国境のカオスが好きだ。- ウイグル弾圧の収束を願いつつ | 敦煌・カシュガル旅行記(2006年)プロローグ
「国境」と呼ばれる場所に近づくほど、「国と国の境」という概念が薄れてくるという奇妙な感覚がある。 カシュガルという町がある。 新疆ウイグル自治区の西端に位置するこの町の名を聞くと、「西域」「シルクロード」「タクラマカン砂漠」など、様々なイメージが脳裏を去来するが、筆者にとっては「中国における国境のカオス」であり「中国でありながらほぼ中央アジア」という印象を強く持っていた。 スポンサーリンク 中国最多の8カ国と国境を接する中央・西アジアへの玄関口 新疆ウイグル自治区は、実は中国における行政区分の中で最も多くの国と境を接している。北から反時計回りに、モンゴル…
久米島島内の名所を極める | 久米島旅行記【ハテの浜と久米仙に酔う。ハードボイルド(風)男二人旅】(完)
極楽のごときハテの浜を後にしたアサノと筆者は、宿の近くでレンタカーを借りて久米島一周を試みることとする。借りたのは名車・日産マーチである。 元来はバイクツーリング系男児である我々としては当然二輪車を借りる予定であったのだが、様々のハードボイルドな事情により四輪車での妥協という男らしい決断を行った。なお、その真の理由はフェリーの甲板で居眠りをしてしまったが故の全身ヤケドという情けない事情であるという都市伝説があるが、信じるか信じないかはあなた次第である。 以下、知る人ぞ知るマニア向けな久米島の名所の数々をご紹介しよう。なお、これらの名所は「るるぶ」などの著…
ハテの浜 – 世にも珍しく世にも美しい砂浜の島 | 久米島旅行記【ハテの浜と久米仙に酔う。ハードボイルド(風)男二人旅】
今日は満を持してハテの浜へ渡航する。ハテの浜は久米島からほど近い無人島であり、ハードボイルドな我々のサバイバル能力を試すのにうってつけであると考えていた。しかしその期待は良い意味で裏切られる事になる。 ハテの浜へ向かう小型ボートはトコトコと進んでいく。快晴の空の青を映したエメラルド色の水面の下にサンゴの影が見え隠れする。硬派な我々には多少面映い感もあるが、久米島のクライマックスにはふさわしいコンディションである。 そのような中、筆者の全身ヤケドの痛みは無駄に本領を発揮し始めており、陽射しを浴びたそばから肌が燃え尽きていきそうな塩梅である。本来であればボー…
久米島上陸!奥武島の石畳と緑の久米仙 | 久米島旅行記【ハテの浜と久米仙に酔う。ハードボイルド(風)男二人旅】
開店前の沖縄そば屋に押し入り、ハイオク(※)満タン現金払いで燃料補給後、泊港へ向かう。台風一過の晴天全開の那覇市内を、汗だくで闊歩する。硬派はタクシーなど利用しないのである。 (※レギュラー=普通の沖縄そば、ハイオク=ソーキ(角煮)そば) 久米島行きのフェリーは、通常であれば8時半出航なのだが、台風の名残でまだ若干波風が高いため11時にダイヤ変更されている。 CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (11.3mm, f/4.9, 1/640 sec, ISO0) CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (14….
那覇上陸編 | 久米島旅行記【ハテの浜と久米仙に酔う。ハードボイルド(風)男二人旅】
学生時代からの飲んだくれ友人のアサノと久米島を蹂躙する旅に出た。何でも、商社勤めのアサノがこの秋にシンガポールに島流しにされるというので、最後にハメを外しておこう、という算段である。 無論、筆者は小田急線界隈でも屈指のハードボイルド派で知られている男なので、ハメを外すといってもたかが知れているが、とにかく美味い泡盛と美しい海があれば後はなんとでも楽しめるだろうということで、後先を考えず島へ渡ってみることにした。 スポンサーリンク 3行のメールで沖縄行きを決める 参考までに、久米島行きが決まった経緯をメールの抜粋で記しておくと、以下の通りである。 筆者:「…
さらばラオス – そしてバンコクの夜は静まることを知らない | ラオス旅行記【果たして僕は結婚出来るのか?】(完)
ビエンチャンの定宿で目を覚ます。昨晩相方に結婚を申込み、実質的な夫婦となったのが夢だったかのようで妙に実感がない。もしかするとテレビで某アニメの名シーンが放映されているというカオスな状況のためかも知れない。 ラオスの首都ビエンチャンからバンコクまでは空路でわずか55分。機内サービスが慌ただしく通路を駆け巡る。 眼下に雲を眺めると、地上で雨が降ったり止んだりを繰り返す訳がよくわかる。雲と雲の間隔が見える。厚い雲と薄い雲の合間が見える。これらが重なり合いながら地上に光と影とスコールをもたらしているのだろう。 相方も最初のうちは窓の外の景色に目を向けていたが、…
薄暮のメコン川でビアラオを傾けつつ人生の岐路に立つ | ラオス旅行記【果たして僕は結婚出来るのか?】
この旅におけるラオス最後の夜が近づいてきた。残りの時間でどうしても訪れなければならない場所が2つある。ビエンチャン郊外の薬草サウナ、そしてメコン河畔の屋台街という最高の場所に相方を伴い、かの使命の遂行と共にこの旅を締めくくらなければならない。 薬草サウナ(正式名は「ワット・ソックパルアン」)はビエンチャンの中心から2kmほどのところにある。幸い雨は降っていないので、レンタバイクで薬草サウナへ向かうことにした。 スポンサーリンク ビエンチャン郊外の薬草サウナで至高の癒しタイム この薬草サウナを訪れるのは2度目である。3年前の初訪問時、あまりにも心地の良い空…
ブッダ・パークではしゃぎ、サンダルを無くして凹む | ラオス旅行記【果たして僕は結婚出来るのか?】
朝から空模様は怪しいが、どうにか外出には耐えられそうである。宿の食堂で目玉焼きにナンプラーをぶっかけてたいらげる。 今日の一番の目的地はブッダ・パークである。筆者は3年前に訪れたのだが、ここは相方にぜひ見せておきたいマニアックなスポットなのだ。市場の近くでトゥクトゥクを拾おうとするが、英語を話せない運転手を捕まえてしまい、面倒くさくなったためローカル路線バスで行くことにした。それはそれで一興である。 CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/4, 1/320 sec, ISO0) スポンサーリンク 路線バス、乗り合…