バガン最終の目的地を夕日の見えるシュエサンドーパゴダに定める。
シュエサンドーパゴダは、昨日のピァダッヂィ寺院同様頂上まで登ることが出来るパゴダである。
※注:2020年現在、バガンの遺跡は原則進入禁止になっているようです。ご注意ください。
さすがに「歩き方」に「夕日が見れる」と記述されてあるだけあって、多くの観光客が押し寄せている。
しかも昨日のピァダッヂィ寺院と異なり、内部からではなく外部の階段を登るタイプで、なんとはなしに趣きに欠ける。ピァダッヂィ寺院の方がマニア心をくすぐる感があり筆者の好みであった。
SONY CYBERSHOT (6.4mm, f/4, 1/200 sec, ISO100)
しかしそれは筆者の食わず嫌い。登ってみればバガン最後にふさわしい絶景が全てを忘れさせてくれるのだから何だって最初から毛嫌いせずにやってみるものである。
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/4, 1/160 sec, ISO100)
頂上では幼い僧侶も夕陽を眺めていた。
撮影させてもらったのだが、その後でお小遣いを要求された。どうもこう言った、応じた後でお金を請求して来るお子さん系の手合いは苦手で、どう対応すれば良いか分からず適当にあしらってしまう。未だに正解が分からない。
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/2.8, 1/30 sec, ISO282)
気を取り直して美しい夕景を眺める。
やはり、絶景は全てを忘れさせてくれる良薬だ。
帰り道は途中から街灯がなくなり、しかもなぜか人っ子一人いない道中となる。
しかも遠くでは稲光が光っており、このような恐ろしい状況はなかなかないものである。
さらにその上、突然変な虫が目の中に飛び込んでくるわでまさに泣き面に蜂である(蜂かどうかは不明だが)。
なんとかホテルのある路地にたどり着き、先日の人形劇のレストランでミャンマー料理スペシャルコースという 腹に収まりきらないものを頼む。
カレーがちょこっとで、周りにサラダが6種類、変なスープが2種類。さらに生野菜とチリ、最後にフルーツ盛合わせという、超人的な内容である。言うまでもなくライスは食べ放題だ。
筆者は未だ超人にはなりきれていないふがいなさを悟り、若干残してレストランを後にした。
バガン最後のお祭りは、恒例の夜間の停電である。
ヤンゴンでも夜間に停電があったが、彼の地のビューティランドホテルは自家発電をしていたため瞬時に復活したのだが、このヤーキンターホテルではそんな高度な技は持っていない。真の闇が数分間に渡って続くのである。
しばらくすると、フロントの青年が非常用のロウソクを持って現れるというのが趣深い。
筆者はまさに入浴のために脱衣をしていた状況ではあったが、かろうじて手探りでトランクスを探し出すことにより、全裸でロウソクの青年を出迎えるという、ミャンマーにおける日本人史上最大の屈辱だけは免れることに成功する。
今夜はバガン最後の夜。ミャンマービールと読書を堪能することにする。
まあ、毎晩同じ事をしているのではあるが。
SONY CYBERSHOT (7.3mm, f/2.8, 1 sec, ISO100)
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/2.8, 1/30 sec, ISO282)
[2003.9.29]
ミャンマー旅行記:ミャンマーの地平には三角屋根が並ぶ | 記事一覧
コメント