Du Gia村の宿「Tày Cốc Pảng Homestay」に投宿。
ベトナムでは個人経営のゲストハウスの事を「Homestay」と呼ぶことが多い。「普通のおうちに泊まるんだよ。期待値下げて来るんだよ」という意図なのだろうか。
(恐らく、加えて現地の人々の暮らしを体験したり垣間見たりできる、というような意味もあるのだろう。)
しかし、素晴らしい絶景と趣に溢れるその神宿は、期待値の遥か上空を超えてきたのであった。
SONY ILCE-7C (20mm, f/8, 1/160 sec, ISO100)
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※ハザン省の記事一覧↓
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Du Gia村のホームステイで絶景に乾杯
実はこの日の宿についてはちょっとした事件があった。元々Booking.comで予約していた宿から当日急に「申し訳ないが泊められなくなった」と連絡があったのだ。
どうやら、直前の嵐で家屋が著しく傷んでしまったらしい。直前まで健闘したが泊められないと判断したのだろう。
この宿、事前のZaloでのやり取りでも非常に丁寧で信頼のおける感じで、今回も近隣の似た感じの宿を紹介してくれた。
上のGoogleのリンクでは「Du Gia Coffee View Homestay」となっているが、それが名前を変えたのが今回投宿した「Tày Cốc Pảng Homestay」である。変更前の名前の方が分かりやすいと思うのだが・・・。
という事で当日急に転がり込んだわけだが、何とドミトリー用の広大なシェアルームを1人貸切状態で使わせてくれた。元々の宿も1人用の部屋で予約していたので、宿主さん同士が話して考慮してくれたのかも知れない。
Apple iPhone 15 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/55 sec, ISO1250)
とりあえず、宿の目の前が、この絶景である。何というかもう、言葉もない。
SONY ILCE-7C (20mm, f/8, 1/125 sec, ISO100)
そして、とにもかくにもビアーである。
SONY ILCE-7C (20mm, f/8, 1/30 sec, ISO100)
最の高である。
厳選に厳選を重ねて予約した宿に、当日になって泊まれないと連絡を受けた時には、「もうこうなればどこでも泊まれればいいや」などと妥協する心持になっていたものだが、よもやよもや、こうも素晴らしい宿に巡り合えるとは。元々の宿主さんとこちらの宿主さんの取り計らいには、本当に感謝しかない。
なお、「PENGO」というビールは初めて見た。どうもハノイの最大手ビール会社HABECOが出しているブランドであるらしい。
絶景を背にして、イッヌが昼寝をしていた。
SONY ILCE-7C (44mm, f/3.5, 1/125 sec, ISO100)
ムクリ。
SONY ILCE-7C (78mm, f/4, 1/80 sec, ISO125)
ハッピーウォーターの嵐と日独米カラオケ大会で夜は更ける
夕食はハザンの手料理。大変豪勢。白飯が進む。ビールも進む。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/35 sec, ISO640)
そしてこの黄色い液体の入った地味なペットボトルを見過ごしてはならない。ベトナムの宴会の命運を握るダークサイドの親玉だ。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/35 sec, ISO250)
欧米人バックパッカー達はこの液体の事を「ハッピーウォーター」と呼ぶらしいが、何のことは無い、ただの自家製どぶろくである。餅米だとかトウモロコシだとかで作る蒸留酒だ。
これは「モッハイバーヨー」の掛け声とともに延々と飲み続ける大変邪悪な飲み物であり、ベトナム在住者から見れば、これのどこがハッピーなものか。
しかし当然ながら、日本人としての、そしてベトナム在住者としての意地がある。一見さんの欧米人旅行者などに負けてはいられない。こちらは日々この国で肝臓を鍛えているのだ。
しかもこの宿に日本人が泊まるのは初めてだと言う。貴重な日本代表として尚更気合が入ろうというものだ。
「いいかおまいら、こうやって飲むんだ!
モッ!ハイ!バー!ヨー!
ハイ!バー!ヨー!
ハイ!バー!オウッ!」
と間髪を入れず怒涛の波状攻撃を浴びせかけていく。
しかし同席のこの二人、FelixとHannaはドイツ人。ドイツ人もさるもの、さすがに酒が強い。相手にとって不足なし。
彼らもベトナム式ストロング乾杯スタイルをいたく気に入った模様。盃を交わしながらの彼らとの会話は非常に楽しい。
まだ大学を卒業したばかりの若い二人は、もう何か月も旅をしているらしい。就職して自由時間が減る前に、何物にも代えがたい経験をしておきたいとのこと。新卒採用・就職を重視する日本にはない自由な価値観を感じる。いいなあ。
やがてこれもベトナム式に、カラオケ大会が始まる。隣のテーブルも入り乱れ、日越独米(あとは忘れた)世界各国からこのハザンの地に集った強者たちが、モッハイバーヨーの掛け声と歌声を交わす。
Youtubeで歌詞を流しつつ、世界共通で盛り上がりそうな洋楽を入れては皆で合唱する。
なんて素晴らしい時間なのだろう。
あ、これ、「ハッピーウォーター」のおかげじゃん。
すまんハッピーウォーター、君はその名に恥じない素晴らしい飲み物だね。
宴は夜更けまで続く。
まさかのハザンの奥地で、このような素晴らしい夜が待っていようとは思いもしなかった。
明日も良い旅路となるに違いない。
(2024年4月19日~?の記録)
つづき↓
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