ベトナムの酸いと甘いを楽しんでいる10max(@10max)です。
今日は酸いお話です。
何かと苦労話に事欠かないベトナムビザ・労働許可証界隈ですが、今回は筆者が経験した中でも選りすぐりの珠玉の事案をご紹介します。
大使館で取得した3ヶ月のビジネスビザが、いつの間にやら15日間の短期滞在(ビザ無し)入国扱いにすげ変わっていたという、プリンセス天功も真っ青の珍事です。
なお、本件含むその他のベトナムのビザ・労働許可証取得関連のトラブルは下記記事でまとめていますので、こちらもご参照下さい。
SONY ILCE-7C (200mm, f/5.6, 1/30 sec, ISO2000)
ビジネスビザが入国審査係官の一筆でビザ無し入国に上書き!?
さて、筆者はベトナム渡航にあたり、今年6月に在日ベトナム大使館経由で3ヶ月のビジネスビザ(DNビザ)を取得しました。
下の写真がパスポートに貼られたDNビザです。右の方に有効期限が(90日後の)2022年9月4日と記されています。
Apple iPhone 12 Pro (4.2mm, f/1.6, 1/50 sec, ISO200)
ところが渡越後、このビジネスビザと労働許可証を以て自分のTRCと家族の帯同ビザを申請しようとしたところ、エージェントから驚きの連絡が入ったのです。
「あなたは今不法滞在状態になっている可能性があるので、このままでは申請できない」
実に意味不明です。オレオレ詐欺の電話かと思うくらい意味不明です。
よく聞いてみると、更に謎は深まります。
「あなたは15日間の観光目的のビザ免除扱いで入国したことになっている。既にその15日が過ぎてから更に2週間くらい経っているので、今は不法滞在の状態である可能性がある」
何を言っているのでしょうか。上の写真の通りデーンと鎮座するビジネスビザが目に入らないのでしょうか。もしかして泥酔しているのでしょうか。
更に聞いてみると、
「このページを見てほしい。ベトナム入国時に、滞在期限が6月●●日と書かれてしまっている。これが最新の滞在期限だ」
つまり、ベトナム移民管理局から在日本ベトナム大使館を通して大仰な手続きを経て取得した3ヶ月のビジネスビザが、タンソンニャット国際空港の入国審査のブースに座っている一介の入国審査係のおじさんの(字が汚くてほぼ読めない)一筆によって、15日間のビザ無し入国扱いに上書きされてしまった、というのです。
入国審査のおっさん!ちゃんとビザを見てくれよ!何のためにペラペラパスポートのページめくってんだよ〜!
とは言え、もちろん筆者側にも落ち度はあります。
空港の入国審査でちゃんと能動的にビザのページを見せるなり係官の記入内容の確認等をしなかったのが悪いのです。
でも、そこを個人側の注意力に依存するってのはあまりにもシステムとして出来が悪過ぎだと思うんです・・・。
それに、仮に空港係官(と入国者個人)の不注意によってこのような誤記が発生したとしても、それだけでビザが無効になるってのはやっぱりおかしい。
結果的には、エージェント経由でこの件はやはり空港の入国審査係官のミスだと言うことになり、上の写真の通り「CANCEL」の印によって3ヶ月ビザの方が復活したのですが、その訂正にもしっかりお金を取られましたよ・・・。空港係官のミスなのに・・・。
何が真実なのか不明なのがベトナム式
しかし結局のところ、本当に不法滞在状態にあったのかどうかも含め、どこからどこまでが本当なのかは分かりませんでした。
こうなるともう「不法滞在の可能性がある」という見解含めてエージェントと当局がグルになった袖の下ビジネスの一環なんじゃないかと勘繰りたくなります。
不審点はさらにあって、エージェンと曰く、
「差し当たって不法滞在状態を解消する手段として、一度カンボジアへ出国し、再度ベトナムに入国することで15日間の猶予を得てはどうか」
と提案してきたのです。
いやいやおかしいでしょ。そんな事したらカンボジアへの出国時に不法滞在がバレるリスク満々じゃん・・・それならさっさと不法滞在のペナルティ払っちゃう方が早いじゃん・・・。
言ってることが支離滅裂で、さらに袖の下ビジネスの疑惑が膨らむわけです。
まあ結局再入国もペナルティ支払いもせず、(エージェントにお金を払って)記載ミス訂正だけで済んだんですけどね。どっちにしてもお金払っとる訳ですけどね。
教訓:空港の入国審査時にしっかり確認すべし
色々書きましたが、とりあえず教訓としては以下の通りです。
例え日本でビザを取得していたとしても
- ベトナム入国審査時にビザのページを見せる事
- 入国審査係官が変な事を書いてないか確認する事
まあ、今考えれば当たり前の用心のような気もしますが・・・。
でも初めての海外赴任で頭が一杯になっている中で、まさか大使館で取ったビザがそんなにところで覆るかも、なんて罠にまで考えが及ばないのは仕方がないですよね・・・と、自分への言い訳をしておきます^^;
何が起きるか分からないのがベトナム。
何が真実か分からないのがベトナム。
そう割り切ってイライラせずに、話のネタだと思って暮らすのがこの国では得策なようです(←実際ブログネタになってまんざらでもない人より)。
コメント