ハザン市内のいくつかの古刹を観終え、ハザン省博物館へやって来た。ハザン省の開拓の歴史や、少数民族の文化を知ることが出来る、大変面白い施設だ。
ベトナムの中でも特異な少数民族の歴史や文化というだけでも興味深いのに、日本の文化との共通点を知って非常に驚くと共に、ベトナムの山岳少数民族と日本人のルーツが同じであるという説について、改めて考えるきっかけとなった。
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ハザン省博物館で歴史と少数民族の文化を学ぶ
入口に色とりどりの板が並んでいる。何かと思ったが、床に
「ここに立つと文字がつながって見えるよ」
的な目印があり、確かにそこに立つと文字がつながって見えた。これは必要なのだろうか。
Apple iPhone 15 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/100 sec, ISO50)
気を取り直して展示を見ていく。入口のギミックは少々イミフであったが、展示はどれも興味深いものばかりであった。
下の写真は、今ではハザンループと呼ばれるようになった道路の開削工事の模様だ。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/50 sec, ISO160)
地形の険しいハザンループの中でも特に峻険なMa Pi Leng渓谷の21kmの区間を切り開いた人員たちは「Đội Dũng Cảm (Team of the Brave)」と呼ばれたらしい。要はめちゃくちゃおっかなくて危ない工事であると。
その勇敢な仕事の成果がこの雄大な絶景を貫く道である。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/50 sec, ISO200)
ハザン省には約20もの少数民族が住んでいる。ベトナムで最も少数民族の人口が多い省でもある。
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様々な民族の建築や伝統衣装の特徴が解説されている。ワクワクが止まらない。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/120 sec, ISO100)
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結婚式などの伝統行事についても詳しく紹介されている。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/120 sec, ISO200)
下の展示の一番下の「へのへのもへじ」みたいな紙のお面を被っているのは真面目なのだろうか。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/50 sec, ISO160)
ベトナム山岳少数民族と日本の文化の共通点に驚く
その中でも特に驚かされた展示がいくつかあった。
1つはこちら。これはどう見てもアレだ、羽根つきの羽根と羽子板だ。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/50 sec, ISO125)
調べてみると、モン族には、羽根つきをする文化があるらしい。
こちらのサイトにはこう書かれている。
モン族の文化には、餅つき、こま回し、羽根つき、納豆、甘酒など、日本と同じものがたくさんあります。
また、こちらの展示にも既視感を覚えた。赤ザオ族の男性が炎の中を歩いている。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/35 sec, ISO800)

日本でも、高尾山薬王院の護摩行など、火渡りの儀式は全国で見られる。
再び同じサイトからの引用になるが、モン族の間では下のような、モン族と日本人のルーツが同じである事を物語る伝承があるらしい。
その昔、中国の王様の家来にリーハーというモン族の男がおり、王様に気に入られていました。それをねたんだ他の家来が王様に、リーハーに不老不死の妙薬を取りにいかせるよう仕向けました。リーハーは、500人の男、500人の女、鶏や豚、家財道具すべてを持って海を渡り、日本にたどり着きましたが、リーハーは戻らず、500人の男女は結婚して日本人の先祖となったというのです。
出典:織り人
なので、モン族の人々は日本人のことを兄弟や親戚のように思っているという。
実は筆者がハザン省に来てから感じていたことの一つに、モン族の人々の顔立ちが日本人に非常に似ているという事がある。普段ホーチミンで暮らし、ベトナムのマジョリティであるキン族の人々に囲まれて暮らしていると思うのだが、日本人とキン族の顔立ちはやはり少し異なる。それ故に尚更、モン族の人々に懐かしさを覚えるのだ。
SONY ILCE-7C (20mm, f/8, 1/125 sec, ISO100)
上の伝承がどこまで本当かは分からないが、長い歴史のどこかでモン族と日本人が交わっていたことは間違いないだろうし、何よりその方がロマンがあってよい。
そんな妄想を掻き立ててくれるハザン省博物館、非常におすすめである。
ハザン旅もそろそろ終盤だ。
ハザン省博物館のアクセス
(2024年4月20日の記録)
つづく
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