バリ島・ウブドでの初めての朝を迎えます。
遠くから聞こえてくる鶏や野鳥の声に誘われてコテージのドアを開けると、そこには人の世とも思えぬ神々しい光景が広がっていました。
ひどく陳腐な言い回しですが、「神々の楽園」と言いたくなるような光の饗宴です。
SONY ILCE-7C (28mm, f/8, 1/250 sec, ISO100)
SONY ILCE-7C (41mm, f/8, 1/200 sec, ISO100)
長男も光を追いかけて田園を散策します。
SONY ILCE-7C (28mm, f/8, 1/50 sec, ISO100)
SONY ILCE-7C (28mm, f/8, 1/125 sec, ISO100)
ウブドらしい棚田形状が生み出す非常に美しい光と影のコントラストに魅せられます。
その向こうに並び立つヤシの木のシルエットと棚田とのコンビネーションは、まさにウブドの田園を象徴するかのよう。
なお、この景色の非常に重要な立役者である朝靄は、日の出前から日の出直後のほんの20〜30分程度で無くなってしまいます。日の出と共に急激に気温が上がり、水蒸気はたちまち空気中に召されて行きます。
実はこの朝この景色に出会えたのは単なる偶然でした。
特に早起きを企図していた訳ではなく、たまたま6時半過ぎにトイレか何かで目を覚ましました。にも関わらずこの瞬間に遭遇できたのは、1つにはここが南半球だった事が幸いでした。そう、南半球では5月には年間で最も日が短い時期に近づくのです。
もう一つの幸運は、この光景を包むように流れる楽園の讃歌。つまり、一日の始まりを告げる鶏や野鳥たちの、活気に満ちた歌声が、カーテンの向こうの景色へと誘ってくれたのです。
どこにそれほどの数の鶏が隠れているんだろう、と思わせるような激しい合唱は、まるでこの朝の光を生命の源として喜び、讃えるかのようでした。
ご覧の環境が許すようであれば、ぜひ下の動画でその模様を見てみて下さい。
朝日が完全にヤシの木の頭上まで昇り切り、朝靄は徐々に消えていきました。
今まで見ていた楽園の光景が、随分長い間の出来事の様にも、束の間の夢の様にも思えます。
SONY ILCE-7C (20mm, f/8, 1/125 sec, ISO100)
SONY ILCE-7C (48mm, f/5.6, 1/400 sec, ISO100)
既に気温は上がり始め、歩いているだけで汗ばむようになってきたため、長男は一度コテージに戻っていきました。筆者は8時にお願いした朝食までまだ時間が有ったので、もう少し風景を切り取ります。
SONY ILCE-7C (20mm, f/8, 1/320 sec, ISO100)
宿の入口からコテージを何棟か抜けて食堂棟の方へ行くと、谷のように急激に落ち込む地形になっていますが、そこにも無駄なく棚田が設けられています。米を生活の中心に据える日本と相通じるものを感じます。
SONY ILCE-7C (20mm, f/2.8, 1/320 sec, ISO100)
ところどろこに設けられた神々や祠も、神々の棲む島と呼ばれる所以なのかも知れません。とても古いものですが、綺麗に清掃されていたり装飾も新しいものに取り替えられていて、お供物などもきちんとされている様子に、敬虔なものを感じます。
SONY ILCE-7C (28mm, f/3.5, 1/80 sec, ISO100)
SONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/30 sec, ISO100)
SONY ILCE-7C (20mm, f/2.8, 1/640 sec, ISO100)
農夫達が作業を始めたようです。鶏も彼らが飼っているのだろうか。
SONY ILCE-7C (52mm, f/3.5, 1/320 sec, ISO100)
後からやってきたこの女性は上の男性の妻だろうか。風景の中に色々な想像を巡らせます。
SONY ILCE-7C (54mm, f/4, 1/640 sec, ISO100)
SONY ILCE-7C (20mm, f/2.8, 1/1250 sec, ISO100)
美しいのは水田だけではありません。水田の周りには多くの綺麗な花が咲いていました。
SONY ILCE-7C (59mm, f/4, 1/400 sec, ISO100)
SONY ILCE-7C (82mm, f/8, 1/200 sec, ISO100)
どことなくジョジョリオンに登場する「ロカカカの木」を思わせる植物。
SONY ILCE-7C (28mm, f/5.6, 1/250 sec, ISO100)
SONY ILCE-7C (28mm, f/4, 1/640 sec, ISO100)
SONY ILCE-7C (20mm, f/2.8, 1/1000 sec, ISO100)
通りの方へ出ました。市街へ向かうバイクが引っ切り無しに駆け抜けていきます。
SONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/1000 sec, ISO100)
SONY ILCE-7C (60mm, f/5, 1/400 sec, ISO100)
バリ島の女性たちは頭の上に荷物を載せて歩くのが非常に巧みです。
SONY ILCE-7C (200mm, f/5.6, 1/250 sec, ISO320)
このくらい年季が入ると、無の心境で歩けるのでしょう。
SONY ILCE-7C (113mm, f/5, 1/200 sec, ISO100)
SONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/500 sec, ISO100)
SONY ILCE-7C (35mm, f/3.2, 1/1600 sec, ISO100)
再びコテージへ戻り、朝食に向かいます。素晴らしい朝です。
この素晴らしい景色を魅せてくれたコテージ「Puri Raya Villa」について、詳しくは下記を御覧下さい。
SONY ILCE-7C (28mm, f/8, 1/200 sec, ISO100)
(2023年4月30日の記録)
つづき↓
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