こんにちは。つい一昨日、タイ〜ラオス1週間の旅からホーチミンの自宅に帰ってきた10max(@10max)です。
その道中、ぜひとも子供達に、20年以上前からお世話になっているタイ国鉄のバンコク〜アユタヤ、バンコク〜ノーンカイ(ラオスとの国境)の長距離鉄道旅の旅情を味あわせてあげたいと思い、予めタイ国鉄の公式サイトでチケットをオンライン予約購入しました。
が、そのタイ国鉄公式オンラインチケット予約サイト、フアランポーン駅からクルンテープ・アピワット中央駅(旧名バンスー中央駅)への移行も相まって中々のカオス具合を魅せつけてくれたので、その予約購入手順をご紹介したいと思います。
(何しろタイの知人に色々助けてもらってようやく予約できたくらいの手強さでしたから・・・)
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タイ国鉄オンラインチケット予約購入サイト利用方法
冒頭で申し上げた様なタイ国鉄の長距離線、特にノーンカーイやチェンマイなどへの寝台列車を混雑時に利用する場合には、快適な席(寝台)を確保するためにもオンラインで予めチケットを予約購入しておく方がよいでしょう。
もっとも、明日は明日の風が吹く、予定は未定だぜベイベー、という時間ありあり単身バックパッカーとかなら不要でしょうけどね。
しかしまあ隔世の感です。以前は「未定だぜベイベー」か否かに関わらず駅の窓口(or カオサンとかの旅行代理店)で買うしかありませんでしたし、そもそもスマホもなくボロボロの地球の歩き方を抱えてインターネットカフェに駆け込むのが関の山・・・おっと何の話でしたっけ。
何を隠そう筆者もかつては「未定だぜベイベー」でしたが、今は何しろ休暇を取れる時期が限られていたり、家族も居たりするので、今回はオンラインで予約購入しました。
タイ国鉄の公式チケット予約購入サイトは「D-ticket」
Google先生の元を訪れ「Thailand railway ticket」などと問いかけると、旅行代理店的なサイトもいくつか出てきますが、タイ国鉄公式サイトが最も確実で安いかつユルユルのUIでタイ的カオスが味わえるので、間違えないようにしましょう。
こちらの「D-ticket」というのが噂の公式サイトです。
では基本的な予約購入方法を見ていきましょう。
まず、ウニャウニャしたタイ文字が並んでいるので、右上の地球儀アイコンから英語に変更します(ここをタイ語で書くなよ・・・という突っ込みは仏の御心に免じて抑えます)。
あ、そうだ、もう一つ早めにお伝えしておくと、このサイト全体的にめっちゃ遅いです。それも仏の御心に免じて(以下略)。
まず新規アカウント登録
ここでいきなりですが、先程の地球儀の左の「Register」からアカウント登録してしまうのが吉です。
ちょっと不思議ですが、こうしてログインしておかないと、後で列車を検索して結構進んだところで突然「Please Login」などと言われ、そこで新規アカウント登録すると最初に戻ってしまうというカオス仕様だからです。
そのうち改善されるかも知れませんが、いずれにしても後で必要になるので、登録してしまいましょう。
下の画面で「Foreigner?」をONにすると、「Passport Code」という欄が出てくるので、ここにパスポート番号を入れましょう。その他、*印の項目が必須です。
発着駅選択→列車検索:バンスー中央駅は「Krung Thep Aphiwat」
さて、ここからが今回最も難儀して、タイの知人に助けてもらった部分です。
難儀することになった一番の要因はこちらです。
2023年1月、長距離線はフアランポーン駅からクルンテープ・アピワット中央駅発着へ
そう、今回ちょうど筆者がタイ国鉄を利用しようとした日の数日前の2023年1月18日を以て、従来バンコクの鉄道の玄関口だったフアランポーン駅が一部の近郊路線を除き廃止、翌19日よりクルンテープ・アピワット中央駅(旧称バンスー中央駅)が長距離線の発着駅として運用開始されたのです。
こちらが新たにバンコクの鉄道の玄関口となったクルンテープ・アピワット中央駅。めちゃくちゃデカイです。
このフアランポーン駅の引退劇はアジア好きの旅人にとっては非常に歴史的な一大事で、これはこれで別記事で取り上げたいと思いますが、それによりD-ticketサイトの予約も非常に混迷を極めました。
こちらが問題の発着駅選択画面です。
実はこれまで(フアランポーン駅が発着駅だった時)は、「Bangkok」を選べばフアランポーン駅が指定できたのです。今でもプルダウンにその選択肢が登場します。
ところが1月19日以降、この「Bangkok」を選んでしまうと、列車の検索結果が表示されなくなってしまったのです。
ではプルダウンで何を選べばよいのか。
「バンスー中央駅」と名乗るくらいなのだから当然「Buang Sue Junction」を選べばいいだろうと思うのが人情です(Junctionってのがよく分からないけど)。上の写真のバンスー中央駅舎にだってデカデカと「BANG SUE GRAND STATION」と書いてありますからね。
ところが・・・
まさかの同じ結果。。。
なんでやねん!!!
と言いたくなる訳ですが、タイの知人のおかげでやっと分かりました。
「バンスー中央駅」は「クルンテープ・アピワット中央駅」に改名
愚痴が長くなりましたが結論を申し上げると、新しいバンスー中央駅を発着駅として選ぶには、プルダウンで「Krung Thep Aphiwat」を選ぶ必要があります。
えっと・・・
なんでやねん!!!
駅舎にデカデカと書いてある「BANG SUE GRAND STATION」って何やねん!
どうもちょっと調べてみたところ、「バンスー中央駅(BANG SUE GRAND STATION)」は「クルンテープ中央駅(Krung Thep Aphiwat Central Terminal)」に改名されたらしいです。
いやそうそう気安く改名するなよ。。。混乱するし。しかし、「クルンテープ・アピワット」は王様の命名らしいので仕方がありません・・・
ちなみに「Krung Thep(クルンテープ)」ってのはバンコクの正式名称の略称ですね。
この辺りも含めてタイの知人に現地で調べて頂き、何とか無事に予約することが出来たわけで、本当に感謝しています。
余談ですが、知人に頼る前に公式サイトの問い合わせ先から問い合わせてみようと思ったのですが、「Hotline. 1690」というよく分からない4桁の番号が書いてあるだけ・・・下のFacebookやLINEなどのアイコンを押しても何も起こりません。
ホットラインじゃなくて普通ラインでいいから問い合わせさせてくれよ・・・。ついでに「Follow us」でアプリダウンロードってどういう事よ・・・。仏の御心がいくつあってもだな・・・。
列車選択
さて、何とか発着駅と日付、人数を指定して検索すると、この様に候補となる列車が表示されます。ここでは例としてノーンカーイ行き寝台夜行列車である20:25発の25番SPECIAL EXPRESS CNRを選択します。
等級選択
次に等級を選びます。寝台の場合は以下の2つの選択肢。
- 1等寝台(1st Class Air Coach/Sleeping Coach):1部屋2人上下ベッドの個室寝台
- 2等寝台(2nd Class Air Coach/Sleeping Coach):通路左右にズラッと並んでる普通の寝台
今回は予約時には既に1等寝台は満室でした。2等寝台を選びます(通常はこちらで全然快適)。
寝台ではない通常の座席は2等車と3等車から選びます。
等級ごとの車内模様は後で簡単にご紹介しますね。
乗客情報入力
次に乗客の名前やパスポート番号(外国人の場合)を入力します。
1名だけの場合は、ログインによってアカウント登録情報が自動的に入ってくるので特に何も入力する必要はありませんが、今回の筆者のように家族がいる場合には家族の情報を入力します。「Foreigner?」をONにし、あとはパスポート番号と名前を入れればOKです。電話番号やメールアドレスは不要です。
なお、ここで「Adult」か「Child」の選択肢があります(価格が若干違います)。Childの条件は一応身長150cm以下のようです。筆者の場合この時はよく分からずに子供達の分をChildにしましたが、実際には一切チェックされる場面はありませんでした。まあでも何か突っ込まれると面倒なので正直に選択しておくが吉でしょう。
座席指定
次に座席指定を行います。緑が空席。青が男性、ピンクが女性、黄色は・・・僧侶(笑)
下の寝台表示場合、「1,2」「3,4」「5,6」・・・と言ったセットで上下になっています。
なお、下段の方が頭上も広く窓もあるため、価格も下段の方がやや高く、今回は下段が994THB、上段が894THBでした。
この画面を表示すると、座席の図の下に乗客の名前が表示されており、その横に自動的に適当に選択された座席が表示されているので、変更したい場合はそれをクリアしてから選択しなおします。
予約内容確認
決済に進む前に予約内容の最終確認画面が出てきます。
決済
上の最終確認画面から進むと決済のページに遷移します。
支払いはクレジットカードで行います。最初に表示されるこのページでVISA、Masterなどのカード発行会社を選びます。
カード情報を入力し、「Submit」を押下すると決済完了画面が表示されます。
ここで「Confirm」をクリックすると、電子チケットダウンロード画面へ遷移し、同時に登録したメールアドレスにもメールが届きます。筆者の経験上、「Print」で印刷する必要はないと思われます。
電子チケットダウンロード
上の画面で「Confirm」した後に表示されるのがこちらの画面。「Download Ticket」でPDFの乗車券をダウンロードする事が可能です。
上記の通り同時にメールも届き、こちらからもチケットをダウンロードすることが可能です。スマホで表示出来るようにしておくと便利です。
こちらがPDFの電子チケット。これを乗車当日スマホで表示できるようにしておきましょう。
ところで今初めて知りましたが、下の「Term & Condition」をよく読むと「Passengers must carry pointout of the valid ticket…」と書いてありますね。これは印刷して持って来い、という意味なのかと思いきや「printout」ではなく「pointout」となっているところがまたカオスです。これは誤記なのかはたまた筆者の英語力不足なのか・・・
実際のところ、先日の旅行での3回の乗車では紙チケットの提示を求められる事は一切なく、スマホで見せるだけで問題ありませんでしたが、もし心配な場合は印刷しておくと安心でしょう。
以上でタイ国鉄公式オンラインサイトでのチケット予約購入は完了です。
変更・キャンセル料金
オンラインで予め予約購入する際に気になるキャンセル規定ですが、公式サイトのFAQには以下のように記載があります(タイ語しか表示されなかったためGoogle翻訳こんにゃくによる)。
2. 旅客規定による取消料
- 出発日の3日前までは、チケット料金の20%を差し引きます。
- 3 日未満、出発の 1 時間前までは、チケット料金の 50% が差し引かれます。
3. インターネットチケット取消料 クラスごとに計算する
-
- 1 階のサービス料 1 枚につき 40 バーツ
- 2 階サービス料 カード 1 枚につき 30 バーツ
- 3 階サービス料 カード 1 枚につき 20 バーツ
翻訳なので細かい部分は謎ですが、少なくとも購入の時点で20%+何らかの手数料は確実に確定するということですね。
ただ、「チケットの変更」というのも可能なようなので、ある程度の変更は購入後も可能であるようです。そこまでの詳細は確認できませんでした。
最新の情報は下記公式サイトのFAQなどをご参照下さい。
なお、キャンセルおよび変更いずれもD-ticketサイト(もしくは駅)となっています。
タイ国鉄の等級ごとの車内模様
最後に、各等級ごとの車内の様子を簡単にご紹介します。予約の際に何等車を選べばよいかの参考にして頂ければと思います。なお1等寝台は乗ったことが無いので分かりませんm(_ _)m
2等寝台車
よほどプライバシーを気にしない限り、2等寝台は非常に清潔で快適です。選べるのなら、数百円の差なので下段の方がベターでしょう。ただ、今回は子供達に下段を譲ったため上段でしたが、そちらも全く問題なかったです。
トイレなどの設備も、少なくとも今回の車両は水洗でかなり清潔でした。
2等車
お次に寝台ではない2等車。リクライニングシートで、夜行でなければ超快適です。足元も広くゆったり座れます。
こちらは朝9時5分バンスー中央駅発でアユタヤに行く時に乗った車両。
一方こちらは上記の復路、15時35分アユタヤ発バンコク行きの2等車両。少し古めですがこちらもリクライニング出来て足元も広く、十分快適です。
3等車
最後に一番お求めやすく、かつローカル感が味わえる3等車。
シートは昭和の日本でもお馴染みの4人向かい合わせリクライニング無し垂直背面で快適性は妥協が必要ですが、個人的にはかなり魅力を感じます。何より雰囲気がいい。バンコク〜アユタヤなど、1〜2時間だったら快適性も全然ありません。
ただ一点悩ましいのは、座席指定が出来ないこと。普通に4人席に6人座ったりします(笑)
時間によっては下の写真のように激混みになることも。平日のバンコク始発とかならまだしも、週末の(始発駅ではない)アユタヤからの帰りなどは座るのはかなり難しいでしょうね。
まとめ:タイの鉄道旅はオンライン予約購入で安心を買おう
ということで、最初の難関を乗り越えて一度経験してしまえば非常に便利なオンラインチケット予約購入サイト、D-ticket(最初の難関の高さが半端なかったけど→だから記事にした)。
特に限られた旅程の中で確実にチケットを押さえておきたいという場合には事前に確保するに越したことはありませんので、じゃんじゃん活用しましょう。
今回のタイ鉄道旅の模様は改めて旅行記の方で詳しくご紹介する予定ですのでそちらも御覧下さい。
以上、どこかの誰かのお役に立てれば幸いです。
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