バイクドライバーLittel Ant氏の鉄馬にまたがり、神宿Tày Cốc Pảng Homestayを発つ。
まずはDu Gia(ズーザー)村の市場へ向かう。ここは少数民族の方々が集う市場だと聞いており楽しみにしていたのだが、結論から言うと、想像を遥か真上に超えすぎて大気圏を突き抜けそうなほどの素晴らしい市場であった。
そのようなスペクタクルが待っているとはつゆ知らず、ハザンの爽やかな空気を吸い込む。Du Giaの田園とモン族様式の民家が長閑で美しい。日本の里山のようにも見える。モン族と日本人が同じルーツを持つという説も、この景色を見れば腑に落ちる。
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様々な少数民族が集い過ぎるDu Gia市場に大興奮
Du Gia村の中心部、市場へ続く目抜き通りに入る。目の前に現れた光景に、さざなみのような興奮が押し寄せる。
市場に続く路上屋台が既にやばい
異世界に転生したのではと思う程の、華やかな少数民族衣装の洪水。奇岩が生み出す山岳の絶景にも勝るとも劣らぬ、ハザンが誇る圧倒的な価値が、そこにはあった。
何より素晴らしいのは、ごく自然な日常生活を営む少数民族の皆さんの姿を目の当たりに出来る点だ。
これまでにも何度か東南アジア各国の「少数民族村」と呼ばれる地を訪れたが、観光客と見るとすぐにミサンガを売りに群がってくると言った風情に閉口したものだ。
しかし、ここDu Gia(そしてハザン)ではそうした経験にはほとんど遭遇しない。明らかな外国人観光客がそばに居ても、土産を売ろうと群がってくることは全くなく、買い物にいそしんでいる。そもそも市場で売られているのは観光客向けの土産などではなく、日常生活に必要なものばかりだ。
この黒モン族(と思われる)の女性たちは一体何の話をしているのだろう。
巨大な豆腐を売る女性がお金を勘定している。
豪快に鶏の品定めをするおばあちゃん。実は密かに左手にも鶏を抱えている。いい感触の鶏に出会えたのか、何やら満足げな表情だ。あるいは今夜の食卓が楽しみなのかも知れない。
いよいよ市場へ
ここがDu Gia村市場の入口だ。看板の「Chợ Trung tâm xã Du Già」は「Du Giaコミューン市場」と訳す。
「コミューン」と言うのは、様々な民族が共同で生活を行う村、と言うような意味らしい。普段は民族ごとに別々の村に住んでいる人々が、こうした市場に集って来て物を売ったり買ったりしながら生活を回していく。
そうした仕組みがあるからこそ、観光収入に頼ることなく独立した経済基盤を維持できるのかも知れない。そもそもこんな秘境を訪れる酔狂な観光客などたかが知れている。
この辺りは別記事で考察したいと思っている。
風船の的を射る射的の様なゲームを真剣に見守る黒モン族の女性たち。
少数民族の中には、顔立ちが日本人に似ている人々も多い。上で触れたように、中国南方からやって来たモン族などの山岳民族のルーツは、日本人と共通だという説もある。
ベトナム人の大半を占めるキン族よりも日本人の顔立ちに近いため、普段ホーチミンで生活している筆者からすると、このような山岳の秘境へ来て意外なほどの落ち着きを感じる。
鮮やかな民族衣装の美女たち。白モン族だろうか。
デニムとのコーディネーションも良い。
餅をついているようだ。この習慣も日本に通じるものがあって面白い。ベトナムでは餅米をつくと言うより蒸して捏ねるイメージがある。
色とりどりの餅たち。
人だかりが出来て盛り上がっているので見に行くと、棒を使った相撲をしていた。民族の枠を超えて応援に興じている様が微笑ましい。
本日はその様々な民族の中に、僭越ながら日本民族も混じらせてもらった。先祖は同じかもしれないのだから、遠い親戚の様なものだ。
市場の横の広場には、ポケモンやスパイダーマンのような何かをモチーフにした遊具が設置されていた。猫や亀、竜の様な何かも描かれている。ここがベトナムである事を思い出す。
奥の方には牛が何頭か見られる。品評会でも行われているのだろうか。
そこへ牛を乗せたトラックがやって来た。ドナドナの曲が脳内で自動再生される。
さてさて、Du Gia村市場、得も言えぬ最高の体験であった。これだけでもハザンへ来た価値があるというものだ。
興奮冷めやらぬ中、再び鉄馬を駆り(後部座席だけど)、峠への坂道を登っていく。
Du Gia村市場の場所
(2024年4月20日の記録)
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