午後はシーギリヤ・ロックを後にし、南へ10キロ少々のダンブッラに向かう。ダンブッラにもご多分に漏れず世界遺産がある。ダンブッラ石窟寺院である。ダンブッラ石窟寺院は平原に突如現れる巨大な岩山に紀元前1世紀のシンハラ王が建築して以降、代々修復や増築を続けてきた人である。
少々怪しげな黄金大仏と小宇宙感のある石窟寺院
早速そのダンブッラ石窟寺院へ向かうと、最初に出迎えてくれるのがこの黄金大仏である。
確かに黄金に彩られた大仏の上半身があるのだが・・・その下に大口をあんぐりと開けている生物は一体何であろうか。大変失敬な話だが、こちらのご利益をごっそりと持っていかれそうな風貌である。その上の「GOLDEN TEMPLE」という看板も何やらパチンコ店のようだなと思ったのはここだけの話である。
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/4, 1/250 sec, ISO0)
この大口の中をくぐり抜け、しばし岩山を登る。午前中のシーギリヤ・ロックといい、ここといい、今日の筆者はもっぱら登山家の様相を呈している。
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/4.5, 1/800 sec, ISO0)
そしてお目見えするのがこの石窟寺院である。この巨岩をくり抜いて造営されたウナギの寝床のような寺院の中に寝そべっている涅槃仏がご本尊である。
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/4, 1/200 sec, ISO0)
何となく、目つきが・・・よろしくないような・・・いやいや気のせい気のせい・・・
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (9.2mm, f/3, 1/8 sec, ISO0)
黄金なのだが、足の裏だけ赤い。
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/2.8, 1/8 sec, ISO0)
このウナギの寝床の中には様々な世界観が描かれている。
細長い空間にびっしりと表現された絵画や仏像は、さながら仏教の教えの小宇宙に迷い込んだようである。この中にはシンハラ人とタミル人の争いを描いたものもあるという。それほど太古の時代から続いてきた争いだということを知り、複雑な気分になる。
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (11.3mm, f/3.2, 1/8 sec, ISO0)
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/2.8, 1/13 sec, ISO0)
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/2.8, 1/8 sec, ISO0)
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (9.2mm, f/3, 1/10 sec, ISO0)
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/2.8, 1/15 sec, ISO0)
岩山の頂上には素晴らしい展望が開ける。先程までいたシーギリヤ・ロックを望むことが出来る。
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (28.4mm, f/5.5, 1/500 sec, ISO0)
ダンブッラの町と「シャマラ・ゲストハウス」
さて、市街地を経て本日のお宿へ向かう。市街地と行っても幹線道路に沿った数百メートルの間にちらほらと商店が並ぶ程度のこじんまりとした町である。
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (16.33mm, f/3.5, 1/250 sec, ISO0)
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (28.4mm, f/4, 1/125 sec, ISO0)
道端に美少女が座っていたので激写(「宿の美少女天使」とは別の美少女。美少女の多い国である)。
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (11.3mm, f/3.2, 1/40 sec, ISO0)
ここでひと悶着あった。当初、トゥクトゥクドライバーのミヒンダのオススメの宿というやつに連れて行ってもらたのだが、行ってみるとそこは白人の巣窟。でっかいピカピカの日本車を3台も所有するでっぷりした商業主義的な雰囲気のスリランカ人が経営していて、宿のレストランにはカオサンの白人向けカフェみたいなノリノリの音楽が流れている。そしてキャンプ場のように整備された中庭には子供用の遊具まで備えてある。
素泊まりで1700Rs(旅行時1Rs=約1.25円)のところを朝飯付きで1600Rsまで値下げしたもらった上、オーナーがミヒンダの友人らしく、非常に断りづらかったのだが、どうにも落ち着かない。白人向けのリゾートと化しているせいもあるのだが、このように欧米人向けに振った施設では、概して日本人などのアジア人は欧米人よりも軽視される風潮を感じることがある。英語が下手だというのもあるかもしれない。
ただし、誤解を招かないよう念のため申し上げておくと、リゾート業等に関わらない一般の庶民についていえば日本人と欧米人とを区別しないし、むしろ欧米人よりも日本人により親しみを感じている人が非常に多い、ということを記しておく。
結局どうしても性に合わないと感じ、意を決して謝辞を残し、荷物をまとめて宿を飛び出すことにした。そして「歩き方」に載っていた「シャマラ・ゲストハウス」に向かう。「シャマラ」はコールドシャワー/ファンのみで一泊800Rsと、これまでで最も安く設備も実に慎ましいものであったが、清潔感に溢れ、更にオーナー夫婦のいい人たちオーラが半端なく、人柄に惚れて決めた。ミヒンダには申し訳ないが、勇気を出してこちらに移ってきてよかった。
中庭に面したテラスも居心地がよく、今日の日報もテラスで書いている。(部屋が暗かったという理由もあるが)
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/2.8, 1/8 sec, ISO0)
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.81mm, f/4.6, 1/8 sec, ISO0)
レバノン人との晩餐、そして美少女天使タルーシャ
「シャマラ」の晩餐は、日本人の単身男性旅行者と、レバノンの若いカップルと四人で囲むことに。驚くべきことに、このスリランカ旅で日本人旅行者に出会ったのはこれが最初である。
筆者が夕方「辛いのが好きだ」と冗談混じりに言ってしまったため、全体的に若干辛めの味付けになっており、レバノン女性が辛そうにしている。
レバノン人たちがなぜか日本人である筆者に対して次々とスリランカに関する質問を投げかけてくるのには困った、それに対してあることないこと適当に答える筆者もいい加減なものである。
さて、この食後に運命的な出会いが訪れる。たまたま食堂にやってきたオーナーの娘さんと遊ぶことになったのだが、この少女がとんでもなく可愛いのだ。
タルーシャちゃん、4歳。気が付くと筆者の膝の上に彼女が乗っていた。タルーシャは日本語の歌が歌える。「大きな栗の木の下で」「チューリップ」などなど。よく「孫は目に入れても痛くない」などと言うが、タルーシャは目に入れてもたぶんそんなに痛くないくらいに可愛い。この比喩はこういう時に使うのだということを初めて実感する。
あまりに可愛いので、筆者とのツーショット写真をたくさん撮る。しかしそれだけではお父さんが若干ジェラシー気味なので、お父さんも撮ってあげた。
お父さんに、タルーシャを嫁にもらう約束を取り付けて後日写真を送ることを約束して部屋に戻る。明朝すぐにここを発ってしまうのが切なくて仕方がない筆者である。そして、白人の巣窟からこの宿に移って本当によかったと思うのである。
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/4, 1/60 sec, ISO0)
[2004.9.28]
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