こんにちは。絶賛ベトナム赴任準備中の10max(@10max)です。
海外赴任に伴う諸々の手続きを実体験に基づいて備忘録的にまとめるシリーズ、今回は「銀行口座・クレジットカード」をどうするか、です。
なお、この海外赴任準備シリーズは、あくまでも筆者が実際にあれこれ検討したり実体験する中でどうしたか、というお話であり、専門家によるアドバイスではありませんのでご了承ください。
SONY ILCE-7M2 (75mm, f/2.8, 1/80 sec, ISO2500)
海外赴任後も日本のクレジットカード/銀行口座を継続すべき?
まず前提として、筆者の赴任地であるベトナムに限らず、海外現地での生活費支払いのためには現地の銀行に口座を作り、それに紐づけた現地のデビットカードやe-Wallet(QRコード決済サービスなど)などを作るのが基本です。
とは言え、元々日本で使っていた銀行口座・クレジットカードについても継続して使えるようにしておくことも意外と大事です。というのも、日本で使っていたサービスについても、赴任後も引き続き利用し続けたいものがそこそこあるんですよね。
例えばAmazonプライムや日経電子版のような有料のオンラインサービスも継続(あるいは赴任中に新規契約)したいし、筆者の場合、ブログの継続にはレンタルサーバーなどの契約も続ける必要があります。
あと意外に保持しておかないと不便なのが携帯電話(SIMカード)。別記事で詳しく触れますが、赴任時に解約してしまうと一時帰国などの際に不便だったりSMS認証が出来なくなったりするので何らかの形で残しておきたいろころ。
という事で、もし日本で使っていた既存の支払い方法を継続出来るなら残しておくのがベターです。
では具体的な手続きを見ていきます。
海外赴任前のクレジットカード/銀行口座継続に関する手続き
結論から申し上げると、筆者は下記の様な手続きを行いました。
- クレジットカード:実家に住所変更
- 銀行口座(某大手都市銀行/家計用メイン口座):実家に住所変更
- 銀行口座(住信SBIネット銀行/個人用):解約→ソニー銀行へ残高移行
それぞれ条件や理由などが異なるので以下で詳しく見ていきます。
海外赴任前のクレジットカード関連の手続き
定期的な支払いの多くは、支払方法をクレジットカードにしていて、その先に引き落とし先として銀行口座が繋がっています。まずは各サービスから見た直接の支払方法であるクレジットカードの海外での継続利用について見ていきます。銀行口座は後で触れます。
国内非居住者による利用可否確認
まずは、継続利用したいクレジットカードの国内非居住者による利用可否を確認しましょう。
※「非居住者」というまどろっこしいキーワードはこの後も良く出てきますが、要は日本に住民票が無い≒海外に住んでいる人、という事を表す業界用語みたいです。
クレジットカードの場合、多くのカード会社において非居住者の利用を認めているようです。筆者がメインで使っているオリコカードの場合も問題ありませんでした。
郵便物受取用に住所変更を行う
認められている場合は、郵送物の送付先となる住所変更をする必要があります。クレカ会社から郵送物が送られてくる代表的なケースは、カード更新時の新しいカード送付ですね。それ以外にも何らかのお知らせ等が届く可能性があるので、ちゃんと受け取れるようにしておきましょう(ちゃんと受け取れないと契約解除されてしまう恐れも)。
筆者は、細君の実家の住所に変更しました。
※なお、郵便局での転送サービスは1年間しか有効でないので、この場合には解決方法にはならないでしょう。
カードの有効期限に注意
ただし、郵送先を実家や親類の住所に変更しても、海外で受け取れる訳ではありません(当たり前体操)。つまり、海外駐在期間中にカードが有効期限を迎えてしまうと、駐在先で使用できない事になってしまいます。
クレカ会社では有効期限よりも早く更新してくれるところが多いので、カードの有効期限をチェックして、駐在中に受け取れない可能性が高い場合には事前に更新しておきましょう。
Web明細に切替える
もし紙でクレカの利用明細を受け取っている場合はWeb明細に切り替えましょう。紙明細は海外では受け取れませんが、Web明細ならインターネットさえあれば世界中どこでも確認する事が出来ます。
うちは元々Web明細にしていたのでこのタイミングでは特に何もしませんでした。
銀行口座の手続き
次に銀行口座です。せっかくクレジットカードが生きていても、口座から引き落としできなければ意味がありません(当たり前体操その2)。
国内非居住者が利用できる・出来ない銀行
国内非居住者(海外在住者)による口座保持を認めている銀行と、解約しなければならない銀行があります。
筆者の場合、家計用のメイン口座のある某大手都市銀行は認めていましたが、筆者個人用の住信SBIネット銀行は解約、というルールになっていました。大雑把ですが、大手都市銀行の多くは国内非居住者の利用を認めており、新興のネット銀行は認めていないところが多いようです(口述しますが、ソニー銀行など例外あり)。
銀行ごとのルールは下記サイトなどでざっと見ることが出来ますが、正確な最新情報はご自身の銀行の公式HPなどでご確認ください。
基本的には上で引用したサイトにもある通り、国内非居住者が利用可能としている銀行では、月額数百円の手数料が必要な海外向けサービスを利用する事が前提となっています。
ただし、筆者の家計のメイン口座である某大手都市銀行に電話で問い合わせたところ、実家や親戚など、郵便物を受け取れる住所に住所変更すればそのまま利用する事もできる、との回答がありましたので、住所変更だけ行う事にしました。
この辺りは建前と実際がありそうなので、ご利用の銀行に問い合わせてみてください。
海外での使い勝手が良いのはソニー銀行
さて、その中でも異色な銀行があります。それはソニー銀行。
多くの銀行が、国内非居住になる場合は解約、もしくは海外居住者専用のサービスを(原則として)推奨する中、普通に国内非居住者でも利用できると謳うのが、ソニー銀行です(調べた限り唯一)。
海外在住者がソニー銀行に口座を持つ主なメリットは以下の通りです。
- 国内の連絡先(実家・親戚など)を登録すれば普通に海外在住でも口座を持てる
- Visaデビットカードの海外事務手数料が無料なので、海外での買い物が日本のクレカよりお得
- レートが良い時に安い手数料で外貨預金に両替できる
- その外貨預金を直接海外ATMで引き出せる
1番目のメリットはそのままです。海外居住者専用サービスを使ったり、建前と実際の間を縫うことなく、普通に海外在住でも口座を持てます。
2番目のメリットが中々良くて、「Sony Bank WALLET」を持っておけば、VISAカードに対応したすべてのお店でデビットカードとして支払いが出来るだけでなく、海外事務処理手数料が無料なので、何と普通のVISAやMasterのクレカで払うよりもお得なのです(注:現地カードよりはお得じゃない)。
3,4番目はちょっとマニアックですが、外貨預金を強みとするソニー銀行は米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、スイスフラン、香港ドル、南アランド、スウェーデンクローナの10の外貨預金を持つ事が出来ます。円口座残高から両替する事が出来るので、レートの有利な時にネットで両替が出来て、その外貨余韻を海外のATMで割安な手数料で引き出すことが出来るというもの。ただ、上記通貨とは関係ない国ではあまりメリットにならないかも?
いずれにしても、筆者の場合は、ブログの費用や収入管理等のために個人で持っていた住信SBIネット銀行が海外在住だと口座を持てなかったため、その残高をソニー銀行に移しました。
海外で日本のクレカ/銀行口座を継続利用する場合の注意事項
上記のような変更手続きをしたり、海外で日本のクレジットカード/銀行口座を利用する場合の注意事項をご紹介します。いずれも筆者が手続きの中で体験上たまたま気付いたものなので、これが全てではないかも知れませんが・・・
手続き時のSMS認証に注意
変更手続きや振込、送金などを行う際には、多くの場合多要素認証あるいは二段階認証が必要になっています。それらの手続きを海外赴任後に行う場合、スマホの生体認証やeメールでの認証であれば問題ないのですが、要注意なのはSMS認証。
お察しの通り、日本の携帯電話番号宛のSMSは海外では受け取れないので、詰みます。
もしSMS認証を二段階認証の方法として設定している場合は、日本に居るうちに他の方法に変更しておきましょう。
第二暗証番号カードに注意
次に、特に銀行の場合、振り込みなどの重要な手続き実施の際に「第二暗証番号」の入力が必要な場合があります。
通常、銀行のキャッシュカードとは別の第二暗証番号カード的なものが発行されると思いますが、これを日本に忘れてしまうとせっかく口座を活かしたのに、インターネットバンキングなどで振り込みなどを行う事が出来ないという事態に陥ります。
海外赴任中に日本の口座から振り込みなどを行うケースはあまり多くは無いと思いますが、何があるか分からないので忘れないようにしましょう。
さいごに
ということで、海外赴任時に日本のクレジットカードや銀行口座を継続して利用する方法をご紹介しました。
海外においても日本で使っていた便利なサービスを継続利用する事で、少しでも快適な駐在生活を送れればよいですね。
なお、逆に不要なカードなどはこの機会に解約・整理してしまうのもよいでしょう(筆者も、キャンペーン目当てで入って存在すら忘れてたクレカなんかも結構あって、バシバシ解約しました・・・)。
繰り返しになりますが、本記事の内容は筆者の体験に基づいたものであり、正確性や網羅性については保証できませんので、ヒントとして参考にして頂ければ幸いです。
では~。
関連記事
海外赴任前の手続き・準備については下記記事でまとめていますのでこちらもご参照下さい。
その他の海外赴任準備関連記事は下記より御覧下さい。
コメント