばにモン族の家があり、子供達が遊んでいた。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998656528mm, f/1.8, 1/600 sec, ISO64)
やがてバスが到着したようだ。
ん・・・?
Apple iPhone 15 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/350 sec, ISO40)
アニキに予約してもらっていたのは2段ベッドのスリーピングバスのはずなのだが・・・
絶対に違う・・・(笑)
アニキ自身も予想外だったようで、バスの車掌みたいなおっさんと色々言い合っていたが、やはりこれが予約していたバスだったようだ。
「いいよいいよ、こういうのも好きだから」
と言って、申し訳無さそうにしているアニキと握手を交わし、バスに乗り込む。ありがとうアニキ、いつかまた会う日まで!
と、アニキには言ったものの、いざ乗り込んでみると・・・
Apple iPhone 15 Pro (2.6900000572505mm, f/1.9, 1/20 sec, ISO640)
いやー、これは想像以上(笑)昭和の慰安旅行かよ!
前の方など、もはやどうやって乗ってるのか謎である。このバスのシートは左右何列仕様なんだろうか?というかこれは本当にバスという乗り物なのだろうか?
Apple iPhone 15 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/100 sec, ISO64)
走っている間も、常にドアは開かれている。仕事の会話で「我々はあらゆるビジネスの機会に対して常にオープンだ」などと言う常套句を、なぜか思い出した。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/490 sec, ISO80)
そして時折停車し、よく分からないものが次々と積み込まれる。このバスも「あらゆるビジネスの機会に対して常にオープン」なのかも知れない。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/800 sec, ISO80)
途中二度ほど休憩をする。そしてバスを洗車する。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998656528mm, f/1.8, 1/240 sec, ISO64)
休憩時にバスに乗り込むときに初めて知ったのだが、バイクまで乗っていたのか・・・もはやベトナみに対する耐性が出来ているので何が起こっても驚くことはない。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998656528mm, f/1.8, 1/120 sec, ISO160)
18時ころ、ノイバイの降車場に到着。ムーカンチャイを出発したのが10時頃だったので、8時間ほどかかったことになる。「あらゆるビジネスの機会」をとらまえていて多少時間が掛かったのかも知れない。そういうこともあるので、余裕のある時刻のフライトを押さえておくのが吉だろう。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/110 sec, ISO125)
空港でフォーを頂く。同じベトナムでありながら、何日もモン族の食事しか食べていないと、懐かしく感じる。食事に関しては正直なところ、モン族の食事よりもベトナム料理の方が洗練されていて美味しいと感じる。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998656528mm, f/1.8, 1/50 sec, ISO400)
ビアハノイを飲みつつ、ムーカンチャイの旅を〆ていく。棚田の絶景に抱かれ、モン族の人々の素朴な優しさに癒やされ、サトウキビ畑で遭難しかけ・・・と、大変濃ゆい4日間であった。
さて、2024年のムーカンチャイ旅行記はこれにて完結。多くの日本人の脳内イメージとは少し違う、こんなベトナムもあるのだということを、少しでも多くの人に知ってもらえたら嬉しいと思います。
ではまた世界のどこかでお会いしましょう。
(2024年9月3日の記録)(完)
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