こんにちは。この春から始まったベトナム単身赴任生活の寂しさを埋めるべく、一人旅の妄想を肴に夜な夜なベトナムビールを飲んでいる10max(@10max)です。
そんな妄想の影響でつい手が滑って、実に久しぶりに旅行や長期出張用のバックパックを新調してしまいました。
久々だけに吟味に吟味を重ねて購入したのは、GREGORY COMPASS40(グレゴリー コンパス40)。機内持込み制限ギリギリサイズの大容量40Lバックパックで、1〜2週間程度の旅を想定して選択しました。
こちら、使えば使うほど細部に込められた様々な使いやすさと工夫を感じる神リュックでした。バックパック界の老舗グレゴリーの本気を感じる逸品、詳しくご紹介したいと思います。
1週間前後以上の旅・出張用バックパックに今回求めた条件
従来使っていたMILLETのバックパック、いつ買ったのかすらよく覚えていませんが、恐らく20年は使ったでしょう。登山にも使える45-55Lの2気室の、所謂欧米のバックパッカーがよく背負っているような一般的なトップリッドタイプのバックパックです。
これでももちろん激しく困ることは無いのですが、単に古くなってきたというのに加えて、「あんなこといいな♪出来たらいいな♪」というような点はやはり出てきます。
ということでそれらの現状の不満点なども踏まえつつ、今回旅用バックパックを探すに当たり求めた条件は以下の通りです。
- 機内持込み可能サイズ
- 1週間〜の旅や出張に使えるある程度の大容量(40L程度)
- ダッフルバッグやスーツケースのような大開口 and/or 2気室タイプ
- ノートPCやタブレットの独立収納が可能(出来ればメイン収納とは別)
- 登山用の過剰な機能が無いこと
1点目と2点目は特に説明は不要だと思いますが、2点目について補足すると、1週間を超える長期の場合は旅行中に下着などを洗濯するのが前提となるでしょうから、そうなると1週間でも1ヶ月でもあまり変わらんですね。
3点目ですが、荷物のパッキングや出し入れの簡単さの点で、メインコンパートメント(収納部)を、スーツケースやダッフルバッグのようにガバっと開けられたら便利だな、と。上部からのアクセスのみだと荷物の出し入れが大変だったり、そもそも何が入ってるのか分からなくなったりしますからね。そうでなくても、2気室は最低条件でした。なお、今回購入したグレゴリー コンパス40は、スーツケースの様にフルオープンが出来るだけでなく、背負ったままでのサイドアクセスも可能、かつ2気室も備えた優れもの。
4点目は、空港での保安検査事情によるものです。最近、空港の保安検査でノートPCやタブレットをカバンから出して検査機に通す事を求められることが増えてきました。筆者の住むベトナムでは少なくともそうなので、メインコンパートメントを開けて取り出すのは億劫。メイン収納部と別にPC・タブレット収納部があれば理想、仮にメイン収納部内であっても独立していて取り出しやすいものがベター。
最後の5点目ですが、今までのMILLETのバックパックの様な登山用タイプだと、色々ビラビラと紐とかがぶら下がっててちょっと煩わしいんですよね(腰サポーターを外しても)・・・そう言う余計なビラビラが無いシンプルなものを探しました。
感動レビュー!神バックパック「グレゴリー コンパス40」の特徴
上の様なワガママボディな要望に、結果的に全て応えてくれたのが「GREGORY COMPASS40(グレゴリー コンパス40)」でした。
更に、上の希望に全て応えてくれただけでなく、よく見れば見るほど想像を超える工夫や使いやすさが詰まっていて、若干感動すら覚えました。
まず最初に筆者が感じたコンパス40の長所と、そして気になる点を一覧にしておきます。
<長所>
- スッキリ無駄のないデザイン
- 大容量40Lかつ機内持込制限ギリクリアのベストサイズ
- しかも軽量880g
- スーツケース風大開口で出し入れ簡単(かつサイドアクセス可)
- 背面チャック等高い防犯性
- 独立したPC・タブレット収納部
- 独立・防水のシューズ収納部
- 使いやすいトップ小物入れ
- 底部にまで立派なハンドルが・・・機内のあの場面を想定!?
- その他細部に宿る工夫点
<短所>
- 体型によってはチェストストラップ必要かも
短所は、強いて言えば、という感じで。今のところ短所らしい短所は見つかっていないというのが実際のところです。
ではグレゴリー コンパス40の特徴とレビュー、詳しく見ていきます。
外観:スッキリ無駄のないデザイン
コンパス40は直線的でスクエアな形状で、いかにも容量効率の高そうなデザインです。下でも触れる通り、機内持ち込み制限寸法を容量確保の為に目一杯使っている感が溢れています。
SONY ILCE-7C (33mm, f/5.6, 1/40 sec, ISO3200)
すっきりしたデザインなので、バックパック旅だけでなく、出張にも問題なく使えそう。少し大柄なので、3泊以上の少し長い出張で活躍しそうです。
また、登山用バックパックのように色々なフックやハーネスがビラビラとしている事もなく、まとまりが良いです。腰のサポートベルトも付いていません。よほど長距離を歩くような旅でなければむしろ好ましいです。
SONY ILCE-7C (32mm, f/5.6, 1/40 sec, ISO5000)
サイドは、右側(背負った時に自分の)にだけペットボトルポケットが付いています。
SONY ILCE-7C (33mm, f/5.6, 1/40 sec, ISO3200)
丁度いいペットボトルが無かったのでたまたま自宅にあったトマトジュースを・・・1Lの少し大きいものですが余裕で収まります。口を締めるゴムが付いていませんが、あれはすぐにビロビロに伸びるのでむしろ無い方がデザイン的に好ましいかと。
SONY ILCE-7C (38mm, f/5, 1/40 sec, ISO6400)
大容量40L&機内持込制限ギリクリアのベストサイズ
コンパス40は、機内(100席未満の小型機除く)に持ち込めるギリギリ制限内のサイズでの大容量を実現しています。なので、「なるべく多くのモノをぶち込みたいけど、預けるのは嫌だ」というワガママさんの要望に最大限応えてくれます。
機内持込みサイズの条件は多くの航空会社で共通ですが、こちらはANAのHPからの引用(2024年5月時点)。
- サイズ:3辺の合計が115cm以内かつ各辺が55cm×40cm×25cm以内
- 重量:10kg以内
それに対し、コンパス40のスリーサイズはこんな感じ。
両者を比較すると下表の様になります。各辺・合計共に制限内に収まっています。と言うか狙って収めた感のある数値にグレゴリーの中の人のドヤ顔が透けて見えます。
機内持込制限 | コンパス40 |
55cm | 55cm |
40cm | 34cm |
25cm | 25cm |
しかも軽量880g
サイズと容量の効率が高いだけでなく、軽量さもコンパス40の売りです。
これまで使っていたMILLETのバックパックの1.6kg(ウェストサポートベルト外した状態)に対し、コンパス40の880gは半分強と、体感でも明らかに軽く感じます。手に持った感じ、これまでのバックパックが「ドサッ」という感じだとすると、コンパス40は「ファサッ」という感じ。
強度と撥水性のある薄く軽いナイロン素材を使用し、またデザイン的にも無駄がないためでしょう。
この800グラムくらいの差も機内持込制限クリアには効いてくるでしょう。レンズ一本もしくはカメラ一台余分に持っていけます。
メイン収納部:スーツケース風大開口で出し入れ簡単(かつサイドアクセス可)
コンパス40の機能上の最大の特徴は、メインコンパートメント(収納)部の大開口ギミック。下の写真の通り、スーツケースやダッフルバッグのように3辺ジッパーでガバっと開けることが出来ます。
SONY ILCE-7C (34mm, f/5.6, 1/40 sec, ISO3200)
上部に開口部があるトップアクセスのバックパックの場合、容量が大きくなるほどパッキングが難しく、取り出す際にもどこに何が入っているのかが分かりにくくなりますが、これならどこに何が入っているのかが一目瞭然で、取出しも簡単です。
あまり旅とは関係ないパッキング例ですが、6缶ビール2セットとワイン3本、食用油一本、マグカップ1本という大量の荷物を苦も無く飲み込む大容量性能と、可視化性能を見せつけてくれました(スーパー行った時エコバッグ忘れた・・・)。
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998656528mm, f/1.8, 1/60 sec, ISO250)
また、実際に使っていて気付いたのですが、ジッパーの引手が2つあるダブルジップタイプになっているため、ジッパーの引手を下の写真のような位置で使えば、右肩だけ背負ったままサイドから中身にアクセスする事も可能です。これはトップアクセスタイプには無い長所です。
SONY ILCE-7C (46mm, f/3.5, 1/30 sec, ISO12800)
また、メイン収納部の蓋にはジッパー付きの小物入れが備わっています。メッシュなので細かいものを入れても何が入っているのか一目瞭然。細かい配慮にグッと来ます。
SONY ILCE-7C (43mm, f/8, 1/20 sec, ISO12800)
独立したPC・タブレット収納部
メイン収納部の蓋の外側(背中側)には、メイン収納とは独立したノートPC・タブレット収納スペースが設けられています。上で触れた通り、空港の保安検査でノートPCやタブレットを出せと言われることが多くなってきたので、これはメリット大!
SONY ILCE-7C (43mm, f/8, 1/15 sec, ISO12800)
16インチのMacbook Pro(M1 Pro)を入れても余裕でした。また、上の写真に写っている通り内側にタブレットを入れるサブポケットも付いているので、ノートPCとタブレットを同時に干渉すること無く収納出来ます。
SONY ILCE-7C (41mm, f/5.6, 1/25 sec, ISO12800)
購入以来日々Macbook Proを格納してカフェなどに背負って行ってますが、背中側のパッドは十分厚いので、これだけ大柄なPCを入れても背負い心地には全く影響ありません。
SONY ILCE-7C (28mm, f/5, 1/20 sec, ISO12800)
独立・防水のシューズ収納部
底面には独立したシューズ収納部が設けられています。ここは完全な防水素材でメイン収納部と隔絶されているので、汚れた靴やサンダル、濡れたレインジャケットなどをザクッと入れておくことが出来ます。
SONY ILCE-7C (43mm, f/5.6, 1/50 sec, ISO8000)
手元にあったテニスシューズを入れてみましたが、追加でジャケットなどを入れても全然問題なさそうな容量。
SONY ILCE-7C (34mm, f/8, 1/40 sec, ISO8000)
なお、登山用バックパックの二気室の様に上下に分離されているギミックとは少し異なり、使わなければペシャッと潰しておける感じなので、このスペースを使用しない/小さいものしか入れない場合にはその分メイン収納部を大きく使えるという合理的な作りです。とことんスペース効率が良い逸品です。
使いやすいトップ小物入れ
上部の小物入れ。ジッパーを開けると、中に更にメッシュのサブ小物入れと、キーホルダーがあります。このメッシュのサブ小物入れにはパスポートなども余裕で収まります。
SONY ILCE-7C (44mm, f/8, 1/13 sec, ISO12800)
メイン小物入れに、「地球の歩き方」の中で最厚クラスのインド編を入れてみました。何なら3冊くらい余裕で入りそうです。
SONY ILCE-7C (35mm, f/8, 1/10 sec, ISO12800)
背面チャック等高い防犯性
防犯面でよく考えられてるな〜と思うのは、背負っている状態で背後からチャックが開けられない為の工夫が随所に為さている点。
メイン収納部の蓋は背中に当たっている側からしか開けられないので、当然背負っている状態で他人に開けられる心配はありません。これもトップアクセスタイプには無い美点です。
また底面のシューズ収納部のジッパーは背後側まで回っているので、背後の他人が開けようと思えば開けられなくもない位置なのですが、こちらには何と下の写真のように輪っかが付いていて、簡単には引手を引けないギミックになっています。ここまで考えられているとは脱帽!
SONY ILCE-7C (34mm, f/5.6, 1/25 sec, ISO12800)
底部にまで立派なハンドルが・・・機内のあんな場面を想定!?
上部にはもちろんハンドルがあり、手持ちでの移動も便利ですが、
SONY ILCE-7C (65mm, f/5.6, 1/25 sec, ISO12800)
コンパス40には下の写真のように、何と底部にも立派なハンドルが付いています。
SONY ILCE-7C (47mm, f/4, 1/50 sec, ISO12800)
これ・・・何の為だろう?と思ったのですが、どうやら機内で頭上の棚から取り出す時にめっちゃ便利になる配慮の模様!背中から下ろしてそのまま無意識に頭上棚に入れると大抵は上部が奥に行ってしまいますから、取り出す時にハンドルが奥に行ってしまいますが、これならそんな事を意識せず、どちら向きでも取り出しやすい・・・!!
その他細部に宿る工夫点
その他にも様々な細部に老舗グレゴリーの魂が込められています。
ショルダーハーネスには下の写真の様なフックがあり、サングラスやカラビナ、ペットボトルホルダーなどを引っ掛けることが出来ます。これは両側に付いています。
SONY ILCE-7C (47mm, f/4.5, 1/30 sec, ISO12800)
地味に感動したのがサイドの引き絞り用のハーネス。これ、普通は締めると端っこがダラ〜ンと垂れ下がってしまってビラビラと邪魔になるのですが、コンパス40の場合は下の写真の様に端っこがスライドする形で根本と纏まっているので、締めてもぶら下がりません。いやホントどこまでユーザーの気持ちを分かってるんだグレゴリーさんよ・・・。
SONY ILCE-7C (52mm, f/4.5, 1/40 sec, ISO12800)
体型によってはチェストストラップ必要かも
一点だけ、強いて言えば気になった点を挙げるとすると、ショルダーストラップが少しずり落ちやすいかも知れないという点。下の写真の矢印の部分の幅が少し広いせいか、小柄あるいはなで肩の体型だと肩紐がずり落ちやすいと感じるかも。
ただ、ある程度重量が増えれば気にならなくなりますし、もちろん気になる場合はチェストストラップを締めれば問題ないのでm本質的にはあまり問題にはなりません。上で並べた利点に比べれば小さな問題なのですが、気に留めておいて頂ければと思います。
グレゴリー コンパス40はお薦め過ぎる旅バックパック
たかだかバックパックですが、不覚にもちょっと感動しました。
容量とサイズのベストバランスと軽量さ、パッキングや出し入れや小物の整理のし易さ、PCやタブレットとの相性、防犯性能、細かな使いやすさへの工夫など、ほぼ非の打ち所がありません。
(3ヶ月後追記)何度も使用して改めて感動
本記事初回投稿から数ヶ月、何度か実際の旅での使用を重ねてきましたが、使い勝手の良さをひしひしと実感しています。買ってよかった・・・!
カフェのちっさい椅子とかでガバッと開けて荷物の出し入れ出来るしPC・タブレットは別腹だし40L級のデカバックパックと思えない。しかも今回日本酒の瓶とか入ってて激重なのにびくともしない強さ。ほんとこれバチクソよく出来てる💥 pic.twitter.com/sJO4dyvjuV
— 10max🇻🇳 | 旅と車とベトナム (@10max) August 4, 2024
別に回し者とかでもありませんし、グレゴリーのバッグ自体これまではあまり買ったこともありませんが、レジェンダリーバックパックブランドの本気とはここまで凄いものなのか、と・・・。
1週間前後(〜それ以上)の旅向けのバックパックをご検討の方は、ぜひ一度候補に入れて頂ければと思います。
では、また世界のどこかでお会いしましょう^^
もう少し小振りなサイズが良い場合には30Lのコンパス30もあります。
SONY ILCE-7C (60mm, f/5.6, 1/60 sec, ISO1600)
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