ラオスタイ

ラオス国境へ夜を駆ける – バンコク発ノーンカーイ行き夜行列車 | 夜行列車で行くタイ・ラオス子連れ7日間(17)

これから夜行列車に乗り、ラオスとの国境の町、ノーンカーイへ向かいます。バンコクでの前哨戦を終え、家族のルーツを辿る旅はいよいよ佳境に入ります。

昨日の日帰りアユタヤ行きに続き、再びバンコクの新玄関口、クルンテープ・アピワット中央駅にやって来ました。

クルンテープ・アピワット中央駅の正面外観, バンコク, 夜行列車SONY ILCE-7C (20mm, f/6.3, 1/30 sec, ISO2000)

スポンサーリンク

夜のクルンテープ・アピワット中央駅

昼間に見るクルンテープ・アピワット中央駅も、超大型巨人用かと思うほどに巨大でしたが、夜に見るこの駅もまた、闇夜に浮き出る巨大な戦艦の様で圧倒されます。

正面口に描かれているのは王様かな・・・王様交代する度に描き替えるんでしょうね。

クルンテープ・アピワット中央駅の正面外観, バンコク, 夜行列車SONY ILCE-7C (20mm, f/6.3, 1/30 sec, ISO640)

そういえばフアランポーン駅では毎日8時と18時に国歌が流れて起立礼をしていましたが、ここでもやってるんでしょうか。

ありがとうフアランポーン駅 - クルンテープ・アピワット中央駅から無料シャトルバスで行く | 夜行列車で行くタイ・ラオス子連れ7日間(12)
アユタヤ日帰り旅を終え、バンコクのクルンテープ・アピワット中央駅に戻って来ました。 この後、長年バンコクの地で、筆者を含む旅人たちが慣れ親しんできた名駅、ホアランポーン駅を表敬訪問します。どうしても子供達に見てほしい、美しい歴史建築であり、...
クルンテープ・アピワット中央駅の正面外観, バンコク, 夜行列車

SONY ILCE-7C (20mm, f/6.3, 1/30 sec, ISO2500)
駅を眺める子供達

クルンテープ・アピワット中央駅は日本の協力で建設されたらしいのですが、もう少しデザインに面白みがあってもよかったような。何かこう、無機質でのっぺりしてて味気ないような。単にまだ利用者が少なくて閑散としているから、と言うのもあるんでしょうけど。

クルンテープ・アピワット中央駅の構内, バンコク, 夜行列車Apple iPhone 12 Pro (1.54mm, f/2.4, 1/50 sec, ISO400)

チケット売り場。

クルンテープ・アピワット中央駅のチケット売り場, バンコク, 夜行列車SONY ILCE-7C (48mm, f/3.5, 1/50 sec, ISO640)

「Long Distance Train」という案内がありました。ノーンカーイはラオス国境であるため間違いなくロングディスタンスでありますから、そちらの方に向かいます。

クルンテープ・アピワット中央駅の構内, バンコク, 夜行列車SONY ILCE-7C (122mm, f/5, 1/125 sec, ISO1250)

時間があったので駅構内をブラブラします。売店が点在しています。

クルンテープ・アピワット中央駅の構内売店, バンコク, 夜行列車

SONY ILCE-7C (31mm, f/2.8, 1/40 sec, ISO250)
「マンキーシェイク」。発音としては正しいのかも。

自動販売機も充実しています。さすがタイ、すでに「ほぼセン」(ほぼ先進国。命名適当)です。

クルンテープ・アピワット中央駅の自販機, バンコク, 夜行列車SONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/30 sec, ISO160)

ベンチコーナーでは沢山の人が列車を待っていました。ノーンカーイ行きの20分ほど前にチェンマイ行きの夜行列車が発車するようです。

クルンテープ・アピワット中央駅の構内待合エリア, バンコク, 夜行列車SONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/30 sec, ISO640)

このチェンマイ行き列車の出発案内が中々アナウンスされず、駅員に聞いてもいまいち要領が掴めなかったようで、周りの白人のバックパッカー達が色めき立っていました。

本来は確か発車時刻の15分だか20分前にアナウンスが流れてホームに上がれる感じだったと思うのですが(ちょっとうろ覚え)、発車時刻が近づいても案内が無いのでザワザワしていたようです。

クルンテープ・アピワット中央駅の電光掲示板, バンコク, 夜行列車SONY ILCE-7C (71mm, f/4, 1/80 sec, ISO1250)

スポンサーリンク

バンコク発ノーンカーイ行き夜行列車に乗る

筆者たちのノーンカーイ行きの列車も定刻より少し遅れ、発車時刻直前にアナウンスが流れ、改札が始まりました。自動改札と言った様なものはなく、ホームへ上る階段の前で駅員にスマホでチケットのQRコードをスキャンしてもらってホームへ上ります。

乗車するのは20時25分発の列車番号25、SPECIAL EXPRESS CNRのノーンカーイ行き夜行列車。クラスは2等寝台。終点ノーンカーイには翌朝6時25分着の予定です。「6時半」ではなく「25分」という辺りに正確性への自負が現れています(出発の時点で既に15分以上遅れていましたが)。

さて、出発駅こそ当時のフアランポーン駅とは違うものの、ついに夫婦の思い出のラオス国境行きの列車に子供たちを乗せることが出来、感慨がちょちょ切れます。

一方の子供たちも、夜行列車自体が初めての経験ということもあり、非常に楽しみにしていました。

筆者も子供の頃、北海道の親戚を訪ねるのに父母に連れられて乗った寝台特急「北斗」に胸躍らせたものです。寝台列車には夢がある。

バンコク発ノーンカーイ行き夜行列車, クルンテープ・アピワット中央駅のホームSONY ILCE-7C (48mm, f/3.5, 1/50 sec, ISO1000)

牽引するディーゼル機関車もかなり新しい車両が使われていました。これは中国中車という中国の車両メーカー製だと思われます。

1995年に導入されたGE社製の機関車以降新型は導入されておらず老朽化が進んでいた様ですが、2020年頃、久々にこれらの中国製の新型が導入され始めたようです。

バンコク発ノーンカーイ行き夜行列車の機関車, クルンテープ・アピワット中央駅のホームSONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/30 sec, ISO800)

綺麗すぎて拍子抜けの2等寝台列車内

いよいよ寝台列車に乗り込みます。機関車だけでなく客車もかなり新しく綺麗なのに驚かされます。

1等寝台は個室ですが、2等寝台はカーテンで通路と仕切られています。

バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車の車内, タイ国鉄SONY ILCE-7C (113mm, f/5, 1/40 sec, ISO1000)

乗車した時点で既に座席モードから2段ベッドモードに組み替えられていました。本当に綺麗でむしろ拍子抜けです。

今回は向かい合わせの4席を予約しており、下段の2席(ベッド)に長男と次男、上段に細君と筆者が寝ます。

タイ国鉄のオンラインチケット予約・購入については下記記事を御覧下さい。

タイ国鉄チケットオンライン予約・購入方法 | バンコク・クルンテープアピワット新中央駅対応
2023年7月27日更新:「バンスー中央駅」の表記を出来るだけ改名後の「クルンテープ・アピワット駅」に修正 こんにちは。つい一昨日、タイ〜ラオス1週間の旅からホーチミンの自宅に帰ってきた10max(@10max)です。 その道中、ぜひとも子...

バンコク発ノーンカーイ企2等寝台列車のベッド, タイ国鉄SONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/30 sec, ISO800)

2段ベッド下段

まずはベッドの下段の模様。クリーニングされた掛け布団とミネラルウォーターが置いてあります。

下段ベッド, バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車, タイ国鉄SONY ILCE-7C (28mm, f/4, 1/30 sec, ISO1000)

ベッドの下に荷物を置くことが出来ます。

荷物置き場, バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車の下段ベッド, タイ国鉄SONY ILCE-7C (28mm, f/4, 1/30 sec, ISO4000)

2段ベッド上段

2段ベッドの上段へはこうして梯子を引き出して上がります。

バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車の梯子, タイ国鉄SONY ILCE-7C (28mm, f/4, 1/30 sec, ISO1000)

窓はなく頭上も流石に少々閉塞感がありますが、寝るだけなら十分な広さ。

上段ベッド, バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車, タイ国鉄SONY ILCE-7C (28mm, f/4, 1/30 sec, ISO320)

枕元の設備は上下段共通で、スマホやメガネなどを入れられるネットのポケット、常夜灯があります。

上段ベッド, バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車, タイ国鉄SONY ILCE-7C (28mm, f/4, 1/30 sec, ISO400)

天井にも荷物置き場があります。

荷物置き場, バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車の上段ベッド, タイ国鉄SONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/50 sec, ISO1000)

横になるとこんな感じ↓。身長178センチの筆者だと、ギリギリ足の裏が壁に付かないくらいです(つま先立ちみたいにすると付く)。185センチとかだと伸ばし切れないかも。

カーテンの遮光も割りとちゃんと機能しています。

上段ベッド, バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車, タイ国鉄SONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/60 sec, ISO4000)

そう言えば旅行の事前に、特に上段はエアコンの吹き出し口が近いこともあり「かなり寒い」という口コミを目にしてそれなりの予備の服装を用意して来ましたが、今回は、暑がりの筆者は半袖に掛け布団を被れば問題なく、寒がりの細君は薄手のフリースで十分でした。尤も、どの車両に当たるかは分かりませんし車両内の位置によっても変わるでしょうから、ある程度の備え(上着)があるに越したことはないでしょうね。

洗面所とトイレで先進具合を測る

次に列車旅恒例のトイレチェックです。トイレの綺麗さで列車の先進度を測るのが趣味です(嘘)。

洗面所エリアへの扉は自動ドアになっており、早速先進具合を見せつけられます。

車両間自動ドア, バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車, タイ国鉄SONY ILCE-7C (62mm, f/4, 1/80 sec, ISO1000)

洗面所。ちゃんと綺麗です。

洗面所, バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車, タイ国鉄SONY ILCE-7C (28mm, f/4, 1/30 sec, ISO500)

男子小用トイレが別個にある時点で先進度合いを推し量ることが出来ます。

男子小用トイレ, バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車, タイ国鉄

SONY ILCE-7C (28mm, f/4, 1/30 sec, ISO640)

洋式トイレも十分に綺麗です。ベトジェット(ハンドシャワー。勝手に命名)が装備されているところも好感度高めです。

トイレ, バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車, タイ国鉄

SONY ILCE-7C (28mm, f/4, 1/30 sec, ISO800)

流石に18年前と比べると格段の進歩を確認できました。トイレチェックは以上です。

客席の前方のモニターに各駅への到着予定時刻が表示されていました。

電光掲示板, バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車, タイ国鉄SONY ILCE-7C (47mm, f/3.5, 1/100 sec, ISO1000)

え?目的地朝4時54分到着・・・??

とビビっていたら、しばらくすると6時51分に変わっていました。驚かせるなよ・・・いやそれより元々の「6時25分着」はどこ行った(←これ、結果は次の記事を乞うご期待)。

電光掲示板, バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車, タイ国鉄SONY ILCE-7C (200mm, f/5.6, 1/250 sec, ISO4000)

 

長男と一緒に下段でテーブルを出して、しばし窓の外を過ぎていく町の灯りを眺めます。長男は相変わらずメモ帳に絵を描いています。次男と細君は先ほどまでしりとりか何かをしていましたが、今は本を読んでいるようです。

筆者は習慣で、持ち込んだチャーンビールのプルトップを開けますが、そう言えばタイの列車内では禁酒だとかって話がなかったか?と思いスマホで調べたところ、数年前に解禁されたというような話もあって情報が錯綜していましたが、何となく堂々と飲むというモードにもなれず、こっそりと1本だけ飲み終えて水にスイッチします。

車内は皆すでに就寝の準備に入っており、時折ヒソヒソ声が聴こえるだけ。寝台列車特有の空気が流れます。そして線路の継ぎ目を越える断続的な音だけが着実に北に向かっている事実を伝えます。

明日の朝、筆者たち家族はいよいよラオスに入国します。

車内, バンコク発ノーンカーイ行き2等寝台列車, タイ国鉄SONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/40 sec, ISO4000)

(2023年1月23日の記録)

つづき

タイからラオスへ陸路国境を越えつつメコン川に昇る朝日を見る。 | 夜行列車で行くタイ・ラオス子連れ7日間(18)
早朝5時前に目が覚めます。何故人は普段朝寝坊でも旅先では早起き出来るのでしょうか。 昨夜22時前にバンコク、クルンテープ・アピワット中央駅を発した夜行列車は、ウドンターニーの少し手前まで来ているようです。 以前は、今自分の列車がどの辺りを走...

記事一覧:夜行列車で行くタイ・ラオス子連れ6泊7日の旅

夜行列車で行くタイ・ラオス子連れ6泊7日【家族のルーツを辿る旅】(2023年)
「夜行列車で行くタイ・ラオス子連れ6泊7日【家族のルーツを辿る旅】(2023年)」の記事一覧です。

にほんブログ村 旅行ブログ タイ旅行へ
にほんブログ村 旅行ブログ ラオス旅行へ
にほんブログ村 旅行ブログ アジア旅行へ

コメント

タイトルとURLをコピーしました