こんにちは。太麺が好きすぎて自分まで太メンになってきた10max(@10max)です。
ベトナムにも太麺に属する麺はいくつかありますが、個人的に最も好きなのは、カオラウ(Cao lầu)と呼ばれる、まるで「うどん」のようなベトナム中部ホイアンの名物麺です。
ホーチミンの旧3区で美味いカオラウを出す名店に出会えたので、ご紹介したいと思います。
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※ホーチミンのローカル飯屋↓

「うどん」のような異色麺、カオラウ
カオラウ(Cao lầu)。
不思議な麺料理で、よく「伊勢うどんのよう」などと表現されます。ベトナム版のWikipediaには、当時の貿易港であったホイアンで、日本の貿易商が持ち込んだ食文化の影響を受けて爆誕したのがカオラウだ、的なお話が記されています。
カオラウは17世紀から登場しています。当時、中国と日本の貿易商がホイアン港を頻繁に訪れ、それぞれの食文化を持ち込み、徐々にカオラウ誕生の条件を整えていきました。カオラウは中国料理と日本料理の融合と言えるでしょう。
実際カオラウは中々珍妙な麺で、コシのない麺が多いベトナムにおいて、異色のコシの強さを感じさせます。米麺が主流のベトナムで、これまた異色な小麦麺であるため、そのようなコシが生まれるんだろうと思いますが、その辺りにもうどんの影響を垣間見ることが出来ます。
また、丼の底の方に黒っぽいタレが溜まっている様は、まさに「伊勢の黒うどん」を彷彿させます。
ホーチミンの美味いカオラウ屋をずっと探していた
ともかくですよ、そんなコシのある太麺に目がない筆者はカオラウが大好物なのですが、以前よく行っていた1区のカオラウの名店が、1年半ほど前に、全俺に涙されつつ閉店となってしまったのです。

カオラウ屋って、ホーチミン市内にあまり無いんです。それでも、1区の名店が閉業して以来、ホーチミン市内のいくつかのカオラウ屋を訪れたのですが、味付けが甘めだったりと、個人的には理想的なカオラウ屋に出会うことが出来ないまま、カオラウ難民となっていたのでした。
ホーチミン3区の「カオラウ」の名店 | Quán ăn @Vũ
ということで定期的にGoogleマップでカオラウ屋を検索している中で、最近ホーチミン旧3区で評価の高いカオラウ屋を発見したのです。
それが、「Quán ăn @Vũ」。
Quán ăn @Vũのアクセス
Quán ăn @Vũはホーチミン3区の北西の端の方に位置します。中心部からは少し外れますが、そもそもカオラウ屋自体があまり無いので、個人的には
「君!案外行きやすいところにあるじゃないか!」
と拍手を贈りたいくらいです。
外観・店内・メニュー
店舗は超ミニマムです。テーブルは店内に2つと歩道に1つ。よくこれで飲食店を開けるな、という極小店舗がベトナムには星の数ほどあります。
カオラウ指名買いではあるものの、サイズなどのバリエーションがあるかも、と思いメニューを探したのですが見当たらず・・・店主ニキに尋ねたところ、
「メニューはこれだけだよ!」
と何故か店の外を指さす店主ニキ。
ああ!軒が写真&値段付きのどデカいメニューになってる!(笑)
ということで、メニューはカオラウと、同じくベトナム中部ご当地麺のミークアンの2種類のみ。
卓上には、ベトナムでは珍しい、少し温かいお茶のポットが置いてあります。無料のお茶は嬉しい。カオラウが出てくるのを待つ間、お茶を飲んでまったりと過ごす時間は良きです。
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カオラウ、着丼!
やがて待望のカオラウが着丼します。
ドーン!!
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葉っぱや焼豚の間からのぞく四角い極太麺が最高です。
丼とともにライムとチリの小皿が添えられます。後で味変に使います。
幸福感に満たされながら、カオラウの麺を持ち上げます。何と言う神々しい絶景でしょう。
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ベトナムローカル飯としては貴重な、しっかりコシのある麺の食感が至高です。また、日本のうどんほどではありませんが、ベトナム麺に多いブツ切れタイプではなく割と長め。その辺りもうどんに近い感覚を覚えます。
焼豚も柔らかく、タレの味を絡めると大変美味です。サクサクの煎餅をお好みでタレに浸したり、細かく割って混ぜ込んで食感の変化を楽しみます。
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伊勢の黒うどんのように、タレが底の方にたまっているので、野菜と一緒によくかき混ぜます。
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このタレは、一言で言えば甘辛い(甘じょっぱい)部類なのですが、ホーチミンのカオラウ屋の中には、南部アレンジなのか甘さの方が勝っている店もあり、しょっぱさメインの方が望ましい筆者としては惜しいところでした。
その点、全俺に惜しまれつつ閉店した1区の店の味付けは完璧に俺好みだったのですが、この店の味付けも、しょっぱみメインでかなり好みでした。
さらに、大量の葉っぱ類がハーブ系の爽やかな香りを醸し出し、よいアクセントです。
少し辛味が欲しくなったら卓上の赤いチリを入れましょう。ほんの少しで結構辛くなるのでご注意を。
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正直、麺の量はもう少し多くてもいいかな、という感はありますが、筆者は太メン化が進行中なので、このくらいでちょうど良いのかも知れません。
と思っていると、店主ニキが、サクサク煎餅だけを小皿にいれたものを持ってきてくれました。一緒に添えられたレモンチリに付けて食べてみろ、とのこと。いろんな楽しみ方があるんだな〜。そしてとても親切なニキ、ありがとう。
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ところで、実は本場ホイアンでもカオラウを食べたのですが、そこまで美味しいとは感じませんでした。記事を読み返すと、結構甘みの勝つ味付けだったようで、そもそも本場のカオラウというのは甘めの味なのかも知れませんね。

その意味では、ホーチミン市内で色々な味のカオラウを試すことが出来るのは素晴らしいことです。
さて、極太ワシワシ麺のカオラウが食べたくなってきましたか?一緒に太麺食べて、太メンを目指しましょう。
素敵なカオラウ屋を見つけることが出来、最近買ったマイGrabメットを被り、雨季の晴れ間をウキウキ気分で帰宅したのでした。
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