先週末から今週末まで、学校関係の手続きで細君と次男が日本に一時帰国しています。
そのため、今日まで9日間に渡り長男と二人暮らしだったのですが、これが中々に貴重な日々でした。男二人、それはもうズボラで自堕落な生活を満喫出来ました。
そう言えば過去にも一度、こういう状況が発生したことがあったな、と思い出しました。それも相当遠い過去です。
それは次男が生まれたときのこと。もう13年も前のお話です。
病院で次男の出産に立ち会った後、母子はそのまま1週間ほど入院となったため、その間は細君の実家にサポートをしてもらいつつ、2歳の長男と二人で過ごしました。
細君が居らず、長男と男二人、という状態は初めてのことだったので、何とも不思議な感覚だったのを覚えています。
長男はもう歩いたり、自分でご飯を食べることも出来、また細君の実家も近くにあったので、ものすごく困ったり大変だったり、という事はなかったように思います。
むしろ覚えているのは、長男との絆がグッと強くなったように感じたこと。
「お母さんが居なくて寂しいし不安だけど、男二人で乗り切ろうな!」
的な連帯感情を、長男の方はいざ知らず、勝手に抱いていたのを覚えています。
そして、2才児を密かにトミカ博に連れて行くなどして英才教育を施していました。
余談ですが次男が生まれる直前、長男が次男の誕生について予言をして、結果あまりにその通りになったため周囲を驚かせました。
彼は幼い頃、
「うまれるまえ、弟とふたりで雲のうえにいて、ほんとうは弟のほうが先にお父さんとお母さんのところへいく予定だったけど、ぼくが先に来ることになった」
などと言っていたので、進撃の巨人の「道」だとか「座標」だとかのように、どこかで繋がっているのかも知れません。
そして時は過ぎ、13年後。
いわゆる家事育児上の「ワンオペ」というやつで、細君は日本で、筆者はベトナムで、それぞれワンオペを展開した訳です。
しかしまあワンオペと言ったところで長男はもう中学3年生。事前には肩に力を入れていましたが、蓋を開けてみれば大したことはありません。
朝食も勝手に冷凍ご飯をチンしたりトースターでパンを焼いたり、昼食も、普段は細君が弁当を作って持たせていますが、学校でパンやおにぎりを買うことも出来るので、今週はそうしました。
なのですることと言えば、いつもより多少早起きして長男を学校に送り出し、洗濯や洗い物などの多少の家事をこなし、帰りはいつもより多少早く帰宅する程度(一応帰りは迎えに行かなければいかない事になっているので、同じアパートに住む友達の親御さんに一緒に連れて帰って頂きました。深謝)。夕食は・・・面倒くさいので ベトナムの外食は十分に経済的なので近所に出かけていました。
更に週の後半などは、友達と約束して放課後すぐに遊びに行き、そのまま晩ご飯まで食べてくるので、父はせっかく早く帰っても家で独り晩酌。昨日(土曜)も、昼前に出掛けて行き、夕方頃「晩ご飯も食べてくる」などとLINEで状況のアップデートがあり、父はもう殆ど一人暮らし状態(涙)
なので、苦労といった程のことはさほど無く(いつも細君がしてくれている弁当や料理、細々とした家事を省略しているからですが)、拍子抜けな感じです。
では、13年前に感じたような新鮮さが無いかと言うと、そんなことはありません。
最初に感じたのは、そこはかとない旅気分。例えば、普段はランチビールは飲まないのですが、二人で昼食に出掛けた際に自然とビールを注文したんですよね。細君と次男が居ないことで、何となくいつもの家ではなく別の場所に身を置いているような、つまり旅気分というのはそういう事なのかも知れません。「旅の間くらいいいじゃないか」って、思うじゃないですか。つまるところ、自堕落というのはこういうk
エヘンエヘン・・・!それから、長男と二人で何かを決めるというのも新鮮です。外食の場所を考える場合なども、普段はまず筆者と細君とで会話をし、その後子供達に意見を求める、といった塩梅でしたが、今週は最初から長男と二人で相談しました。4人家族で過ごしているとそういう機会がなかなか無いので、何やら男二人で悪だくみをしているようで無駄にワクワクします。
そして何より、いつもだらしない長男が、ちょっとした家事を能動的にちゃんとやっているのに感心しました。何も言われなくても、進んで朝食を自分で用意する、学校から帰ったら着ていた服を洗濯かごに入れて水筒を洗う、朝筆者が乾燥機にかけた衣類から自分のを取り出して畳んで片付ける・・・やれば出来るじゃあないか!(全然大したことじゃあ無いけど普段はほんと言われないとやらんのです)
やはり母親がいる時は甘えているんでしょうね。そして頼りない父親と二人暮らしだから、ちゃんとやらなきゃ、などと思うのでしょうか。何しろ細君が居なくなった途端に昼からビールを飲むような父親ですから。
そんな二人暮らしももう終盤。
父「お母さん達が帰ってくるの楽しみ?」
長男「楽しみだな〜、早く帰ってこないかな〜」
父「やっぱり二人が居ないと寂しいか」
長男「う〜ん、Amazonで注文したエアガン持って来てくれるのが楽しみ」(爆)
細君には申し訳ないですが、中3男子としては妥当な回答かつ正しく成長している証でしょうw
それにしても、親をほっぽり出して友達と遊びに行きまくるなんて、最高じゃあありませんか。ベトナム赴任前の最大の心配事は、子供達が新しい学校や友達に馴染めるかどうか、だった訳ですが、毎日のように飽きずに遊びに出かける友達が出来て、本当によかった。
さて、細君と次男は今夜遅くホーチミンに着くフライトで帰ってきます。二人暮らし最後の晩飯は、自宅で長男に手伝ってもらってずぼらキャンプ飯を作りました。キャンプ行きたいらしくて。行けるかなあ。行きたいなあ。
なお、キャンプ飯と言っても筋金入りのズボラキャンパーですから、ウインナーを焼いたり、ズッキーニとベトナムハムをよく分からないベトナム調味料で炒めただけの謎料理です。しかしそれでも
「うまいうまい」
「いいなあこういうご飯」
と言って長男は食べてくれます。ここは若干教育方針を誤ったかも知れませんw
家族が4人揃っていない家の中は本当に静か。賑やかな日常が戻ってくるのが待ち遠しいです(と言っても家の中で喋っているのは9割以上細君ですが)。
あと数時間、Flightradarを眺めながらベトナム焼酎片手に待つとしましょう。
コメント