午後のもう一つの主役はサン・ジョルジェ城である。
夕刻、昼前に計画外のビールを堪能したポルタス・ド・ソル広場へ再び戻りカフェでジンジャーエールを飲んだ後、徒歩で5分ほどに位置するサン・ジョルジェ城の石段を登る。
サン・ジョルジェ城からリスボン市内のパノラマを見渡す
サン・ジョルジェ城はリスボン市内を一望できる高台に位置しており、まさに要害といった趣である。それもそのはず、1500年程前にローマ人によって建設された後、西ゴート族、イスラム教徒、キリスト教徒など、歴代の支配者が居城としてきたというのだから。
しかしかつての要害も、今はすっかり市民の憩いの場となっている。時代の移ろいにどこか切なさを感じる。
一方でサン・ジョルジェ城は素晴らしい展望スポットでもあり、白壁と赤い屋根の美しいリスボンの町と、その向こうの真っ青なテージョ川をすっかり一望する事が出来る。
OLYMPUS IMAGING CORP. E-410 (20mm, f/11, 1/100 sec, ISO100)
OLYMPUS IMAGING CORP. E-410 (32mm, f/11, 1/80 sec, ISO400)
OLYMPUS IMAGING CORP. E-410 (14mm, f/11, 1/200 sec, ISO100)
OLYMPUS IMAGING CORP. E-410 (14mm, f/11, 1/250 sec, ISO100)
OLYMPUS IMAGING CORP. E-410 (42mm, f/11, 1/200 sec, ISO100)
OLYMPUS IMAGING CORP. E-410 (14mm, f/11, 1/200 sec, ISO100)
OLYMPUS IMAGING CORP. E-410 (14mm, f/11, 1/200 sec, ISO100)
リスボンの夕暮れ、「サン・ジョルジェ城から」見るか「サン・ジョルジェ城を」見るか
さて、リスボンの町を照らす日も傾いてきた。
リスボン屈指の展望スポットであるサン・ジョルジェ城から夕陽を眺めるというのが王道であろうが、もう一つの選択肢として、逆に夕暮れに染まるサン・ジョルジェ城を望むという選択肢もある。1500年に渡りリスボンの町を見守ってきた城と、その下で紫色に染まっていく家々は、まさに「サウダージ」、憂愁の趣に違いない。
ということで後者の誘惑に誘われ、細君と筆者は一旦町に降りる事にした。サマータイム施行中により日没はかなり遅いため、その辺りのレストランで晩飯を食してから、20時過ぎ頃再び展望の良い場所へ登ることとする。
リスボンの路地裏は実に趣深く、どこを見ても一枚の絵画のようである。ポルトガルの伝統工芸、アズレージョも至る所で目にすることが出来、さながら無料開放された美術館のようである。
OLYMPUS IMAGING CORP. E-410 (42mm, f/10, 1/80 sec, ISO400)
OLYMPUS IMAGING CORP. E-410 (14mm, f/7.1, 1/40 sec, ISO100)
OLYMPUS IMAGING CORP. E-410 (14mm, f/7.1, 1/40 sec, ISO100)
セニョーラ・ド・モンテ展望台から夕暮れのサン・ジョルジェ城を望む
サン・ジョルジェ城を眺めることが出来る展望スポット「セニョーラ・ド・モンテ展望台」へ登る。
ここはちょうどサン・ジョルジェ城の西寄りに位置するため、夕刻には赤く染まるサン・ジョルジェ城を望むことが出来る。加えて、市内の他の展望台と違って観光客が居らず、地元の人々がブラブラと散歩に訪れる穴場的スポットというのも魅力である(ただしその代わりカフェ等はない)。
OLYMPUS IMAGING CORP. E-410 (40mm, f/6.3, 1/200 sec, ISO400)
少々誤算だったのは日没の時刻。20時過ぎには日が沈むかと思っていたが、実際に太陽が地平線の下に隠れたのは21時前。そして21時15分ころ、待ちに待った城のライトアップを見ることが出来た。
OLYMPUS IMAGING CORP. E-410 (150mm, f/10, 1/640 sec, ISO400)
紫に染まる町並とそれを見守る旧い城壁。1時間以上待った甲斐があったというものである。まさにどこか郷愁を誘うサウダージ漂う光景であった。
OLYMPUS IMAGING CORP. E-410 (50mm, f/5.6, 1/2 sec, ISO400)
ホテルBERNAへ戻り、素晴らしい夕景に改めて乾杯する。
明日はシントラとロカ岬を目指す。
OLYMPUS IMAGING CORP. E-410 (14mm, f/5.6, 1/10 sec, ISO1600)
(2007.7.14)
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