ヤワラーのホテルをチェックアウトし、バンコクからマレーシア国境のパダンベサールへ向かう夜行列車に乗るべく、MRTブルーラインでタイ国鉄クルンテープ・アピワット駅へ向かいます。
チャイナタウン・ヤワラー地区に宿を取った理由の一つは、少し大回りになりますが、クルンテープ・アピワット駅までMRTで1本で行ける事でした。
昨年のラオス旅で夜行列車の非日常感が気に入ったという子供達、そのリクエストに答えるべくトラベルコーディネーターである筆者が設定した、この旅の1つ目の佳境です。
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※「夜行列車で行くBKK・ペナン島・クアラルンプール子連れ8日間旅行記」記事一覧
バンコク発マレーシア国境行きの夜行列車に乗る
2023年1月より、バンコクの長距離列車の玄関口としての役割をフアランポーン駅から引き継いだ、クルンテープ・アピワット駅。今回向かうマレーシア国境のパダンベサールやラオスとの国境・ノーンカーイ、チェンマイ方面などの長距離・夜行列車は全てこの駅に発着します。
チケットは予めオンラインで予約・購入してあるため、長距離列車用のホームに向かいます。駅構内の「Long Distance Train」の表記が目印です。
Apple iPhone 15 Pro (6.86mm, f/1.8, 1/50 sec, ISO160)
売店で夕食用の弁当などを買い込みます。これだけでヨダレが・・・どれも日本の駅弁界でデビューさせたいスター選手ばかりです。
Apple iPhone 15 Pro (6.86mm, f/1.8, 1/140 sec, ISO64)
16:10発パダンベサール行き45番Special Express
乗車するのは16時10分クルンテープ・アピワット駅発→翌朝8時5分パダンベサール着のSpecial Expressの45番列車。今回購入した2等寝台のチケットは、大人1人848バーツ。今のレート換算だと約3,500円・・・。
SONY ILCE-7C (63mm, f/4, 1/80 sec, ISO640)
なお、上の写真で「Special Exp. 37/45」とあるのは何かというと、実はこの列車、ハジャイで2つの編成に分かれ、45番はパダンべサールに、37番はスンガイコロクというマレー半島の東側の国境の駅に向かいます。
ホームにはヒジャブを被った女性が見られました。既にそこはかとないマレーシア感が醸し出されています。
SONY ILCE-7C (126mm, f/5, 1/250 sec, ISO6400)
昨年ラオス国境のノーンカーイに行く際に乗った車両は中国製の新しい車両でしたが、今回は古い日本製の車両でした。ノーンカーイ行きの列車は新しすぎて驚きというか拍子抜けでしたが、こちらの方がノスタルジーを感じます(いや新しい方がいいけど)。
SONY ILCE-7C (68mm, f/4, 1/80 sec, ISO1250)
筆者の席に行ってみると、横には既に他の客のトランクが・・・今時この類の無礼を働くのは、残念ながらタイ人やマレーシア人ではなく、筆者が現在駐在している「かの国」の人では・・・でもこんなところに居るものかな・・・?と思っていたら、残念ながら持ち主の荷物に「Vietjet」のタグを発見してしまいました・・・ああ、やっぱり^^;
SONY ILCE-7C (28mm, f/3.5, 1/30 sec, ISO2500)
そういうことであればこちらも遠慮なく、幅広く快適な肘掛け兼スマホ置き場として活用させて頂きました。
なお筆者の荷物はバックパックなので網棚に置けるため問題ありません。
SONY ILCE-7C (28mm, f/3.5, 1/30 sec, ISO800)
なお、古い車両だけあって電源コンセントは使えたり使えなかったり運だめし状態。
Apple iPhone 15 Pro (6.86mm, f/1.8, 1/30 sec, ISO640)
こちらは3等車。ローカル客に加え、長期旅行をしている欧米人バックパッカーが利用しているのをよく見かけます。
SONY ILCE-7C (110mm, f/4.5, 1/125 sec, ISO2000)
ドアは走行中もフルオープンのストロングスタイル。これぞアジア鉄道旅の醍醐味。これが出来るからやっぱり古い車両がいいかも。
Apple iPhone 15 Pro (6.86mm, f/1.8, 1/140 sec, ISO64)
おかげでこの古式ゆかしい列車が東急車輛製であることが確認できました。
SONY ILCE-7C (52mm, f/3.5, 1/60 sec, ISO320)
SALA YAというバンコクの西の郊外の駅です。味わいしかありません。
SONY ILCE-7C (98mm, f/4.5, 1/160 sec, ISO100)
やがて日が沈んでいきます。線路の音を聞きながら椰子の木の間に沈む夕日を観るのが趣味です。
SONY ILCE-7C (73mm, f/8, 1/160 sec, ISO100)
夕食にクルンテープ・アピワット駅で買った駅弁を頂きます。駅弁がガパオライスとは、リーグ優勝する前に日本一になってしまった感じです(チョットナニイッテルカワカリマセン)。特に長男がこのガパオが美味しすぎていたく感動していました。
SONY ILCE-7C (36mm, f/3.2, 1/40 sec, ISO500)
肉まんの様なのも大変な逸品でした。
SONY ILCE-7C (28mm, f/6.3, 1/60 sec, ISO4000)
19時ころ、乗務員のお兄さんがベッドの設営にやって来ました。
Apple iPhone 15 Pro (6.86mm, f/1.8, 1/45 sec, ISO800)
こちらが上段ベッド。
Apple iPhone 15 Pro (6.86mm, f/1.8, 1/60 sec, ISO250)
自称身長178センチ(最近何度測っても177センチになる)の筆者が寝てもギリギリ足が付くことなく伸ばせます。
Apple iPhone 15 Pro (6.86mm, f/1.8, 1/25 sec, ISO1600)
夜も更けてきました。タイの列車は禁酒というのは、結局解禁になったのかどうかよく分からないので、慎ましやかにAmazonプライムを観たりKindleを読んだりしながら過ごします。
SONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/30 sec, ISO6400)
不等間隔に聞こえてくる枕木やポイントの通過音をBGMに、カーテンに仕切られた空間で、時折窓の外を流れる灯りに目をやりつつアマプラや漫画を観る。この不思議な非日常感に魅力を感じる子供達の気持ちは、実によく分かります。筆者が子供の頃、ブルートレインで上野から函館へ向かった時の高揚感を今でもおぼろげに覚えています。
シンガポールとバンコクを結ぶ東洋の豪華列車「イースタン&オリエンタル・エクスプレス」も素晴らしいと言いますが、2等寝台車で子供達とマレー半島の夜を駆け抜ける経験も、それに勝るとも劣らないほどの貴重な思い出です。
0時過ぎにトイレに起きると途中駅に停車していました。チュムポーンという、バンコクとパダンベサールのちょうど中間辺りの駅のようです。様々な想いを乗せたバックパッカーズ・オリエンタルエクスプレスは、無数の椰子の木のシルエットを後方に残しながらマレー半島を駆け抜けます。
Apple iPhone 15 Pro (6.86mm, f/1.8, 1/10 sec, ISO800)
(2024年2月10日の記録)
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