ベトナム生活編

家族来越1週間 – ベトナムローカル飯屋でビールを飲みつつ家族を染め上げる。

ホーチミン 7区 ローカル飯

SONY ILCE-7C (96mm, f/4.5, 1/100 sec, ISO4000)
HCMC7区フーミーフン外縁部のローカルストリート。そんなに背中をまくり上げる必要はあるのだろうか。

こんにちは、10max(@10max)です。家族がベトナムへやって来て丁度1週間が経った8月20日の夜、ついに近所のローカル飯屋でビールを飲みました。

「ついに」というのは何かというと、「家族と共にベトナムのローカル飯屋でビールを飲む」というのは、家族でフォーのお椀を囲む事に続く筆者の大きなマイルストーンの一つだったのです。

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思えばよくここまで来たものです。何しろ数ヶ月前には家族をベトナムに呼び寄せること自体が正しいことなのかどうか、ずっと悩んでいたほどなのですから。

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「ベトナムらしい暮らしをする」のは意外と難しい

実は意外なことに、日本企業の駐在員としてベトナムで暮らすに当たり、意識しなければ実現しにくい事の一つに「ベトナムらしい暮らしをする」というものがあります(何が「ベトナムらしい」のか、という深遠な議論はさておき)。

と言うのも現在のベトナムでは先進国と同等のショッピングセンターや日本食屋を含むレストランが山程あり、日本と同じような暮らしをしようとすればいくらでも出来てしまうためです。特に筆者のアパートのある、日本人学校の付近を始めとした駐在家族向けのレジデンスのあるエリアは実に無駄にモダナイズされています。

従って、積極的にそれ以外のローカルエリアに飛び出て行かなければ日本とさほど変わらない生活になってしまいますし、子供達がそうした日本と変わらないモダナイズドエリアの快適さに浸かってしまっては手遅れになってしまいかねません。もっとも「手遅れ」と言っても、子供達をアジア好きに染め上げたいという筆者の勝手な願望が無ければどっちでも良いのですが・・・

そうした訳で、筆者は家族がベトナムにやって来る前から入念に自宅アパートの付近のローカルエリアを開拓して来ました。筆者の住む7区フーミーフンエリアは全く以てローカル色がありませんが、Googleストリートビューなどを駆使すればフーミーフンの外縁部のローカルエリアがどの辺りにあるのかの目星を付けることが可能です。

そうすれば家族がベトナムに到着次第速攻でそれらのローカルエリアを連れ回す事が出来ます。某牛丼チェーン風に言えば、家族を有無を言わさずローカル飯にしゃぶ漬けにすることで、この国にモダンで快適な日本飯屋がある事を隠蔽することが出来ます。言い方を変えれば、「進撃の巨人」における壁の中のエルディア人のように百年間の記憶を改竄(以下自粛)。

と言うのは冗談で、実際にはレタントンの日本人街の美味いラーメン屋なんかにも連れて行ってますけどね。それもまた現在のベトナムの姿ですから。

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徐々に風呂椅子の高さを下げていく

さて、家族でのローカル飯の店を選定するに当たり、考慮すべき点がいくつか有りました。

一つは翌々日の日本人学校の始業式に向けて腹を壊さない程度に清潔であること。

もう一つは、初っ端からあまりにも低い風呂椅子の店ではなく、そこそこ一般的な高さの椅子の店であること。

風呂椅子の高さとかちょっと何言ってるのか分かりませんよね。

ベトナムのローカル飯屋の中でも地上高がランボルギーニ並みに最低レベルの風呂椅子の飲食店というのがありまして、例えば以前ローカルの同僚に連れて行ってもらったこんな↓低い風呂椅子の店・・・もはや店というか、ただの路上ですが・・・に最初から連れて行くとビックリして背中の方にひっくり返りかねません。

ということでこの日の夜は、そうしたローカル飯屋探索活動の中で発見した「Song Nguyen」という店に家族をエスコートしたのでした。上の風呂椅子地上高がランボルギーニ並の店(しつこいですが、これは店と言って良いのかよくわかりませんが)と比べると実に洗練されていますよね。

ホーチミン 7区 ローカル飯 Song Nguyen

SONY ILCE-7C (44mm, f/3.5, 1/50 sec, ISO200)
7区フーミーフン外縁部のローカルエリアの食堂、Song Nguyen

御覧下さい。外国人や観光客の香りは一切なく、客層は100%見事に地元のおっさん達というローカル飯屋です。時折方々から「モッ・ハイ・バー・ヨー!」(ベトナム式乾杯コール)が聞こえてきます。

しかし一方で椅子は至って普通です。風呂椅子ですらありません。地上高で言えばランドクルーザー級です。

最初なのでまずはこのくらいのバランスから入るのがいい塩梅でしょう。

ホーチミン 7区 ローカル飯 Song NguyenSONY ILCE-7C (28mm, f/4, 1/30 sec, ISO800)

ミーサオ(Mi Xao)というベトナム風焼きそばを注文します。ハズレのない鉄板メニューです。

子供達も大変気に入ったようで、飛ぶように売れていきます。

この時点でローカル飯シャブ漬け計画大成功素のベトナムを気に入ってもらえたのではと思います。

Mi xao ミーサオ ベトナム 焼きそばSONY ILCE-7C (45mm, f/3.5, 1/50 sec, ISO800)

この豆腐の厚揚げみたいなのもベトナムでは一般的なメニューですが、やはり大好評でした。さらにシャブ漬け(ry

揚げ豆腐 ベトナムSONY ILCE-7C (46mm, f/3.5, 1/50 sec, ISO640)

空芯菜の炒めものも外れることはありませんね。今回はそういう意味ではかなり安牌メニューで攻めました。

ベトナム 空芯菜SONY ILCE-7C (74mm, f/4, 1/80 sec, ISO3200)

同じく安牌メニューである、揚げ春巻きを注文したのですが・・・

ベトナム 揚げ春巻きSONY ILCE-7C (45mm, f/3.5, 1/50 sec, ISO1250)

出てきたのは何かのフライでした。

まあベトナムでは注文したものが出てくる確率は7〜80%くらいです。正確に言えば、ローカル飯の場合、出てきたものが注文したものと同一なのか違うものなのかすら分からない場合も多いです。

ベトナム フライSONY ILCE-7C (45mm, f/3.5, 1/50 sec, ISO800)

結果的にこの何かのフライもとても好評で、「注文と違うもの」という残念な汚名を見事に返上してくれました。

ちなみに「何のフライなのか」という点に関しては最後までよく分かりませんでした。

ベトナム フライSONY ILCE-7C (77mm, f/4, 1/80 sec, ISO1250)

これもベトナムローカル飯屋の象徴、屑籠に空き缶を放り込んでいく方式も、家族の興味を大いに惹いたものであります。

ベトナム 空き缶 屑籠SONY ILCE-7C (40mm, f/5, 1/40 sec, ISO2500)

ということで、ベトナムローカル飯屋で家族と共にビールを飲むという重要な野望を、家族来越1週間にして無事に成し遂げることが出来ました。

まあ大したことではないのですが、上で触れた通り駐在員向けのレジデンスエリアに住んでいる場合には特に能動的に家族をこうしたローカルエリアへ拉致して来なければ意外と成立しないイベントではあるので、事前のロケハン含めた一連の目論見が上手く行ったのは嬉しいところです。

家族が来越した事を知った職場のベトナム人社員からも、「10maxファミリーをローカルレストランに連れて行ってあげるよ!」などと言った嬉しい申し出を貰っていたりするので、今後は風呂椅子の店、それも徐々に椅子の地上高さを下げていくことで、家族をベトナム色に(いや、正確には筆者のようなアジア好きに)染め上げていきたいと思います。

SONY ILCE-7C (54mm, f/5, 1/60 sec, ISO2500)

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