こんにちは。10max(@10max)です。
さて、先日ホーチミン市内を歩いていて、バイクに轢かれました。
普通にバイクに轢かれた…考え事してて油断。グエンフエとレロイのでかい交差点で信号青になってしばらく見てバイクが途絶えたので渡ってたら、居ないと思ってたバイク(前方から右折して来た?)が右脚にぶつかってそのまま走り去り。多分軽い打撲と切り傷だけ。
油断して右をずっとガン見してなか→ pic.twitter.com/lGktdnHDc1— 10max🇻🇳 | 旅とベトナム (@10max) February 20, 2025
「轢かれた」などと言うと大仰ですが、実際には右脚に「当てられた」という感じです。
長ズボンを履いていましたし、右脚のスネの横に軽い打撲と切り傷を負った程度で、こんなものは怪我のうちにも入りませんが、またと無いネタなので、改めてベトナムで道を渡る際の心得とともに、記しておきます。
事故の状況 – ホーチミンでバイクに轢かれた件
さて、事故?現場はこちらです↓
iPhone XS (4.25mm, f/1.8, 1/120 sec, ISO800)
Nguyen Hue通りとLe Loi通りの交差点。右奥にホーチミン市人民委員会庁舎が見えます。よりによってこんなホーチミン市の中心のなかの中心で事故に遭遇するなんて、ネタとしては光栄です。
状況としては、Nguyen Hue通りをサイゴン川の方から歩いてきてLe Loi通りとの交差点に出て、市人民委員会庁舎の方に向かって歩行者信号のある横断歩道を渡っている時にバイクと接触しました。信号が青になって少し経ち、横から走ってくる車やバイクの流れが途絶えたところで渡っていたのですが、突然右方から来たバイクが右脚に当たって来ました。
実は結構びっくりしました。突然右脚に全く予想外の衝撃が走って、
「え?何が起きたの?このバイク転移魔法で出てきた?」
という感じ。上の通り、レロイ通りの右の方からバイクが来ていないことは確認したうえで渡っていたので、一体どこからバイクが現れたの?と言う感覚。
これは想像ですが、レロイ通りの右方からバイクが来ていなかったことは確実なので、前方のグエンフエ通りから走ってきたバイクが右折したところで筆者と接触したのかも知れません(上の写真の「???」の通り)。
何が起こったのかも分からないうちに、そのバイクはレロイ通りを夕日に向かって走り去っていきました・・・こちらは動揺で太陽に吠える暇もなく・・・
もちろんバイクの方も当たりたくて当たっているわけではないので、単に前方不注意だったのでしょうけど、相手が外国人で面倒そうだと思い逃げ去ったのかも知れません(涙)
異世界と勘違いして油断してしまった
さて、上のような右折バイクとぶつかりそうになる状況自体は、珍しい事ではありません。端的に言えば、筆者の油断が一番の原因です。
通常は前方だけでなく、車が来る可能性のあるあらゆる方向をガン見しながら渡る、というのがベトナムの道を渡る上での掟なのですが、この時は少し考え事をしており、前方しか見ていませんでした。
油断していた理由はもう一つ。最近のベトナムの交通事情も背景にあったのだと思います。
2024年末に始まった交通規制・取締強化により、ホーチミン市内では信号が守られるようになったり、なんと歩行者が横断歩道を渡ろうとしていると止まってくれるクルマまで現れました。

その変貌ぷりと言ったら、まるで異世界に転生したかのようです。筆者などはベトナムに来てしばらくは、バイクは一切赤信号で停まっていないため、「二輪車は信号を守らなくていいルールなんだ」と誤解していたほどですが、実は守らなければいけなかったのです(当たり前)。
そうした変化により、「ベトナムの交通マナーが良い異世界」に転生したかのような錯覚をしていたのかも知れません。
しかしここは、やはり異世界ではありませんでした。取締は強化されたものの、ベトナムはやはり、ゆっくり歩いていればバイクが避けてくれるなんて期待はしてはならず、交通弱者たる歩行者が少し油断をすれば、普通に轢かれてしまう国だということを思い出した次第です。まことに面目ない。
特にグエンフエ通りとレロイ通りはそこまで交通量が多くないので、人やバイクの距離が取りやすいこともあって油断したというのもあります。渡りにくいことで有名な、Ton Duc Thang通りのサイゴン川沿いバクダン公園前辺りであればそもそも気の抜きようが無いんですけどね。
ベトナムで道を渡るときの心得
という事で改めて、ベトナムで道を渡る際の心得をおさらいしておきたいと思います。在住者の皆さんには今更な内容だと思いますので、特に旅行で来られる方に参考になればと思います。
- 車は大きいほど強く容赦ない(バスには決して近寄るな)
- 自分の信号が青でも、横の車側の赤信号が残り10秒を切ったら次まで待つ
- 急に止まったり急に走ったりしない
- 常に車両の方をガン見する(テレパシーを発する)
- 車両が来る可能性のあるあらゆる方向をガン見する(逆走バイクもあり)
- 歩道も車道だと思え
こんなもんですかね・・・
1番。ベトナムの路上では、小さいもの(人間やネズミ)が最も地位が低く、最も大きいバスやトラックがヒエラルキーの頂点に君臨します。市内にはバスが沢山走っていますが、やつらは傍若無人なので決して近づいてはなりません。バス会社で保険に入っているという話もあり、人が渡っていようが眼中にありません。
2番。日本の交差点だと、歩行者信号が緑のチカチカになっている間に小走りで渡ることがありますが、ベトナムではその技は通用しません。まず「緑のチカチカ」というのが無く、突然赤になります。そこで参考になるのが、相手側の車の赤信号の残り時間ですが、10秒を切ったら諦めて次まで待ちましょう。ベトナムの車やバイクは歩行者が渡り終えていなかろうが、容赦なく走り出します。
3番。渡り始めたら、急に止まったり走り出したりしないようにしましょう。ドライバーの方もこちらを避けながら走るので、周囲からも予測しやすい動きというのが大切。
そして最も大事なのが4番と5番。
4番。まず向かってくる車やバイクのドライバーをガン見しましょう。目ヂカラで言葉を交わす勢いです。そうすることで、お互いの動きが見えているという状態を作り出せます。
5番。車両、特にバイクが来る可能性のある方に常にレーダーを張っておくこと。今回油断してしまったのがこれ。進行方向から右折してくるバイクの有無をよく見ていなかったという事でしょう。あと最近は取締強化で減りましたが、逆走してくるバイクも居ます。
またよくあるのが、(相手の車側が)赤信号だと思っていたら突然横からバイクが飛び出してくるというやつ。ベトナムでは赤信号でもバイクの右折だけは普通に行われます。最近は下のようなバイク右折専用信号が数多く設置されていて、ガンガン右折してくるので注意です(以前は信号無視だった…)。
もはやバイクの戦闘力を検知するスカウターが必要です。

Apple iPhone 15 Pro (6.7649998656528mm, f/1.8, 1/12000 sec, ISO64)
これはバイク目線。左から人が歩いてきていても、バイクはガンガン右折する。
最後の6番目。歩道だからといって歩道だと思ってはいけません(謎)。やはり取締強化でかなり減りましたが、それでも短距離のショートカットなどで普通に走っている上に普通にクラクションを鳴らしてくるので要注意です。
30台くらい連なってキャンペーン広告を掲げて歩道を走るバイクの群れ🛵🛵🛵
日本ならサムスンの不買活動か良くても委託先のgrabの謝罪騒ぎになるだろうけど、何も起こらないベトナみ🇻🇳 pic.twitter.com/EYlgvBmHC5— 10max🇻🇳 | 旅とベトナム (@10max) November 18, 2024
という事で、今回人柱になってバイクに轢かれてみて、改めて気を引き締めねばと思いました。
他のアジア諸国に比べれば、ホーチミンなどベトナムの都市部では平均速度が低く、歩行者や他のバイクを避けながら走ることを前提にしているドライバーが多いため重大事故は少ないです。
しかしそれでも、ドライバーが歩行者を優先するという発想はまだ無く、歩行者側が油断していると普通に交通事故に遭う国だということを改めて肝に銘じました。
今回の現場はこんな綺麗な景色が見られる交差点ですが、気を抜かずに歩きたいと思います。
コメント