今日は、昨日夕日の見える秘境ピアダッヂィ寺院へ連れて行ってくれたドライバーのチィガァに、ポッパ山と言うバガン郊外の名所へ赴く予定である。
予定通り朝7時に起床成功。昨日は昼寝を2時間ほどしてしまったため夜なかなか寝付けなかったが、なんとか鬼門突破。
朝食はメニューを見る限り洋風限定かと思い込んでいたが、実は頼めばモヒンガー系もいけることが判明したため、迷わずモヒンガーを注文。しかし出てきたのはモヒンガー(汁あり)とモンティー(汁なし)のアイノコのようなもの。まあまあ美味。
泡盛や焼酎のご先祖様を味わう
昨日同様、チィガァのマークⅡでポッパ山へ向かう。
チィガァは非常に高速な運転者であり、しばしばヒヤリとさせられる。
今日はテレサ・テンではなく、ミャンマーのロックシンガーのテープ。結構かっこよくて気に入ったし、それに合わせてチィガァが終始シャウトしているのはよいのだが、高速走行中にたまにハンドルから手を離してドラムを叩くフリをするのだけはやめて欲しかった。
途中、ココナッツからできたジュースとワインと焼酎を作っている家に寄る。
ココナッツ焼酎はかなりアルコール度が高いものの、味はまさに泡盛や焼酎のそれだった。ここらへんに泡盛のルーツがあると聞いたこともある。
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/4, 1/490 sec, ISO100)
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/2.8, 1/30 sec, ISO282)
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/4, 1/210 sec, ISO100)
ポッパ山の奇岩、タウン・カラッで野猿と戯れる
目的地はポッパ山からポッカリ隆起した、タウン・カラッと呼ばれる小山。
小山というよりは大きな岩石といったほうがイメージに近い。
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/11, 1/490 sec, ISO100)
その巨大岩石の頂上にはパゴダがあり、そこまでが屋根付階段の参道になっている。その階段がまた非情な急階段で、標高737メートルの岩石頂上まで標高差約200メートル近くを登るというものである。
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/4, 1/75 sec, ISO100)
上のほうへ行くと大量の野ザルがお出迎えしてくださる。
冗談抜きで非常に大勢いらっしゃって、タウン・カラッ全体にいる人間とサルの数を比較すると明らかにサルのほうが多い。
SONY CYBERSHOT (16.2mm, f/4, 1/90 sec, ISO100)
このサルどもというのがなかなかにお元気で
筆者が頂上でゆっくり座って休憩していると、回りにいたサル達の間で突然バトルが開始され、筆者などはまるで岩か何かの物体のような扱いで軽く踏み台にされたものである。
その様な中、落ち着いた仕草で猿たちに餌を与える少女がいた。
筆者は心の中で勝手に彼女に「ミャンマーのナウシカ」の称号を与えることにした。
聖地タウン・カラッに棲む怪しい人々
はるばるこのタウン・カラッの奇岩を登りきると、そこには土着信仰の聖地と呼ばれる寺院がある。
しかし、そこに居並ぶ人々は実に怪しい出で立ちであり、土着信仰素人の筆者としては信用していいのやら・・・
えっと、カタギですかね?この人たち・・・
絶対違うよね・・・?指にタバコ挟んでるし・・・
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/4, 1/80 sec, ISO100)
えっと、この目つき、これから何しようとしてるんですかね・・・
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/2.8, 1/30 sec, ISO144)
うわーこれ絶対親玉だよ。背後のオーラ半端ないし・・・目合わせたら最後ですね。
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/4, 1/60 sec, ISO100)
と思ったら、性別不明の・・・おじさん?おばさん?
あー、やっと普通の仏像がありました。ホッとしました。安らぎをありがとう。
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/4, 1/75 sec, ISO100)
麓に下りると見覚えのあるミャンマー女性に声をかけられる。なんと バガン行きの船で出逢った米国人デンバー&ジョージ兄弟のガイドである。すぐ近くにデンバー兄弟を発見し、しばし再会を喜ぶのであった。
旅においてはよくあることであるが、やはり嬉しいものである。
タウン・カラッの麓の土産屋には、チィガァの4人のガールフレンドのうちの一人がいて
「いつもは2時間くらいいるのに今日はもう帰っちゃうの 薄情な人ね」
というような話で、彼女はご機嫌斜めでいらっしゃった模様である。必死に宥めるチィガァを横目に見ながら「淡白な観光客で非常に申し訳ない」などと思ったのである。
12時半頃ホテルに戻り、チャリンコを借りてその辺の食堂へ赴く。
食堂では子供達がタイの音楽ビデオCDを鑑賞しており、その中で筆者が愛してやまない「China Dall」のライブ映像の流れていた。
筆者:「タイのミュージシャンか?」
子供:「そうだ 好きなのか?」
筆者:「愛している」
などと会話を交わす。ちなみにアジア諸国では「VCD」と呼ばれる、いわゆるビデオCDなるメディアがかなり一般化している模様。
一方指で弾くビリヤードのようなゲームに興じているお兄さん方も居たので参戦させてもらったのだが、全く歯が立たなかった。まだまだ仏門の修行が足りないようだ。
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/4, 1/80 sec, ISO100)
バガン最南端の「ローカナンダーパゴダ」を目指す
3時頃まで部屋で猫のようにゴロゴロして、オールドバガンより先にあるミンカバー村やニューバガンにある遺跡までチャリを駆る。
3時を過ぎても依然として灼熱地獄は続いている。しかしそんなことでへこたれるダイエット・ウォーカー改めダイエット・チャリダーではない。ミャンマー人が木陰でデレーっとしていても、その脇を口笛も高らかに走り去る。途中、バガン唯一のヒンドゥ寺院などに立ち寄る(名は不明)。
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/8, 1/490 sec, ISO100)
ニューバガンまでは多少坂があるせいか地図で見るよりも遠く感じた。しかし筆者は燃えてゆく体脂肪を意識しながら、バガン最南端にある「ローカナンダーパゴダ」までたどり着くことに成功。
パゴダへ登る道は大樹の木陰になっていて人々が休息をとっている。
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/4, 1/250 sec, ISO100)
ローカナンダーパゴダはエーヤワディー川を見守る巨大な鐘のようだ。
SONY CYBERSHOT (6.1mm, f/14, 1/700 sec, ISO100)
それにしても 面白い名称が多い。
「アーナンダー寺院」
「ローカナンダーパゴダ」
「アペヤダナ寺院」
などなど日本人のやる気をそぐようなアホのような名称がずらりと並ぶバガンは、やはり日本人必至の地であろう。
エーヤワディー川を眺めながらそんな下らないことを考えたものである。
この後はバガン最後の夕日を見に行く。
[2003.9.29]
ミャンマー旅行記:ミャンマーの地平には三角屋根が並ぶ | 記事一覧
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