海外ドラマ「24」がクールなビジネス英語を学ぶのにオススメな3つの理由と8つの実例
旅コラム/旅道具 ニューヨーク出張時に撮影
2020.06.09
タローラモ君
カッコいい英語をしゃべれるようになりたいもんじゃのう。
ジローラモ師匠
隣町へも行かぬくせにおぬし英語などどこで使うのじゃ。
タローラモ君
実は師匠には黙っとったんじゃが、最近しょっちゅうブロンズ美女に言い寄られる夢を見て困っとるんじゃ。
ジローラモ師匠
おぬしの場合まずはブロンズ美女に出会う方法を考えるところからスタートじゃな。
さて、英語に関わる仕事に携わっていたり海外旅行が好きだったりすると、「海外ドラマを観て英語を学びたい」という事を一度は考えたことがあるんじゃないでしょうか。筆者ももちろんその一人です。
今回は、旅ではもちろん、特に仕事の場においてクールな言い回しを決めるためにはどんな海外ドラマでも良いという訳ではなく、筆者の経験上特に「24」のような類のドラマがオススメであるというお話です。
また筆者が「24」の全シーズンを通してやっとこさ聴き取ることが出来た厳選した珠玉の言い回し8選もご紹介します!
なぜ「24」なのかは後で詳しく触れるとして、まずは筆者がどのような経緯でビジネス英語の試練に巻き込まれ、そこから海外ドラマに辿り着いたのかを参考までにご紹介です。
蕁麻疹が出るほど英語漬けの仕事の日々が訪れた
筆者は元来留学やホームステイ含め海外在住経験はなく、新卒当時も仕事では殆ど英語を使いませんでしたが、10年ほど前に海外関係の部署に異動して、主にASEAN地域の人たちと英語を使っての仕事を始めました。元々旅やアジアが好きだったこともあり、いつかはグローバルな仕事がしたいという希望が叶った形です。
ところがそのギャップがあまりに激しく、異動して2ヶ月位でストレスで蕁麻疹が出てしまいました(;´Д`)
どの程度激しく英語漬けだったかというと、そもそもチーム自体がタイやベトナムのローカル社員たちとのバーチャルチームだったので、メールも電話も一日の3分の2程度が英語、と言う感じでした。
通常は英語を使う仕事に就くと英会話を習ったりする人が多いと思いますが、筆者の場合業務時間に英語漬けになり過ぎたためプライベートではむしろ英語に触れたくない、とまで思う程だったので英会話などには通いませんでした^^;
そんなに英語漬けだったのに本場の英語はチンプンカンプンだった
そんな感じでアジアの人たちとの英語での意思疎通には支障がなくなって来た頃、普段自分が所掌していないアメリカへの出張の機会がありました。
世界中から同じ業界の企業がシカゴの街に集まるカンファレンスで、何人かの上司・同僚で出張し、筆者は主にアジア企業とのミーティングを受け持ちました。なので仕事のミーティング自体は聞き慣れたアジア英語だった上共通の業界用語が多用されるためあまり苦労はしなかったのですが、困ったのは業務外での街中での英語です。
とにかく速く、端的で、慣用句が多い。
全然分からな過ぎて印象的だったのが、カンファレンス会場となったホテルでのアフリカ系アメリカ人のエレベーターボーイからの一言。
「くぁwせdrftgyふじk?」
いやいや、実際はこんなに長くなかったです。こんな感じかな。
「くぁwせd?」
仕事の会話なら分かるまで聞き返せば良いのですが、エレベーターの中のたわいない一言で、しかも他の人もいる中でわざわざ聞き返すのもどうかなと・・・
もうね、「アハン、ンフン」としか言いようが有りませんでしたね。
しかも
「だよな。分かるよ」的なしたり顔の半笑いを浮かべながら。
で、後からよくよくそのシチュエーションを振り返って頭を捻ったりGoogle先生に聞いたりしてようやく分かったのですが、彼はどうやら筆者にこう声を掛けてくれたんだと思われます。
“Almost Home?”
要は、
「今日はそろそろ帰れるのかい?」「そろそろお開きかい?」「お疲れさん」
という様な意味の慣用句のようです。
こんなのネイティブイングリッシュで言われたらほんの0.5秒くらいの出来事ですよ。
しかもアフリカ系アメリカ人独特の太くくぐもった声で言われたら、録音して2分の1くらいにスピード落として再生したって分かりませんよ。
で、この時はこの一瞬で終わったのですが、その後アメリカ地域も担当することになり、以前のタイやベトナムほど頻繁ではないもののアメリカ英語もある程度理解することが求められる羽目になりました。
そこで辿り着いたのが、「アメリカ英語といえば海外ドラマだろう」という安直な発想と言うわけです。
[caption id="attachment_17111" align="alignnone" width="840"]OLYMPUS IMAGING CORP. TG-620 (5mm, f/3.9, 1/100 sec, ISO100) シカゴ出張時に撮影[/caption]
海外ドラマ「24」がビジネス英語にオススメな3つの理由
さて、タイトルのドラマ「24」です。「24」は海外ドラマの中でも有名なのでご存知の方は多いと思います。
CTU(テロ対策ユニット)という組織に所属する腕利き過ぎる連邦捜査官、ジャック・バウアーが超人的に活躍するアクションものですね。
ちなみに「ジャック・バウアー」を中国語では「不死身」と書くそうです(嘘です)。
また、映画「アベンジャーズ」の次回作にはジャック・バウアーもメンバーとして参加するという噂があります(ありません)。
いくつかの海外ドラマを観てきましたが、このドラマが意外にも実にビジネス英語の参考になるのです。
[caption id="attachment_17098" align="alignnone" width="480"] 画像:Amazonプライム[/caption]
タローラモ君
わしが知りたい英語はこんなゴツいおっさんが鉄砲撃ちながら話す英語じゃのうて、言い寄ってくるブロンズ美女と語るようなもそっとラブリーなやつなんじゃがのう。
ジローラモ師匠
大方この管理人、仕事が出来すぎるジャック・バウアーへの憧れが過ぎて例を誤ったのじゃろう。
タローラモ君
ここに出てくるブロンズ美女はみな鉄砲撃ちよるんじゃなかろうかのう。そんなん夢に出てきたらちびってしまうがのう。
では一つずつ見ていきましょう。
「24」がビジネス英語習得におすすめな理由①:オフィスと現場で繰り広げられる仕事そのものが舞台である
「24」というと超人ジャック・バウアーによるド派手なアクションのイメージが強いですが、あれって実は全て業務の一環なんですよね。
「CTUロサンゼルス支局」等のオフィスでITを駆使しながらテロに関する情報収集や分析が行われ、それをミーティングルームに持ち寄ってブリーフィングが行われ、そこでの決定事項に基づき、分析官は再びデスクで作業を続け、現場捜査官は現場でミッションを遂行します。
さらにそれを上位機関や関係部署?であるホワイトハウスやNSAなどに報告したりといったやり取りも生じます。
つまり、他のドラマと違うのは、「24時間」という短期間で案件を終わらせなければならないため、プライベートの時間に比べて圧倒的に仕事のやり取りの量が多いため、使われるビジネス英語の質と量が断然豊富なのです。
「24」がビジネス英語習得におすすめな理由②:シーズン一つ一つが24時間単位のプロジェクトである
上でも少し触れた通り、「24」は基本的に24時間という短期間で一つの案件を結了する、つまり「テロの阻止」という成果物を合衆国大統領に納品するという物語です。
そのために、CTUのチーフというプロジェクトマネージャによって案件進捗は事細かに管理され、配下の分析官や現場捜査官は進捗状況を逐一上司に報告したり情報共有の連絡をしたり進め方の相談をしたりと、まさに絶え間ない「報連相」の連続です。
そこで使われる言葉は、普通のオフィスよりもちょっと緊迫した雰囲気で(だって核爆弾とか落とされちゃうかもしれないし)飛び交うビジネス英語そのものなのです。
「24」がビジネス英語習得におすすめな理由③:職場での生々しいまでの駆け引き
ドラマ「24」のストーリーで重要なキーになっているのは、オフィスでの実にいやらしいほどの駆け引きです。
出世争いやライバルとの蹴落とし合い、上司による理不尽な命令とそれへの反論・屈服、社内恋愛、プライベートと仕事との天秤・・・こうした人間模様のもつれが事件解決を困難にしたり、視聴者をドキドキさせたりするために非常に重要な要素になっています。
あと、毎回お約束なのですが、テロリストのスパイが何故か毎回CTUに紛れ込んでるんですよね。ジャックなどのCTU職員に対して巧みな嘘を付く彼らの言い回しも、遅刻をした理由をごまかす等の際に非常に役立ちます。というか、毎回スパイが居るって、CTUの採用ユルすぎない?
[caption id="attachment_17112" align="alignnone" width="840"]OLYMPUS IMAGING CORP. E-P3 (37mm, f/4.6, 1/8 sec, ISO1600) ニューヨーク出張時にトップ・オブ・ザ・ロックよりエンパイアステートビルを望む[/caption]
海外ドラマ「24」に登場する無駄にクールなビジネス英語の言い回し8選
では筆者がドラマ「24」で見つけた無駄にクールな珠玉の言い回したちを8つ、ご紹介したいと思います。
タローラモ君
こげに量も豊富じゃ言うわりに「8選」とか、えらい少ないのう。
ジローラモ師匠
厳選した様な言い方をしておるが、大方これくらいしか聴き取れんかったのじゃろう。
タローラモ君
その8選の中に、言い寄るブロンズ美女にカッコよう切り返せるセリフがあるといいがのう。
I’m on it.
これは超オススメです!
意訳すると「今ちょうどやってるところです!」というような意味ですが、蕎麦屋の出前的なシーンで多用できそうです。
上司:「お願いしてた報告書どんな感じ?」
あなた:(やべっ忘れてた)「I’m on it!」
I’m listening.
単に「それで?」「話を続けて」というような意味合いですが、無駄に上から目線でマウントを取ることが出来ます。
後輩:「実はこれこれこういう事情になってまして・・・」
あなた:「I’m listening.」(俺今、「傾聴力」めっちゃありそうじゃね?)
ETA
これは”Estimated time of arrival”の略で、「到着予想時刻」と言った意味ですね。
文字通り飛行機や電車などの到着予定時間について話すときも使えますし、取引先や関連部署からの資料などの到着時刻についても使えるでしょう。
ちなみに筆者は常に腹ペコなのかいつも
「EAT」
と順番を間違えて使ってしまうのですが、マレーシアや香港などの優しい同僚は気付かないふりをして会話を続けてくれます。
~~~, I promise you.
これは簡単ですね。
「〇〇だと思います。いやまじで」
というような感じでしょうか。
堅苦しい言い方だと、”I promise ~~~”となりますが、上の言い方を使えば、何かを伝えた後に”I promise you”と付け加えるだけで簡単に強調する事が出来ます。言うだけならタダです。
Give you my word.
上の「I promise you.」をもっと大げさに言いたい時はこれです。
おバカな小学生時代によく「絶対◯◯だって!命賭ける!」などと言ってたと思いますが、そんな感じでしょうか。
ジャック・バウアーの場合、これを言うと本当に命を賭けて頑張っちゃうのでちょっと多用するのは気が引けますが。
I would love to.
何か提案された際などに「いいですね」「ぜひ」みたいな感じです。
昔学校で習ったように
“I want to ~.”
を
“I would like to ~”
にすると少し丁寧な言い方になるのと似ていて、ビジネスシーンなどであまりフランクな言い方をしたくない時に使えます。
あるいはプライベートで飲みやデートに誘われた時なんかに、あまりダイレクトに「I want to」というとガッツいてるみたいでダサいのでこんな言い回しを使うと良さそうです。
いつアメリカ人美女/美男からデートに誘われるか分かりませんから今から脳内イメトレをしておきましょう!!
タローラモ君
これじゃ!!
Apology accepted.
誰かに謝罪された際に「気にしないで」「許してあげる」といった様な返しをする時に使います。
相手:”I’m sorry about that.”
と言われた時に普通に
あなた:”Don’t worry about that.”
と答えても良いのですが、ここでまさかの
“Apology accepted.”
をぶっ込むことで「こいつ、出来るな」感を醸成する事が出来ます。
もっともその後ネイティブ英語マシンガンを食らって死亡しても当社では責任を負いかねます。
Copy that.
最後にこれ、実は今回の8選の中で最も頻繁にドラマ「24」に登場する言い回しかも知れません。
由来は恐らく軍隊での無線通信だと思いますが、端的に言えば
「了解!」
という意味ですね。
無線だと聞き取りづらいので、確実に相手が言った言葉を聴き取れたよ、という事を伝えるためにこの言い方になったようですが、現代のアメリカではビジネスシーンでもよく使われるようです。
普通はこういう場合
“I got it.”
とか
“All right.”
といった言い回しをする事が多いかも知れませんが、電話やZoom会議などの際に
“Copy that!!”
と言ってみるとめちゃくちゃクールなこと請け合いです!
ただしその後チームメイトから
「〇〇さんが説明してた資料、コピー取ってきました!」
と言われても、当社では責任を負いかねますw
「24」以外にビジネス英語が学べそうな海外ドラマ
それほど多くの海外ドラマに精通している訳では有りませんが、最近出会ったドラマの中で「24」の様にビジネスシーンでの英語の質と量が良さそうなものを何点かご紹介したいと思います。
CIA分析官 ジャック・ライアン
「LOST」「プリズン・ブレイク」「FRINGE/フリンジ」の製作陣が贈る トム・クランシー原作の世界的ベストセラー小説、《ジャック・ライアン》シリーズのドラマシリーズ化! CIA分析官ジャック・ライアンと新たに着任した上司のジェームズ・グリーアは、あるパターンを繰り返す不審な金の流れを追ううちに、アメリカとその同盟国を狙う新興勢力のテロリストとの、ヨーロッパ及び中東をめぐる追いつ追われつの死のゲームに突入していく。(画像/引用:Amazonプライム)
テロとの戦いというトーンは「24」と似ていますが、CIAの分析官を中心に描かれています。頭が超絶切れる分析官が謎を解き明かしていく様子は痛快ですし、実は過去に現場経験もありという設定なのでアクションも見ものです。「24」と同じ様にオフィスでの分析や会議における報連相てきなやり取りが多いので、上で登場した言い回しなども沢山出てきます。なお、Amazonプライム限定ドラマになります。
シリコンバレー
HBOと、「リストラ・マン」や「ビーバス&バットヘッド」でおなじみの型破りなクリエーター、マイク・ジャッジが贈るコメディシリーズの第1シーズン。新興ハイテク会社と、それを儲かる大企業に押し上げようと奮闘するオタクな若者たちのクレイジーな世界を描く。(画像/引用:Amazonプライム)
こちらはコメディですが、IT界隈の企業をネタにしているので、ベンチャー企業のカルチャーや業務の効率化に関するビジネス英語が豊富に登場します。テロとか捜査とか堅苦しい話に疲れたらこちらもどうぞ。
最後に:Amazonプライム・ビデオでどこでも海外ドラマにハマる
Amazonプライムとか言い出して、いきなりアフィリエイト感満々な雰囲気になってますが(笑)、実際筆者も海外ドラマをスマホに収めて色々なところで観たりするのにかなり重宝しています。
Amazonプライム・ビデオはアメリカ発であるため海外ドラマのラインアップが豊富で見放題になっている上、スマホにダウンロード出来るのでジムでエアロバイクを漕ぎながら観たり、出張や旅行の際の飛行機やホテルなどでガンガン観ています。
※実はAmazonプライムに加入した本当のきっかけはドラマではなく、旅行などで撮る写真のデータ量が1TB近くになって来てしまったため、保管場所としてAmazonプライムに加入すると無料で使えるAmazonフォトおよびAmazonドライブが目当てでした。RAWファイル含めて非圧縮で上限なく保存出来るのが素晴らしいです(動画は5GBの制限有りなので写真メインの方におすすめ)。Amazonプライムの紹介が本題ではないためここでは詳しくご説明しませんが、もしご関心あれば下のリンクから詳細御覧下さい。
海外ドラマはやばいです。ハマると毎晩丑三つ時になります。
ですが、ハラハラドキドキしながら英語を学べるのであれば観ない手はない、と筆者は思い、自ら沼の中に身を投じてます。
本当は鬼滅の刃とかもAmazonプライムで無料で見れるので手を出したいのですが、今も仕事で英語を使っているので結局海外ドラマばかり観ていますね^^;
ということで海外ドラマで無駄にクールなビジネス英語、始めてみてはいかがでしょうか。
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