こんにちは、ズボラ駐在員ベトナム代表の座を虎視眈々と狙っている10max(@10max)です。
かつてキャンプ雑誌で「筋金入りのズボラリスト」と紹介頂いた事を誉れとする筆者、ホーチミン駐在生活においてもその手抜きっぷりの手を抜いてはおりません。
※雑誌でご紹介頂いた元記事↓
「手を抜いてるのか抜いてないのかはっきりしろ!」とお𠮟りを受けそうなのでこの際ハッキリしておくと、「徹底的に手を抜いている」と言うことです。
ここまでのくだがどうでも良すぎて、読者の方の貴重な時間とレンタルサーバー容量の無駄になって来たので、そろそろ本題に移りましょう。
ベトナムはホーチミンで単身生活を送る筆者が、日々ビールとベトナム焼酎のお供に食べている、手を抜き過ぎてもう4本腕の阿修羅でも召喚しないと手が足りない程の、調理が極めて簡単なのに滅法美味いベトナム流の酒のつまみをご紹介したいと思います。
よくありがちな、「手抜きとか言いいながらめっちゃ映える料理作ってるんだろ・・・」というようなあざとい事は一切無いのでご安心ください。高校の頃テスト前に「俺全然勉強してないんだよね〜」とか言いながら本当に勉強してなかったタイプです。
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ベトナムで自炊する超簡単酒のつまみレシピ
それでは筆者が選りすぐった、ビールやベトナム焼酎に合い、かつ何となくご飯の一品にもなりそうな秀逸なベトナムの食品たちとそのレシピをご紹介したいと思います。
※本当に「レシピ」を期待している方はあまりに手抜き過ぎて卒倒してしまうかも知れないので、そっとページを閉じてくださいm(_ _)m
その前に、食材の調達について触れておきましょう。
ベトナムのスーパー、それは酒呑みのディズニーランド
食材はスーパーでハントします。
サイヤ人が戦闘民族なら、ビール消費量世界ランキング常連のベトナム人は「ビール民族」。暇と場所さえあればすぐに路上で宴会を始めます。そして、彼らは大抵の場合、どちらもふんだんに持ち合わせています(路上は公のものだけど)。
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そんなビール民族ベトナム人は、本当に酒呑みが好む食べ物をよく分かってます。WinmartやAEON Citimart、Coop martなどのスーパーに赴くと、様々な種類の練り物やハム、乾き物、豆腐系などなど、実にビールに合いそうな食品が豊富に揃っています。ベトナムには古(いにしえ)よりビール好きの天才が多数存在したのに違いありません。
必携!ベトナムの国民的万能調味料「Sa tế Tôm」
まず最初に触れておかなければならないのが、この後ご紹介する様々な食品のお供となる調味料、「Sa tế Tôm」です。
「Sa tế Tôm」は言わば「ベトナム版のラー油」で、エビをベースとしたコクとピリ辛味を付け加えてくれます。ベトナムのスーパーなら大抵どこでも置いてある国民的万能調味料なので、まずはこれをカートに入れましょう。
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なお、サテと、それをベースとする規格外のベトナム麺料理についてはこちらの記事を御覧下さい。
ベトナムハムを切って食べるだけ
ベトナムにおいて「ハム」という食品は非常にメジャーかつ重要な存在で、様々な料理に使われたり、酒宴の席では常に助演俳優の座にノミネートされます。ベトナム語で「Chả lụa(チャールア) 」あるいは「Giò lụa(ゾールア)」などと呼ばれます。
種類も非常に豊富で、スーパーには常に複数のハム類が堂々と場所を占めています。
最も基本的なベトナムハムが、その名もズバリ「Giò Lụa」。プレーンなベトナムハムです。「Cha Lua」という名称の場合もほぼ同じものです。
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こんな感じの、至ってプレーンで食べやすい感じのハム。弾力があって、あっさり塩味も効いているので、そのままでも美味しく頂けます。なのでお言葉に甘えて、いつもそのまま食べてます。少しアクセントが欲しい場合はSa te tomを付けると更にビールによく愛ます。←「あいます」って打ってこの変換を最初に出すMacが好きです。
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お次に少々バリエーション系。筆者が個人的に非常に好きなのが、この「Chả Lụa Bì ớt Xiêm Xanh」という青唐辛子入りのハム。
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こんな風に、ハムの中に青唐辛子ớt xiêm xanhが練り込まれていて、時折ピリッと刺激が口の中に広がります。これはSa te tomを付けなくても嫌と言うほどビールが進む、宿儺の指に匹敵する特級呪物なので気をつけて下さい(冗談抜きで、辛いのが苦手な人は避けた方が良いかも)。
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同じ青唐辛子入ベトナムハムでも、こちらの「Giò Lụa Bì ớt Xiêm Xanh」は唐辛子味がマイルドで、辛いのが苦手だけどちょっとアクセントが欲しい方にはぴったりかも。辛い物好きな筆者には少し物足りないくらい。
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ここからは、ハムの少し遠い親戚系のものを。
「Giò Thủ」という、煮凝りのような感じで豚の耳や皮、キクラゲなどが練り込まれたもので、コリコリした食感が実に美味なる逸品です。
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ちょっと日本にはない感じで、よくこんな食べ物を思いつくものだと、ビール民族ベトナム人の底力に感動したものです。このままでも美味しいですが、Sa te tomを付けるのが好みです。
Giò thủというベトナムソーセージを買ってみた。豚の耳や皮、キクラゲなんかが入っててコリコリした食感で、胡椒も効いてて、ビール好きの天才が作ったとしか思えない🍺✨ pic.twitter.com/gMOALm7U0l
— 10max🇻🇳 | 旅と車とベトナム (@10max) March 21, 2024
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お次もビール民族ベトナム人の天才的なセンスが生み出した逸品、「Tai Heo Muối」。上の「Giò Thủ」よりも特に豚耳に特化したもので、言わば豚耳の塩漬け的なもの。個人的に沖縄のミミガーが大好きなのでこれにもハマりました。
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これもSa te tomがよく愛ます。(←気に入ってる)
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お次は「Giò Tai Lưỡi Xào」という、豚耳と豚タンをフィーチャーしたもの。タンの弾力ある食感がよき品です。
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魚介・肉ボールを茹でるだけ
ベトナムハムと甲乙付け難い逸品おつまみを矢継ぎ早に繰り出していきます。
「Viên」と呼ばれる、ボール状の練り物を知らずに過ごしては、ベトナム生活の楽しみも半減です。麺類や鍋類など様々なシーンにおいて、モチモチっとした食感と噛む度にジュッと湧き出る味わいを演習して、世の食いしん坊達を喜ばせてくれるニクいやつです。
こちら、「●● viên」という感じで様々なビエンが存在します。これらをお湯を張った鍋で10分ほど茹でて、ラー油醤油やSa te tom、あるいは単に塩をつけて頂くだけで、めくるめく美食の世界が待っています。
こちらはCá viên(魚肉ボール)を茹でたもの。魚のすり身らしいソフトな弾力が楽しめます。
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これは同じくBò viên(牛肉ボール)。魚のすりみよりももう少し密度の高い、ギュッとした歯ごたえが堪りません。
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これは、Tôm viên(エビボール)。プリッとした感触が良きです。
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これはちょっと変わり種で、Bò viên Gân(牛肉のすじ肉ボール)。Bo Vienよりも更にブリブリっとした歯ごたえが、ビールのお供に最高です。
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魚の練り物をフライパンで焼くだけ
魚の練り物、「Chả Cá」も忘れてはなりません。こちらも麺類や鍋類で引っ張りダコの人気食材です(タコではなく魚ですが)。
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こんな風にフライパンで炙るだけでとんでもないリーサルウエポンになります。少しだけ油を敷いて蓋をして焼いています。
個人的には生姜醤油を付けて頂くのが好みです。
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冷凍蒸し餃子を蒸すだけ
Há Cảoと呼ばれる蒸し餃子もベトナムのスーパーで一般的に売られており、一人暮らしで大変重宝する食品です。何しろ「野菜」が摂取できる親孝行なやつです。
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こちらは本記事の中では最も凝った料理でして、この様な蒸し器↓を用います。フライパンや鍋の中に水を敷き、その上に蒸し器を置いて水が沸騰して来てから10分ほど蒸します。蒸し器がない場合でも他の方法で代替可能なのでGoogle先生に訊いてみて下さい。
逆に、蒸し器(or代替手段)されあれば調理の手順自体は非常に楽ちんです。
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餃子感覚で、ラー油またはSa te tom醤油で頂きます。
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厚揚げを焼くだけ/豆腐を食べるだけ
お次は豆腐系です。まずはベトナム版厚揚げ「Đậu hũ chiên」。厚揚げはベトナムの定番料理で、ローカルのベトナム料理屋では大抵メニューに載っています。
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こんな風にフライパンやトースターで焼くだけです。ベトナム料理屋では、「マムトム(mắm tôm)」と呼ばれるピンク紫色っぽいエビの発酵調味料を付けて食べることが多いですが、あれは結構クセが強いので、個人的には生姜醤油やSa tế Tôm醤油で食べてます。
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もっと手軽なのは豆腐を冷奴風に食べるもの。ベトナムの豆腐は日本の木綿豆腐に近いモサッとしたものが多いのですが、この右の黄色い玉子豆腐(Đậu hủ trứng)は日本のそれに近い、ツルッとした食感が楽しめるので冷奴向きです。日本の玉子豆腐ほど味は無いので、好みに合わせて醤油や塩を付けて頂くだけで、それはもう立派なおつまみの完成です。
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鶏肉の乾きものを食べるだけ
最後は、唯一のプロセスが「食べるだけ」という、調理すらしない、ただのおつまみ紹介です。スーパーで「Gà Xé」とか「Gà Cay」などと書かれて売られている、鶏肉の乾き物。
Apple iPhone 12 Pro (4.2mm, f/1.6, 1/50 sec, ISO125)
プレーンな味のものやピリ辛のものなどいくつかバリエーションがあります。味は割と濃いのでこのまま何も付けずにおつまみとして重宝します。以上です。
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ズボラでも美味いビール民族の粋でベトナム生活も充実
隙あらば路上で宴会を始めるビール民族ベトナム人、その文化の粋が詰まったおつまみの数々、いかがでしたでしょうか。
実はベトナムローカルなおつまみという意味では、他にも色々あることはあるのですが、本記事では特に日本人の口に合いそうなものを厳選してお伝えしました。
「料理にあまり手間と時間をかけたくないけど、自宅で美味いおつまみが食べたい!」というワガママボディな方は、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。モッハイバーヨー!
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