こんにちは。先日ようやく、今年1月のテト休暇のタイ・ラオス旅行記を書き終えた10max(@10max)です。
あれは1月だったのか・・・今何月でしたっけ。1・・・の右にもう一つ1が付いているような気がしますが、乱視ですかね(滝汗)
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さて、ホーチミン生活ももうすぐ1年5カ月が過ぎようとしていますが、そんな筆者がタイ・バンコクを訪れて感じた、ベトナムとタイ、正確にはホーチミンとバンコクの違いを綴ってみたいと思います。
同じ東南アジアの仏教国における経済の中心都市で、何となくノリも似てそうな気もするし同じ様に麺食ってビール飲んでるイメージですが(適当すぎて失礼)、意外なほどに違うものだなと思いました。
バンコクにも一応10数回訪れた事があるのですが、いずれも短期の旅行や出張なので、在住者からすると「全然分かっとらん!」などとお叱りを受けそうですが、何卒アジアンな感じの生ぬるい目でご覧頂ければ幸いです。
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ホーチミン在住者が感じたタイ・バンコクとベトナムの違い
上でも触れた通り、筆者が知っているバンコクはやや限られていますが、それでも10数回バンコクを訪れた中で、ホーチミンに1年半近く住んでいて経験したことの無い出来事に遭遇するような事もありましたし、市中心部であればある程度それっぽい比較が出来るのではないかと思うので、独断と偏見にまみれつつご紹介してみます。
ただ、書いていて思ったのは、タイやバンコクの特徴と言うよりも、比較して浮き彫りになったベトナムの特殊性、という方が正しいかも・・・(笑)
食事関連
食事関連についてはベトナム優勢、というかぶっちゃけ、圧勝と感じます。あまり穏便じゃない結論ですが、これは、タイがどうこうと言うよりベトナムが変態なんだと思います。何しろ「”Ăn cơm chưa?(ご飯食べた?)」が挨拶になる国ですから。
人口当たり飲食店数は3倍くらい違いそう
バンコクでいつも思うのが、その辺で適当に食事を摂ろうと思っても意外と飲食店が少ない事。いや、あるところにはちゃんとあるのですが、「無造作に歩いていてもどこでも飯が食える」という状況ではない、と言う感じ。
これは間違いなく、ホーチミンおよびベトナム感覚が染みついた結果だと思われます。ホーチミンなどでは、グエンフエ通りなどの「ベトナムの丸の内」と呼ばれるようなど中心部界隈でも、少し歩けば綺麗目なレストランはもちろん、ローカルな飲食店もすぐに見つかります。10mおきくらいに「Com(ご飯)」だの「Bun(米麺)」だのと言った看板が視界に飛び込んで来る有様は、中々異常です。おまいら飯食いすぎだろ、と。
つまり、バンコクが少ないというより、バンコクが普通で、ホーチミンが変態、と言うことでよろしいかと思います。
カフェとなると5倍くらい多い
食事より更に顕著なのがカフェ。タイでは(下でも触れる通り)BTSなどの公共交通機関での移動が便利であるがゆえに、暑い中徒歩で移動する機会が多く、
「あー、ちょっとカフェで休憩したいなー」
と思う事がしばしばあるのですが、そうそう上手いことカフェなんて見つからないんですよね。
ところが、ベトナム、特にホーチミンやハノイでは、犬も歩けばという勢いでカフェがあります。むしろ犬より多い。しかも、こんなに密接して並んでてお客の取り合いにならないの?と思う程沢山あるのに、どのカフェも大概客で賑わっています。カフェインより常習性の高いコカインとか入ってないか心配になるほどです。
同じ東南アジアでも、こと「カフェ」という事に関してはベトナムとタイ(や他の国々)とではかなり違いを感じます(いやこれもベトナムが異常なのですが)。
ローカル飯は長期ならベトナムか
タイ料理も間違いなく美味しいです。大好物です。
しかし筆者の場合、それが長期間続くと、日本在住時なら日本食が恋しくなり、ベトナムに越してからはベトナム料理が恋しくなるのです。味付けの優しさやヘルシーさ、辛すぎないところや脂っこすぎないところなど、日本人にとってベトナム料理は実にバランスが良い。むしろ日本人から見ても、ベトナム人は薄味好きに映ります。
もちろんタイ料理にも優しい出汁の効いたスープや食事はあるのですが、その類の優飯(やさめし)のバリエーションの豊富さはベトナムの方が多い(というかそれが基本)ため、長期滞在あるいは在住ではベトナムに軍配が上がるのではないでしょうか。
実はこれ、アジア在住者やアジア好き旅行者にこの話をすると多くの方が同意してくれます。これも、タイ飯がどうこうと言うより、中華やマレーなども含めてアジア全体で見ても、ベト飯が最も日本人の口や胃腸に合うんジャマイカ、という話です。
なお、これはあくまでもローカル飯の話であり、バンコクはホーチミン以上に日本食含む各国料理屋が充実しているので、実際に住んでみると何も問題ないんでしょう。
交通・移動関連
交通事情に関しては、流石バンコク、ほぼ先進国に近いものがあります。最近筆者はバンコクのことを「ほぼせん」と呼んでリスペクトしています(どうでもいい)。
公共交通機関の充実度は大人と赤ちゃん
ベトナムにはそもそもバス(と、ハノイの1本だけのメトロ)以外に公共交通機関がありません。もう、全く勝負になりません。
経済発展度合いの差、と言ってしまえば身も蓋もありませんが、正直なところ、ベトナムの現状を見ていると、果たして30年後になっても今のバンコクのレベルに追いついているかどうか分かりません。何しろベトナムではメトロ一本当たり10年以上かかってるんですからね・・・
タクシーやGrabはベトナムの方が使いやすい
一方、メトロが無い事の恩恵じゃないんでしょうけど、タクシーやライドシェアに関してはベトナムの方が使いやすいと感じました。
バンコクではそもそもメータータクシーが(外国人を見ると)交渉タクシーに変貌するだとか、行き先を告げると乗車拒否されるといったケースに何度か遭遇したり、Grabもベトナムと比べると捕まるまでに時間が掛かかる印象です(雨でもないのに)。
ベトナムはのタクシー、ライドシェアサービス事情は、アジアの中では比較的良好で安全だと感じます(空港などの一部外国人客待ち勢を除く)。Grabの台頭で潰れかけた大手タクシー会社のデジタル化により巻き返しなどを見ていると、ベトナムはメトロは諦めてこっちを極めるものアリなんじゃないかと・・・
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四輪車:二輪車比率はちょうど真逆
最近はホーチミンやハノイでも四輪車が大分増えてきました。が、それでもやはりバイクの洪水です。感覚的には8:2で二輪車優勢。
一方バンコクではすっかり四輪車が主役になって久しいですね。特にバンコクの中心で言えば、四輪車:二輪車比率は感覚的にホーチミンと逆転しているかも知れません。
ついでに言うと、街を走っているクルマの車格も違います。ベトナムのタクシーの主力車種はBセグのVIOSですが、バンコクではCセグのカローラLANTISです。
それゆえに、パッと街の風景を見た時に、東京に居るかのような錯覚を覚えます。実はこの感覚は10年くらい前から既にありました。
本気出したバンコクの渋滞はやばい
この4輪車比率の増加もあってか、バンコクの本気の渋滞は本当に動きませんね。完全停止状態時間が長い。4輪車が詰まってるので動く余地が無いんでしょうか。信号が整備されているせいもあるかも知れません。
一方、ハノイやホーチミンの渋滞は、車両の量はめちゃくちゃ多いのに、何故か微妙に流れ続けるんです。4輪車の脇を大量の2輪車がニョロニョロ流れていく感じで、完全に止まってしまうという事が殆ど無い。もう、ベトナムの七不思議と言っても良いと思います。そのため、渋滞でもストレスは比較的小さい感があります。
文化・習慣的なもの
こちらについては、単に経済発展の度合いによるものもあるかも知れませんが、そもそもの生活習慣や行動様式も意外と違うんじゃないかな、と思うところもあります。
洗練されたマナーのバンコク
今やバンコクの都市部の人々の洗練されたマナーには驚かされますね。例えば鉄道では、MRTやBTSなどのメトロはもちろん、郊外路線でも、車内は本当に静か。皆さんきちんと座って、騒いでいる人などほとんど見かけません。カオスのるつぼでしかないベトナムの鉄道は、同じインドシナ半島とは思えずむしろ別の惑星なんじゃないかと思います。
最も感動したのは、セントラルワールドの近くで横断歩道を渡ろうとしていたところ、車が停車して先に渡らせてくれたこと・・・!信じられません。ベトナムの道路においては「大きいクルマほど強者」「歩行者は最弱」です。最強生物であるバスやトラックには決して近づいてはならないというのが鉄則です。
これが、経済発展の度合いによるものなのか、タイ人の元々の素性が穏やかなのかは分かりませんが、横断歩道での出来事については先進国化の影響ではないかと思ったりします。
音量のデカさで圧倒するベトナム
前項の裏返しですが、ベトナムはカオスです。鉄道に乗ろうものなら、車内を騒いで走り回る子供たちに、さらに大きな声で怒鳴りつける母親(しかもそれは別に子供たちを静かにさせようとしている訳では無い)。
また職場の前にはグエンフエ通りという歩行者天国があるのですが、そうしたイベントの本番は勿論のこと、リハーサルの音量でさえ驚異的で、平日の真昼間から窓ガラスが震えるほどの音量で謎の爆音が鳴り響いています。
ちなみにベトナムでは、自宅で酔っ払ってカラオケが盛り上がり過ぎて近所の人と揉め事になり障害事件に発展してしまった、というニュースを月に数回くらい見かける気がします。筆者の職場では夕方16時半を過ぎた辺りからオフィス内が飲み会のように五月蝿くなり、17時を過ぎるとスマホでカラオケを歌っている人も居ます。
そうした感じでとにかく公共の場での音量感覚がバグっているのがベトナムです。爆音が苦手な筆者には頭の痛いところ。タイではそこまで極端な爆音に出会ったことは無い気がします。
タイより早起きな感じのベトナム
ベトナムでは多くの飲食店が朝6時から営業しています。
朝6時から店を開けて誰が来るんだ!と思われるかも知れませんが、ホーチミンなどでは朝4時頃にはバイクの音が響き始め、近所の川を頻繁にボートが行き来し始めるので、自然とそうなります。
ちょっと何言ってるか分かりませんよね。
でも、文字通り、ベトナムの人々は異常に朝型なのです。何なら営業時間が朝6時〜12時とか言うイミフな飯屋も少なくないです。あと1時間営業しろよ・・・
その感覚でタイで朝飯屋を探すと、結構肩透かしを食らってウロウロすることが多いですね。
どれが目当ての店か分からないタイ(語表記)
意外とベトナムとタイで大きく異なるのが、言語問題。ベトナム語は幸いにもアルファベット表記に近いので、「フォーティン」と言う店を探したければ「Phở Thìn」という看板を見つければよいので簡単です。
一方タイ語は、サンスクリット語由来のフニャフニャ文字なので、店の名前の読み方を知っていても、タイ語で書かれると全く分かりません。
タイ語の異国情緒は半端ないですが、ここは(生活上の実用性において)ベトナム在住で良かったな、と思った点ですね・・・。
寺院・仏像のデザインが結構違う
タイの仏教寺院や仏像は日本人にとっても割とオーソドックスなものが多いですが、ベトナムでは結構キラキラしています。
毎年紅白歌合戦で小林幸子さんのステージを見るのが楽しみでしたが、案外ルーツはこの辺りにあるのかも知れません(適当)。
全般的にタイ/バンコクよりカルチャーギャップが大きいベトナム
と言うことで(どういう事だ)、何となく全体的にこんな印象を受けます。
- 旅情はある一方、割と日本人にとっても予想外な事が少なく過ごせるタイ・バンコク
- 事あるごとに日本人の理解を斜め多方向に超えてくる飯カフェ特化型のベトナム・ホーチミン
タイには住んだことがないので異なるご意見もあるかと思います。全然甘んじて受け付けます(笑)
アジア、各国似ているようで全然違って、面白いな〜。
コメント
公共交通機関についてはベトナムはなんとかして欲しいですね
これに関しては日本レベルにに永久に追いつけないのではと思います(バスのチケット売ってるおばちゃんとかで時々無駄に偉そうにしてるのは普通にむかつきますが)
ただ、地下鉄などができたからといって、今バイクで通ってる人が地下鉄で通勤通学するかってなると疑問符はありますが・・・
grabはベトナムは時間予約が使えないのが残念ですね
こちらに来てまだ一ヶ月ほどですが、途中の画像にあったカフェの画像の場所がすぐわかるくらいには週末などにあの辺行きまくってますね
ひでさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
そうですね、もうメトロに関しては違う世界線に向かっていくのかも知れません^^;
メトロの駅は駐輪場とセットで検討されているみたいです!
つい先日ホーチミン~ハノイ旅行から帰ってきた者です。1月なのにホーチミンは30℃超の、カラッと暑くて気待ち良い季節(大気汚染は深刻だけど)。そこで3日ほど過ごしてハノイに向かったらほぼ東京並の寒さ。周りはダウンジャケットを着込んでバイクでガンガン移動する地元民たち…寒いだろ?ちなみに地元民の知り合いに聞いたら、ハノイ人の家庭には暖房機器ってのは無いとの事。冷房命だけど、寒いのは着込めば良いので暖房は要らないらしい。
それにつけてもベトナムの公共交通機関、あんだけの期間工事しているのにまだ出来ないんかい!ちょこっと移動したいと思ったら、いちいちGrab呼ぶしかない。バンコクはどんどん路線延長していて、あと2年もしたらチャオプラヤ川の西側の、かなり奥の方まで気楽に地下鉄で行けるようになりそう。それを見越して、ガンガン都市開発していたな。ベトナムは嫌いじゃないけど、都市交通の整備にはもっと本腰を入れないと、より多くの観光客の受け入れは難しいな。