サダルストリートの近くにビールとベンガルカレーを出すバー&レストランがあるというので向かう事にする。
インドでは宗教上あるいは社会通念上様々な理由で酒類を出さない店が多い。しかし、旅の初日からビールにありつけないとあっては休暇ではなく謹慎をしに来たようなものなので、ビールを出すレストランのチェックは入念に行う必要がある。
その途中では大変素晴らしいナイトマーケットにも出会うことが出来た。
SONY ILCE-7C (46mm, f/3.5, 1/50 sec, ISO500)
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サダルストリート近くの激アツナイトマーケット
サダルストリートの1本北側の「リンゼイ・ストリート」、そしてさらに1本北の「ハンイユーン・プレイス」という通りの辺りに、お目当てのバー&レストランがあるのだが、その通りに向かってみると、それはそれは立派なナイトマーケットが繰り広げられていた。その辺りにいくつかのバザールがあるらしい。
SONY ILCE-7C (49mm, f/3.5, 1/50 sec, ISO400)
壮観である。大興奮である。
SONY ILCE-7C (32mm, f/3.5, 1/40 sec, ISO160)
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/50 sec, ISO320)
このような↓いくつかのショッピングセンター的なものの周りにナイトマーケットが展開されているようだ。ショッピングセンターとは思えぬ美しい建築物が、いかにも大英帝国植民地時代を思わせる。
SONY ILCE-7C (28mm, f/3.5, 1/30 sec, ISO500)
謎の巨大猫じゃらしを売っているニキがいた。これもマーケットならではの風情である。しかしまじで何に使うんだろう・・・
SONY ILCE-7C (37mm, f/3.5, 1/40 sec, ISO500)
サダルストリート近くのバー&レストランでビール&ベンガルカレー祭
さて、喧騒をかき分けるうちにお目当ての「New Empire Bar And Restaurant」にたどり着いた。入口は非常に地味である。
SONY ILCE-7C (28mm, f/3.5, 1/30 sec, ISO125)
建物の中へ入っても依然として入口は地味である。
SONY ILCE-7C (28mm, f/3.5, 1/30 sec, ISO250)
階段を登り、たどり着いた地味な入口の中には実に居心地の良い空間が広がっていた。ナイトマーケットのカオスとは別世界のようである。早速、インドと言えばのキングフィッシャービールを注文する。インドに駆けつけ一杯というやつである。
SONY ILCE-7C (44mm, f/8, 1/8 sec, ISO12800)
気のいいボーイがすぐに冷えたボトルを持ってきてくれた。キングフィッシャーはアルコール度数が8%近くと、比較的強い。
SONY ILCE-7C (56mm, f/5.6, 1/25 sec, ISO12800)
6年ほど前に出張先のクアラルンプールのインド人街ブリックフィールズで、当時の事業部長とこれをしこたま飲んで酔っ払い、
「インドでもどこでも赴任します!」(当時はまだベトナム赴任前)
と大見得を切り、後で事業部長に「10max君、インド行きたいの?本当に考えちゃうよ」と言われて「えっ!!そんなこと言いましたっけ・・・!?」と大いに慌てたのは良い思い出である。
もっとも、それが細く長い伏線となり数年後にベトナム赴任になったという説もあるので、広い意味ではキングフィッシャーにも感謝である。
ここはビールを飲ませるだけでなく、ベンガルカレーを出すというのも美点である。ラインナップは以下のメニューの通りだが、肝心のどのカレーを頼んだのかを忘れてしまったのは痛恨の極みだ。おそらくチキン&マトンのどれかだと思うのだが、もしこの店を訪れたら、どれがベンガルカレーなのかをボーイに尋ねてみて頂きたい。
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濃厚な香りと心地よいスパイスの効いたカレーが運ばれてきた。これはビールも進むというものだ。
SONY ILCE-7C (28mm, f/10, 1/8 sec, ISO12800)
カプサイシンなのか何なのか、芳醇なスパイスにより文字通りの滝汗を流しつつ、本当にアルコール8%の大瓶があれよあれよと進んでしまった。いつインド赴任になってもおかしくない(事業部長には内緒である)。
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New Empire Bar And Restaurantのアクセス
サダルストリート近くの酒屋に群がる男たち(含自分)
帰りに酒屋で晩酌用の燃料を買い出す。昼間にチェックしておいた酒屋である。

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店内に入ると、そこには想像の斜め200mほど上を行く状況が繰り広げられていた。大の男たちが、「あれをくれ!」「俺はこっちだ!」と大騒ぎで酒を求めているのである。この国は宗教上あるいは社会通念上アルコールを制限する風潮があるはずなのだが・・・(笑)
Apple iPhone 15 Pro (6.7649998656528mm, f/1.8, 1/50 sec, ISO400)
ちなみに宗教上と言っても、ヒンドゥ教あるいは仏教自体が厳しく飲酒を禁じているわけではない(ベトナムやタイなどの東南アジアや日本はアルコール天国)。しかし、聖地的な色味が濃い街(例えばブッダガヤなど)では禁酒とされており、インドではそのような州や町が割と少なくない。
実はこれには政策的な面もあるようで、インド人に路上や食堂で煩悩に任せて飲酒することを認めると国が崩壊してしまうリスクがあることを、お偉いさんたちも分かっているということのようだ。
・・・そのように抑制すれば暴発するのが男の子、というのは古今東西変わらないようで、「酒屋」という一種の結界スポットでは、男たちが実に正直な姿を見せているという意味で、非常に面白い。
といっても治安が悪いわけではなく、ダージリンの酒屋で出会った気持ちの良い男とは今でもFacebookで挨拶を交わし合う友人関係である。
ということで、戦利品は「BROTHERS」というウイスキー。非常に安価で、この旅を通してずっとお世話になる国産ウイスキーである。
この旅の幕開けを祝福するかのような、実によい夜が更けていく。
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サダルストリート近くの酒屋のアクセス
つづく
(2025年1月25日の記録)
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