世界一ビールの安い国で痛風に戦々恐々としている10max(@10max)です、こんにちは。
そうなんです。先日下記記事でご紹介した通り、ベトナムはビールが世界一安く飲める国です。
しかし、安いからと言ってビールを水代わりにガブガブ飲んでいては、ビール腹やそれこそ痛風のリスクを免れません。もっともビール腹の方は既になってしm
ではビール以外のお酒を愉しめば良いじゃないか、という話になるのですが、実はベトナムではビール以外は必ずしも安いわけでは有りません。これは夜な夜な自宅で晩酌を楽しみたいナイト・ドリーマー達(謎)には由々しき問題です。
ということで本記事ではそんなナイト・ドリーマー(謎・再)の一人である筆者の実体験を元に、ベトナムの都市部のスーパー等でビール以外で安く買えるお酒をご紹介したいと思います。
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ベトナムでは外国産のお酒は高い
一言で「ビール以外のお酒は高い」と言ってしまうと語弊があります。正確には、高いのは輸入もののお酒です。それはベトナムでは外国産の輸入品の酒類には関税が課せられるためです(ベトナムだけの話ではありませんが)。
詳しい関税の事は専門家ではないので分かりませんが、イメージとしては
- 20度以下のお酒で約50%
- 20度超のお酒で約80%
くらいの関税が課せられるようです。それに輸送コストなども掛かるでしょうから、実際には日本の販売価格と比較して20度以下で約2倍〜2.5倍、20度超で2.5倍〜3倍くらいの値段になる感じでしょうか。
日本の焼酎のベトナムでの価格相場
例えば日本の焼酎。下の写真はレタントンにある日本製商品を主に扱っているスーパーの店頭価格ですが、
- 大分麦焼酎二階堂(20度/720ml):396,000VND≒約1,980円
- 麦焼酎いいちこ(25度/900ml):583,000VND≒約2,900円
という感じ。やはり日本の2〜3倍という感じですね。
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日本酒のベトナムでの価格相場
お次に日本酒。こちらはスーパーCOOPでの店頭価格です。
西の関という大分の日本酒ですが、720ml瓶で概ね400,000VND前後≒約2000円と言ったところ。日本の2倍程度の価格です。
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実はベトナムにも現地生産の「越の一(えつのはじめ)」という日本酒があるらしいのですが、まだ出会えていません。見つけ次第捕獲して味わってみたいと思います。
スコッチウイスキーのベトナムでの価格相場
お次はスコッチウイスキー。バランタインのFINESTという普及帯の350ml瓶で243,000VND≒約1,200円。
これは相当高いですね。350mlボトルでこの値段ですから。詳しくは良く分かりませんが、日本とベトナムとは優遇税制の枠組みがあるようなので(それこそTPPだのRCEPだの的な)、イギリスなどの製品は更に関税が高いのかも知れません。
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輸入ワインのベトナムでの価格相場
次はワインです。もちろん上を見れば高価なものはいくらでもありますが、ここではお手軽な価格帯のワインを見ていきます。
スーパーCOOPで売っていたフランス産ワインは、158,500VND(800円弱)。焼酎や日本酒と比べるとお手軽感がありますね。
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お次はチリワイン。こちらは更にお求めやすい108,000VND(約540円)。
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どうもワインに関しては比較的安価に手に入るようですね。ただ、この価格帯のワインの選択肢はCOOPではこの2種類のみでした。日本では400〜500円前後で複数の欧米・チリワインが選べるので、やはり少し寂しいものがあります。
ということで、ベトナムにおける輸入ものの酒類の価格相場は、一部のワインを除いては激安のビール達に頬ずりしたくなるほどの高さです。ビールは頬ずりするだけなら問題有りませんが、がぶ飲みしすぎると痛風(以下略)。
焼酎や日本酒が高いということは、焼酎を使ったサワーやウイスキーを使ったハイボールなども自ずと高くなるため、結果的に日本人がビール以外で飲み慣れている殆どのお酒について高く感じます。実際にはサワーなどは日本で飲むのとさほど変わらない値段なのですが、ビールが安すぎるので余計に高く感じるのかも知れません。
ベトナムで安く飲めるビール以外のお酒
とは言え高いのは輸入もののお酒だけ。逆に言えばベトナム国産の美味しいお酒を開拓すれば安く楽しめるということです。
まだそれほどベトナム在住歴が長いわけではないのでディープなものは開拓出来ていませんが、逆に本記事ではホーチミンの町中のスーパーや商店でも気軽に買えるベトナム国産酒をご紹介します。お酒が無くなる度にディープなメコンデルタや山の中に分け入っていくのは大変ですからね。
もち米焼酎(ルー・ネップ/ネップ・モイ)
ベトナム国産のお酒で最もポピュラーなのものの一つに「もち米焼酎」があります。ベトナム語で「ルー・ネップ(Rượu nếp)」だとか「ネップ・モイ(Nếp Mới)」などと呼ばれます。
「Ruou」はお酒、「Nep」はもち米、「Moi」は新しい、という意味だそうです。
Ruou Nep Long An(VND社製)
こちらはホーチミン市7区ののAEONシティマートで買ったルー・ネップです。
29%の520mlボトルでVND53,000(約265円)!!
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なお、さらにアルコール度数の強い38%のRuou Nep Long Anも置いてありました。そちらは60,000VND(約300円)。それでも激安です。
ボトル背面を見てみると、もち米の蒸留酒である事が分かります。
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「検出が難しい酩酊感を生み出」すため「能力に応じて注意して使用する必要」があるようですね・・・
飲みやすい割に気づくと泥酔しちゃうってことでしょうか・・・
飲みやすいと言っても日本の本格焼酎よりは癖がありますし、アルコール度数も高いので酔っ払うのも気付かずガブガブ飲んじゃうってことはない感じです(笑)
味的には中国の白酒(バイチュー)を優しくしたような感じです。
バナナ酒(ルー・チョイ・ホッ)
ルー・チョイ・ホッは上のルー・ネップやネップ・モイと同様のもち米焼酎ベースなのですが、製法の中でバナナを用いたものらしく、ベトナムの南部メコンデルタを中心に割とメジャーなローカル酒のようです。
ベトナム語では「Rượu chuối hột」と表し、Ruouはお酒、Chuoiはバナナ、Hotは種、という意味です。
Ruou Chuoi Hot(RUOU PHU LE社製)
バナナ酒もメコンデルタまで毎週のように買い出しに行くのは大変ですが、実は普通に町中でも買えます。こちらはホーチミン市7区のクレセントモールのCOOPで買った、その名も「Ruou Chuoi Hot」というそのまんまの品名のバナナ酒。
26%の650mlボトルで65,400VND(約330円)。お手軽です。
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ボトル背面を読み解くと、確かにもち米とバナナが確認できます。蜂蜜も入ってるの?
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「長時間放置するとワインがバナナパウダーで落ち着く」とありますね。何か沈殿するのでしょうか。
肝心のお味ですが、バナナ酒と言ってもバナナの風味は特に感じませんでした。コロナで味覚がおかしくなっている訳でなければ、ですが。バナナ酒と聞くと「甘いお酒なのでは」と思ってしまいますがそうでもなく、普通に焼酎的なお酒として楽しめます。
お酒の製法の事はあまり詳しくありませんが、発酵などのためにバナナの種を用いたとか、そういう事かも知れませんね(適当)。
ベトナムウォッカ
ベトナムは旧ソ連・ロシアとの交流の歴史も長いため、ウォッカが比較的ポピュラーです。ロシアから取り入れた製法でウォッカを国内生産しています。
Long An VODKA(VND社製)
こちらは、上でご紹介したもち米焼酎ルー・ネップと同じメーカーのウォッカです。やはりAEONシティマートで購入しました。39%の520mlボトルで60,000VND(約300円)!
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ボトル背面ラベルを見てみましょう。ロシアのウォッカは麦系の穀物が原料のイメージがありますが、こちらは米から作られているようですね。
「蒸留が大好きです」とあるので間違いなく米を蒸留して作られたのでしょう(笑)
味は、まあウォッカです。そんなにウォッカを頻繁に飲まないので比較では出来ませんが、ことさら珍しいとか飲みにくいとか言うことはありません。
もち米焼酎ルー・ネップもウォッカもいずれも30~40度前後ですが、個人的にはルー・ネップの方が口当たりは優しいように感じます(銘柄に依って違うかも知れませんけどね)。
ベトナム産ワイン
お次はワインです。ベトナムはフランス統治下にあったため、ウォッカよりもワインの方がイメージが湧きやすいかも知れませんが、実は蒸し暑い気候のベトナムはワイン造りに適しておらず、技術の進歩によってベトナム産ワインが造られ始めたのは20世紀後半とのことです。
ダラットワイン
ダラットはベトナム中部に位置する同国を代表する高原避暑地です。品種改良によりダラットでワインに適するブドウが栽培され、そこにフランスの生産技術が組み合わされて生まれたのがダラットワインです。
こちらは7区のクレセントモールのCOOPで購入したダラットワイン。恐らくスーパーなどで最もよく見る銘柄では無いかと思います。度数12%で750ml、価格は99,5000VND(約500円)。まあ、日本のスーパーなどではチリワインなどが400円前後で買えるので特別に安いわけでは有りませんが、ベトナムにおいてはビール以外の貴重な手軽な酒類です。
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背面の原材料を見てみると、「カーディナルグレープ」と「ダラットマルベリー」が冒頭に登場します。カーディナルという品種のブドウを主な原料として、マルベリー(桑の実)を香り付けに用いるのがダラットワインの特徴だそうです。
お味の方は、結構あっさり系。物足りないという人もいるかも知れませんが、個人的には十分許容範囲です。白の方は逆に爽やかな印象でおすすめかも知れません。
下も同じくCOOPで買ったダラットワイン。こちらはアルコール度数は一般的なワインと同じで14.5%。750mlボトル入りで56,000VND(約280円)。上の銘柄よりだいぶ安いですが、お味は
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こちらの味は、この銘柄に関して言うと結構甘みが強く、もう買うことはないかな、と言う感じ・・・。安いだけあって余計なものが沢山入ってるのかも。
一般的にダラットワインは酸味と苦味が特徴と言われていますが、銘柄によって結構違うのかも。なお、ダラットワインは赤も白も冷やして飲むのがおすすめらしいです。
眞露/チャミスル等韓国焼酎
最後にちょっと変わり種ですが、ベトナムでも韓国焼酎なら比較的安価に楽しめます。もともと安価な事に加え、アルコール度数が低めで酒税・関税が低い事も理由でしょう。
眞露(JINRO)の360ml瓶が70,000VND(約350円)、ロッテのChumChurumの360ml瓶が60,000VND(約300円)。
日本の本格焼酎の風味を期待することは出来ませんが、ビール以外で癖の少ないお酒を楽しもうと思った時には有力な候補になります。
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さいごに:炭酸水も一緒に買っておこう
ということで、ビール以外にも安価に楽しめるローカル酒の選択肢がそれなりに有ることが分かりました。
ただし、日本の本格焼酎や日本酒などと比べると、味的にはどうしても癖があったり風味が物足りなかったりするのは否めません。
なので、ストレートやロックよりも、個人的にはソーダ割りにするのが最近のブームです。Schweppsのような炭酸水が1本30円程度で買えますので、お酒と一緒に仕入れておくのが吉でしょう。
ということで、ベトナムでもビール以外のお酒を日々楽しみたいナイト・ドr(以下自粛)のお役に立てれば幸いです。
また、新しいお酒を発見し次第適宜更新していく予定です。
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