こんにちは。ベトナム麺の中でも特にコシのあるフーティウ好きな10max(@10max)です。
ベトナム語でカンボジアのプノンペンを意味する名前を持つ「フーティウナンバン(Hủ Tiếu Nam Vang)」という麺料理。ホーチミンのローカル麺の中では割とメジャーな存在だったりします。
本記事では、ホーチミン市内観光の中心である1区界隈で名高いフーティウナンバンの名店をご紹介します。
※ホーチミン市内のローカルグルメのまとめはこちらを御覧下さい。
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HCMC1区のフーティウナンバンの名店「Hủ Tiếu Nam Vang Thành Đạt」
今回ご紹介する「Hủ Tiếu Nam Vang Thành Đạt」も、例によって筆者のグルメ師匠である職場のベトナム人社長から教えて貰った店です。
フーティウナンバンとは
「フーティウ(Hủ Tiếu)」はベトナムの米麺の一種。
「ナンバン(Nam Vang)」は、漢字では「南蛮」ですが、ベトナム語ではカンボジアのプノンペンを意味するようです。
フーティウは、元々中国南部の粿條(クェティオウ)がルーツとされる米麺で、タイでは「クイティウ」として知られるように、東南アジアで広く波及しています。なのでカンボジア方面の食文化の影響を受けたものがベトナム南部に入って来ているのも自然な流れでしょう。
フーティウはフォーやブンなどよりもコシがある細麺で、フーティウナンバンは豚骨や玉ねぎ等が煮込まれたタレやスープ、エビや豚肉、レバー、うずらの卵、フライドオニオンなどの具が特徴です。
Hủ Tiếu Nam Vang Thành Đạtの場所
と言うわけでホーチミン市内では比較的よくフーティウナンバン屋さんを見かけますが、この「Hủ Tiếu Nam Vang Thành Đạt」はホーチミン市の中心部である1区でローカルのベトナム人にもよく知られる店です。
安宿街のブイビエンからだと車で5分ほど、グエンフエ通りやドンコイ通り辺りからだと10分くらいです。
この辺りはホーチミン市内で最もローカル色の強いと言われる4区に近いエリアで、同じ1区の中でもグエンフエ通りやブイビエン辺りと比べるとグッとゴチャゴチャとしたベトナみが増す、アジア好きには楽しいエリアです。
店の外観と店内
こちらが店頭。見た目では有名店かどうか全く分からないのがベトナムらしいですが、美味しい店は大概混んでいるので分かりやすいです。
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店頭の厨房でお兄さん達が数人で手分けして調理をしています。手前の寸胴でぐつぐつとスープを煮込んでいました。
着席します。店内は何の変哲もありませんが、ジモティ達の賑わいが味のレベルを示唆しています。
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味変等に使う卓上セット。手前の瓶に入ってるのはチリやニンニク酢漬けです。チリは後で使うので、左の小皿に入れてスタンバっておきましょう。ニンニク酢漬けはお好みで丼に投入します。
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着席するとこんな感じで一式デーンと出てきます。(左のピッチャーみたいのは多分単に場所が無いから置かれただけだと思いますが)
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メニュー:スープ入りとつけ麺式で悩みまくる
食事のメニューはシンプルに4種類。米麺のフーティウ2種類と、これもベトナム・東南アジアでお馴染みの黄色いインスタント麺「ミー(Mi)」2種類。
- Hủ Tiếu Nam Vang Nước(スープ入りフーティウナンバン)
- Hủ Tiếu Nam Vang Khô(つけ麺式フーティウナンバン)
- Mì Nam Vang Nước(スープ入りインスタント麺ナンバン?)
- Mì Nam Vang Khô(つけ麺式インステント麺ナンバン?)
「Nước」が「スープ」「水」的な、「Khô」が「乾燥した」的な感じです。
これ、いつもどっちを頼むか2分くらい迷うんですよね・・・。
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実食!「3ステップスタイル」で頂く絶品フーティウナンバン
ではスープ入りのフーティウとつけ麺式のフーティウ、それぞれ実食レポご紹介です。
Hủ Tiếu Nam Vang Nước(スープ入りフーティウナンバン)
まずはスープ入りのフーティウナンバン。豚骨の出汁に玉ねぎの旨味がよく煮出されたスープが、いかにもインドシナ半島の南方の香りを醸し出しています。経験則として、南北に細長いベトナムを南下するほど甘味・旨味が顔を出してきます。
フーティウはフォーやブンよりもコシが強いのが特徴。コシのある麺に慣れた日本人にはフーティウ好きの人も多いんじゃないでしょうか。
個人的には所謂「甘みが勝った甘辛い」スープはあまり好みではないのですが、これは何故か定期的に食べたくなる味なんです。恐らく砂糖とかではなく玉ねぎから出た自然な旨味成分だからなのかな、と想像します。
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エビや肉は、先程スタンバった醤油ザラのチリに付けて食べると良いアクセントになります。エビの殻はテーブル下のクズ籠に捨てましょう。
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Hủ Tiếu Nam Vang Khô(つけ麺式フーティウナンバン)
続いて、つけ麺方式のフーティウナンバンです。こんな感じでスープが分離されて出てくるスタイルです。
つけ麺スタイルのフーティウナンバンの正しい食べ方、というのが有るのかどうかは分かりませんが、個人的には「3ステップスタイル」で頂くと楽しいかなと思っています。「スタイル」って言いたいだけです。
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ただし麺の丼にも既にタレが入っていて、まずはこうして底の方からよく混ぜて麺にタレを絡めて「混ぜそばスタイル」で頂きます。これがステップ1。
気が向いた頃に、スープ椀に麺や具を付けながら食べる「つけ麺スタイル」で頂きます。これがステップ2。
そしていよいよ最終形態、「ステップ3」です。スープを麺の丼にぶち込み、スープ入りの「かけそばスタイル」で頂きます。
「スタイル」って言いた過ぎて味について触れるのを忘れていましたが、スープ入りの「フーティウヌック」に比べ、こちらのつけ麺タイプの方が、混ぜそばステップでフーティウそのもののコシの強さをより感じられたり、そこからの味変を楽しめたりと、よりフーティウナンバンの特色を楽しめるスタイルなのではないかな、と思ったりします。
ホーチミン観光のついでに南部の味を楽しもう
ということで(どういうことだ)、ハノイ方面ではあまり出会えない、インドシナ半島南部の味を堪能するなら「Hủ Tiếu Nam Vang Thành Đạt」はお薦めです。
1区でホーチミン観光を楽しむついでに、もし少し余裕があればこちらにも足を運んで見て下さい。通りの雰囲気もとてもローカル色が強く、同じホーチミン市の中でも観光の中心部とはちょっと違う旅情を味わえます。
帰り際に店のお兄ちゃんがいい笑顔を返してくれました^^
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