こんにちは。ビール瓶でボーリングをするのが趣味の10max(@10max)です。
「ビール瓶でボーリング」といえば世界人気No.1の大人の遊びですが(当社調べ)、あまり頻繁に行うとお金がかかるのが玉にキズですね。
でも、ベトナムなら全く問題ありません。なぜなら、ベトナムは世界一ビールが安いからです。

では具体的には一体どのくらい安いのでしょう。水道代より安いのでしょうか・・・?
また、どんな種類のビールがあるのでしょうか?美味しいのでしょうか?
ということで、体を張った決死のブラック調査を敢行しました。
なぜブラック?
だって、調査のためにはそれらのビールを全て飲まなければなりませんよね?
飲まなければなりませんよね?
ということで、日々決死の覚悟でビールを飲んだ成果として、ベトナムビール21種類※の特徴や価格水準、歴史、無駄知識などをお伝えしたいと思います。
また記事の最後に、ホーチミン在住の某YouTuberさんとのコラボ企画動画を貼ってありますので、そちらもビールを飲みながらご覧下さい。
※「ビア●●スペシャル」的なサブブランドは除いてカウント(なので紹介ビールはもっと多い)。また、筆者が実際飲んだものに限るため、正確性・網羅性は不明です。
※ホーチミンのクラフトビールについてはこちら↓

※ビール以外のお酒についてはこちら↓

ベトナムビールの特徴とこぼれ話
さて、最初にベトナムビールに関する無駄知識をいくつかご紹介します。
本当に薄味?
ベトナムのビールは、グラスに氷を入れて飲むアジアンクールスタイルが基本です(特に南部。最近は冷えたビールを出す店も増えましたけどね)。ビールと一緒に氷が入ったバケツが出てきて、そこからガシガシ氷を取り出してグラスに入れてくれます。
その印象が強いためか、
「ベトナムのビールは薄味」
と、よく言われますが、どうなんでしょう?
一言で言えば「イエス」です。特に南部では一般的にはあっさりしたアルコール度数の低いビールが多いですし、何より氷を入れるので身も蓋もありません。
しかし、実は単純にそうとも言い切れません。南北でも嗜好が違ったり、銘柄によっては意外とコクと苦味のあるものもあるのです。
余談ですが、その薄味(や氷)のおかげで、「日本ではビールが苦手だったけれど、ベトナムのビールなら飲める」という人も多いです。
氷でお腹こわさない?
氷と言えば、旅行者によく訊かれるのが、
「あの氷はお腹に大丈夫なのか」
という疑問。
実は、あれはちゃんと業務用の氷を仕入れているので基本的に大丈夫です(お腹を壊すとしたら多分別の理由)。伝統と信頼のアジアンクールスタイルですからね。
同ブランド内での序列にも注目
ベトナムビールの飲み比べでは、銘柄ごと(333、ビアサイゴンなど)の違いに加えて、同じ銘柄の中でのバリエーションにも注目しましょう。
例えば、「ビアサイゴン」には以下のようなサブブランドがあります。上から高価な順に、
- BIA SAIGON GOLD (5.0%)
- BIA SAIGON SPECIAL (4.9%)
- BIA SAIGON CHILL (4.6%)
- BIA SAIGON EXPORT PREMIUM (4.8%)
- BIA SAIGON LAGAR (4.3%)
同じ「ビアサイゴン」でも、あっさりした標準的なラガーから、日本のビールに匹敵するほど濃厚なゴールドまで、風合いはかなり異なるので、むしろ同銘柄内での飲み比べの方が面白いまであります。
サイゴンっ子はスッキリ系がお好き
さて、上で「ベトナムのビールは薄味?」という話をしましたが、そもそもベトナム人(特に南部)の好みが薄味寄り、という話があります。
ホーチミンのローカル飯屋で飲んでいるベトナム人を見ていると、若い世代ほど「BIA SAIGON CHILL」や「TIGER CRYSTAL」などの、薄色でスッキリ味のサブブランド商品を飲んでいる事に気付きます。
実はベトナム人(南部)に好きなビール銘柄を尋ねると、結構な割合で「タイガー」または「ハイネケン」と返ってきます。これらは元々スッキリ味なのに加え、外資系ならではの高品質と相まって人気です。逆にベトナム人の間では「333は強すぎて飲みづらい、頭が痛くなる」などと言われることもあります。
そのような状況を受けて、各メーカーもスッキリ系のサブブランドを推している感があります。
ベトナム国産ビールの価格水準
価格水準は、銘柄ごとに多少の誤差はあるものの、全般的にこんな感じです(330ml缶ベース)。
店舗・EC購入なら60円前後~!
スーパーやコンビニなどの店舗、ShopeeなどのECサイトで買う場合、スタンダードな銘柄なら概ね1本あたり11,000ドン~13,000ドン(60~75円)あたりがボリュームゾーンです。
また、ベトナムでは店舗業態ごとの価格差はあまりありません。店頭ならコンビニでもスーパーでも、あるいはShopeeなどのECサイトでも、概ね似たような値段です。ちなみに筆者はいつもShopeeで24缶入りの箱で買っています(値段と言うより持ち帰る手間を省きたい)。
ちなみに冒頭で「水道代より安いの?」と冗談で書いてしまったので一応回収すると、ホーチミンの水道代は1㎥あたり7,000~13,000ドンだそうなので、計算するとビールは水道代の4千倍くらい(笑)また、ミネラルウォーターも500mlで6,000ドンとかなので、流石に水よりは安くないですね^^;
ただ、コーラなんかだとビールとほぼ同じか、ものによってはビールの方が安いこともあります!
水より高いとはいえ、ビール60円とか、おそらく天国とはこうい場所なのでしょう。
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ローカル店なら浴びるほど飲んでも激安
一方、飲食店については結構差があります。例えば店頭で12,000ドン(約70円)くらいのビールの場合、ドローカル飲食店なら15,000〜25,000ドン(約90〜150円)くらいで飲めますが、ちょっと綺麗めなレストランでは35,000〜60,000ドン(約200〜350円)くらいします。
筆者は普段はドローカル店で飲むので、一人あたり5本前後飲んで軽めの食事を数品頼んでも千円前後、高くても2千円を超えることは滅多にありません。仮に3千円を超えて飲もうものなら値段を覚えていません(どういうこと)。
なお、おつまみについても、店で数品頼みつつ、道行く行商屋台から仕入れることで更に節約出来ます。まあこれは節約したいというよりも、ローカルのベトおじ達と同じスタイルで飲むのが実に心地よいという酔狂なアレです。

主なベトナムビール全21銘柄一覧
では、ベトナムローカルビールの銘柄一覧を並べます。ブランド内サブブランドはカウントせず、全21種類(筆者が知っている&飲んだものに限る)。
なお、赤字の銘柄について後で詳しく歴史や特徴などをご紹介します。
また、醸造会社ごとに銘柄を紹介する関係で、ハイネケンなどのグローバルブランドも掲載しています。
外資中心のビール界のBIG4
上の表の4社「ハイネケンベトナム」「SABECO」「HABECO」「カールスバーグベトナム」が、市場の90%以上を占めるベトナムビール界のBIG4です。その中で、HABECO以外の3社は実は資本構成上は外資企業です。
そのビッグ4中でも、ベトナム人から絶大な支持を受けるハイネケンとタイガーの2大ブランドを擁するハイネケンベトナムが市場シェア4割以上を占めてトップに君臨し、SABECO、HABECO、カールスバーグが続きます。
主なベトナムビールの特徴と歴史
上の一覧で赤文字で記した代表銘柄の特徴をご紹介します。
BIA SAIGON – サイゴンの名を冠する南部代表選手
「BIA SAIGON(ビアサイゴン)」は南部の雄SABECO社の中で最も売れっ子の主力商品。ベトナム全土の飲食店で、タイガー、ハイネケンと並んで最もよく見られる銘柄の一つです。
スタンダードなビアサイゴン・ラガー(アルコール度数4.3%)はスッキリ系ですが、筆者のイチ推しは、上位互換の「ビアサイゴン・スペシャル(同4.9%)」です。程よくしっかり味で、氷を入れてもビールらしい味わいを楽しめますが、日本のビールほど濃厚では無いのでベトナム南部の気候にもぴったり。
ちなみにサイゴンスペシャルは筆者のベトナム生活の最初の夜に飲んだ記念すべきビールでもあります。このビアサイゴンのおかげで「Beerはベトナム語でBIA」であるという重要なことを学びました。
とりあえずベトナム生活初日の夜に乾杯🍺
Mien xao tim catと言う、牛もつと春雨の炒め物のような料理。美味なり!👍🏻#ベトナム #ホーチミン pic.twitter.com/NOj4iszkS7— 10max🇻🇳 | 旅とベトナム (@10max) June 12, 2022
さらに最上級のビアサイゴン・ゴールド(同5%)になると、日本のビールと遜色ない深い味わいです。アルコール度数も日本の一般的なビールと同程度。
ただ、ゴールドを置く飲食店は多くはありません。ベトナム南部の気候で食事に合わせるには少々重く、価格も23,000ドン(約140円)と少々お高いためかも知れません。しかし、ビール自体をじっくり味わうには大変良きです。
ビアサイゴン、日本でも買えるようです。
なお、Sabeco社の代表選手ビアサイゴンですが、誕生は1992年と比較的最近です。Sabeco社の製品で最も古い歴史を持つのは、お次の一品です。
333 – ベトナム南部の歴史と共に歩んだストロング野郎
「333(バーバーバー)」の歴史は古く、元々は、「3」が一つ少ない「33」という名前で、1910年にサイゴンのフランス資本の醸造所で製造開始されました。
この「33」の由来を調べてみると面白い事実が。ベトナムのビールって、基本1本330mlなんです。これをフランス式に表すと「33センチリットル」となるそうで、それをそのまま名前にしたのが「33」なんだとか!
それが1975年のベトナム戦争終結後、フランス植民地時代のイメージを払拭すべく「333」に改名され、2000年頃にSABECO社のブランドに。
「333」という名前の由来として、「3+3+3=9」がベトナムにおけるラッキーナンバーだから、と言う説をよく聞きますが、裏では、「『フランスのビール』から『ベトナムのビール』へのイメージ刷新」という使命も帯びていたのです。
さてお味ですが、これが中々のストロングスタイル。ベトナムビールらしからぬしっかりした強さと苦み、泡立ちの良さが特徴。飲みごたえはベトナムビールの中で抜群です。
それもそのはず、アルコール度数は5.3%!4%台前半スタートのビールが多いベトナムでは頭二つくらい抜けています。なので、濃い味わいに慣れた日本人の中には、333が好きだという人が多いです(日本のビールも大抵5%くらい)。
逆に、上で触れた通りベトナム人からは「飲みづらい、頭が痛くなる」と言われる所以も、この辺りにあるのでしょう。そのためかビアサイゴンに比べると置いてある飲食店は少ないです。
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そんなサイゴンっ子の嗜好に合わせるべく、最近は「333 PILSNER EXTRA SMOOTH」というライト風味のバリエーションを推しています。
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そんな333、ハノイにはありませんが、日本では買えます。ベトナム料理屋にありますね。
Truc Bach – ベトナム最古級の高級芳醇ビール
「Truc Bach(チュックバック)」は、ハノイの雄HABECO社のフラッグシップビールです。
1890年頃にハノイの上流階級向けに製造開始されたビールで、近代的醸造所での製造という意味ではベトナムで最初のビールです。ただし、ベトナム戦争後から2000年代初頭まで一時期生産が中断されていました。
Truc Bachもアルコール度数5.1%で、333のようにベトナムビールの中ではしっかりした味わいが特徴ですが、モルトの香りと旨味を押し出しつつ上品さも感じられる、重層的な味わいです。
同じしっかり味系でも、333はどちらかというとアルコール度数や炭酸感も含めて「強い飲みごたえ」という感じで、印象が少々異なります。
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BIA HANOI – 北部の庶民向けビール
高級路線のTruc Bachに対し、「BIA HA NOI(ビアハノイ)」はHABECO社製品の中では庶民向けとされるブランドです。ビアサイゴンのようなスッキリ薄味系が特徴です。
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BIA LARUE – 南部で生まれ中部に根付いたベトナム最古ビール
「BIA LARUE(ビアラルー)」は中部ダナンのご当地ビールです。
商品名の由来となっている、フランス人のビクター・ラルーというおじさんが地味にサイゴンでビール醸造を始めたのが1875年頃と言われており、記録に残っている限りこのラルーおじさんのビールがベトナムで最古のビール醸造の事例とされています。
ラルーおじさんの技法が源流なだけあり、フランスの技術を取り入れた爽やかな酸味と仄かなフルーティさが特徴です。
ここで、「サイゴン生まれなの?ダナンじゃないの?」という疑問が湧きます。実はベトナム戦争などのゴタゴタでLarueの製造はダナンの工場に移転され、ハイネケンも「ダナンに根付いたラルー」を受け継いで生産を続けたという経緯があります。
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このLARUEの上位ブランドである「LARUE SPECIAL」も筆者のお気に入りです。ややフルーティな酸味を伴う香りがほのかに感じられ、控えめですが華やかな風合いを醸し出しています。
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そうそう、馴染みの飲み屋の優しいおねいさんがラルースペシャルのグラスをくれました。そんな交流もドローカル飲み屋の楽しみの一つです。

Huda Beer – フエ生まれフエ育ち
「Huda(フーダ)」もベトナム中部のご当地ビールで、古都フエのブランドです。こちらはフエのローカルビール会社が1990年に醸造を始め、その後カールスバーグ資本に入った、フエ生まれフエ育ちのご当地ビールです。
「Huda」の「Hu」はもちろん「フエ」の「フ」です(Daは謎。カールスバーグ傘下になり後付けでデンマークを表すDaと言われるように)。
Larueよりもさらにサッパリ爽快な飲み口と言われています。
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Tiger – ベトナムで最大シェアのアジアンハイネケン
さて、最後はタイガー。この銘柄、ベトナムローカルっぽくないので触れるかどうか迷ったのですが、経緯がちょっと面白いのであえてご紹介します。
そう、タイガーと言えばシンガポールのイメージですよね。ですが、ベトナムではハイネケンベトナムが製造・販売を行っています。
タイガーは確かにシンガポール発祥なのですが、実はタイガービールの製造を始めたMalayan Breweryは、ハイネケンとシンガポール資本企業との合弁会社でした。つまりタイガーは最初からハイネケンの血が入ったビールだったのです。その後同社はAsia Pacific Breweries社に改称、ハイネケンの100%子会社に。
そのハイネケンがベトナム市場において、ハイブランドのハイネケンに次ぐミドルレンジとして展開したのがタイガーだった、という訳なんですね。
なお、タイガーは現在ベトナムで最も市場シェアの高いブランドです(推計)。スッキリした味わいと爽快なキレは、まさにベトナムの気候にぴったりなアジアンタイガーです。
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まとめ:ベトナム、それはビールパラダイス
ということで、こんなにバリエーション豊かなビールが世界一安い値段で飲める国、ベトナム。ビール好きにとっては天国以外の何物でもありません。
そんな、思わず水と比べてしまうほど安くビールが飲めるベトナムで、皆さんも色々飲み比べてみてはいかがでしょうか。
コラボ企画:ビール飲み比べ大会の動画
ホーチミン在住のYouTuber「限界OLざわざわつーりすと」さん、そして愉快な飲み友達と、先日ビール飲み比べ大会をした時の動画です。
筆者たちはワイワイ適当なこと言いながら飲んでるだけですが、ざわざわさんの手腕により、何故かいい感じにサイゴンビール界隈のユルさがまとまっているので、ビールを飲みながらぜひご覧ください!
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