朝6時40分起床。本日も鬼門をくぐりぬける。僧侶と語り、パゴダを巡っているうちに筆者が悟りを開き聖人の域に近づきつつある事はもはや疑いようがない。
ヤー・キン・ター・ホテルの屋上で朝食。スクランブルエッグとトーストしかないという事で、ローカルメニューフェチの筆者としてはやや残念であるが、早朝につき外のレストランがまだ開いていないのでやむを得ない。
この屋上オープンエアの見晴らしが心地よいので良しとする(繰り返すとこの界隈のレストランは好むと好まずとに関わらず大概オープンエアなのだが)。
オールドバガンのパゴダ巡りはジャングルを行く銀輪部隊のごとく
ホテルでレンタサイクルを借りてオールドバガンに点在するパゴダを巡る。
かつて帝国陸軍はマレー半島などにおいて自動車が無いため自転車部隊を組成してジャングルの中を駆けずり回ったらしいが、概ねそういった趣である。違いと言えば、こちとら部隊ではなく単騎であるということくらいか(そして無論平和)。
しかし本当に文字通りポコポコあほみたいにパゴダや寺院が立っている。
こんなに沢山あって本当にご利益(ごりやく)があるものなのだろうかと疑いたくなるほど、たくさん立っている。
一度目を閉じて、パッとあてずっぽうに目を開くと、視角の中に最低3個は遺跡がある。まさに「林立」という言葉が相応しい。
かつてバガンには5千以上のパゴダや寺院が存在したらしい。1975年の大地震などにより現在は2千程度になってしまったらしいが、かつて今の倍の密度でパゴダが林立していたと言われてもその光景はちょっと想像し難い 。本当に冗談抜きで町の人口より多かったんじゃないかという気がする。
物語の一幕のような風景に恍惚となる
暑い。熱い。バガンはあつい。
しかし、時折こんな風に視界に飛び込んでくる光景がまるで古い物語の一幕の様で、その刹那暑さの事はおろか、自分がいつの時代のどの場所いるのかすら忘れそうになる。
バガンのパゴダは、妙にキンキンギラギラしていないのが良い。赤褐色や漆喰の様な白い建造物が多い。
そして、一つ一つのパゴダの周りは赤土と草原に覆われており、物売りの屋台や不自然に整備された参道などもない。まるでこの草原一帯だけが時の流れから取り残されたようだ。
そうした一連の趣が古代の物語の様な独特な世界観を織りなしているのかも知れない。
これだけ多数のパゴダが立ち並んでいると、まるでオールドバガン全体がテーマパークか何かの様に錯覚してしまうが、しかしここにも人々の生活があることを忘れてはならない。
暑い昼間はパゴダの中で過ごす地元の人々も。観光客の為だけのパゴダではない。
至る所で修復作業が行われている。
疲れたら日陰で休む。日陰は涼しい。
アーナンダ寺院
タビィニュ寺院
ダマヤンジー寺院
何かの撮影が行われていた。
いやはや実に素晴らしい絶景であった。暑い中のチャリンコ行軍という苦労を100倍補って余る程の稀有な体験であった。この光景だけを見るためにミャンマーを訪れても決して後悔しないであろうことをお約束したい。
しかしさらなる絶景は夕暮れ時に待っていた。それは次の記事で。
[2003.9.28]
ミャンマー旅行記:ミャンマーの地平には三角屋根が並ぶ | 記事一覧































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