バンビエン行きのマイクロバス乗り場までソンテウで移動する。
10時ビエンチャン発のマイクロバスは、補助席・助手席までフル活用して詰め込まれた古今東西の旅行者で、文字通り寿司詰めになってバンビエンに向けて出発した。こんな時には日頃から積極的に取り組んでいる身体のスリム化の意義を強く再認識する。もっとも、取り組んでいることと結果が出ることとは必ずしも一致しない場合があるが、ここではそういったことは追求しないこととする。
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/2.8, 1/125 sec, ISO0)
徒歩より遅い?マイクロバスでラオス山岳部へ
ビエンチャンからバンビエンまでの約3時間の行程を半ばを過ぎた辺りから、それまでの典型的な平地の熱帯の風景から、すっかり山岳地帯のそれに変わっていく。まるで原付のように貧弱なエンジンはあえぎにあえぎながら登坂する。そのうち後ろに落ちていくのではないかと不安になる。こんな際には、横を追い越していく日本車たちのパワーを改めて痛感する。
相方などは「自分が走った方が絶対に速い」との無謀な見解を表明したが、一応それは否定しておいた。一方で筆者は筆者で密かに「体力のない相方はともかく筆者の強靭な肉体と体力ならばこの車より速いのではないか」と考えたが、ビール腹を見下ろしてみたところでやはり考えを改めた。
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/2.8, 1/200 sec, ISO0)
「ラオスの桂林」を眺められるバンガロー宿「タボンスック・ホテル&リゾート」
やがて、窓外に峻険な岩山群が現れ始める。まさに風光明媚とはこのこと、「ラオスの桂林」とはよく言ったものである。むしろ南国の植物や建物などの風景と相まって、桂林にも増して一層カオス的な独特の味が出ている。なお、桂林に行ったことはない。
バスを降りて「タボンスック・ホテル&リゾート」へ向かう。ソン川に面したバンガロー風の客室で、一部屋一部屋にテラスが付いており、河を眺めながらビアーを飲むという芸当も可能な雅な宿である。今回の旅は相方と二人の特別バージョンということで、こういったラグジュアリー寄りの安宿を選んでみた。これだけ充実した宿で、二人で1泊$30とはなかなかリーズナブルなものである。
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/2.8, 1/160 sec, ISO0)
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/2.8, 1/40 sec, ISO0)
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/4.5, 1/640 sec, ISO0)
ソン川のゆったりした流れを眺めながら昼食を取っていると、上流から西洋人がタイヤチューブに乗って河を下ってくる。大きな観光名所のないこの町では、こういった川遊びやトレッキングなどのアクティビティも楽しみの一つである。もちろん、未だ観光開発の進んでいない素朴さもこの町の大きな魅力であり、筆者的には、先刻町に着いたときから、チャリンコで渋い寺などを回りながらブラブラして過ごしてみたいと感じさせる町だと思った。
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/4, 1/200 sec, ISO0)
CASIO COMPUTER CO.,LTD EX-P600 (7.1mm, f/2.8, 1/160 sec, ISO0)
さらに河を眺めていると、まさに我が宿のすぐ側から、地元のおばさん達を乗せて下流へ下っては戻ってくるボロい木の渡し船がある。相方はマニアックなことに、このボロ木船に乗れないものかと提案してきた。なるほど。河の下流には「チャン洞窟」と呼ばれる、ラオスでも屈指の規模を持つ鍾乳洞がある。そこまでこの木船で行くことができるかも知れない。(つづく)
[2005年7月19日]
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