ベトナム生活編

【ホーチミンメトロ爆誕】僕たちは見た!ベトナみあふれる歴史的瞬間

ホーチミンメトロ1号線開業

こんにちは。ホーチミンで3回目のクリスマスをボッチで過ごしている10max(@10max)です。

そんな淋しい筆者に、ホーチミン市のサンタクロースが素晴らしいクリスマスプレゼントをくれました。

これです!!!

 

 

 

間違えたコレジャナイ

 

そう、去る12月22日、ホーチミン市のメトロ1号線がついに爆誕しました!!

 

正直、ちょっと前までは

「そんなん関係ないし」

「みんな話題に踊らされとるだけだし」

などと135度くらい斜に構えておりましたが、ジワジワと心の殻にひびが入り、感慨が押し寄せています。やはり、一つの国で初めての地下鉄が開業する瞬間になんて、そうそう立ち会えるものではないですから。

そして何より感慨深いのは、この歴史的瞬間に同じ街で過ごす人達と、SNSで感動を分かち合える事。様々な場所からやって来て同じ時にこの異邦の街に居合わせる奇跡を思うと、「感動をシェアできる」という陳腐な言葉以上にグッと来るものがあります。

ということで本記事では、ホーチミンメトロ開業を記念して、Twitter(X)でのベトナム在住の仲間たちの声を集めてみました。さすがプロのベトナムウォッチャーの皆さん、魅力とベトナみ溢れるホーチ民の方々の様子も盛りだくさんです

※なお、ツイートの引用は事前に了承頂いてます。ご快諾下さった皆様ありがとうございます!

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ホーチミンメトロ建設の歴史と他国のメトロ

では感動を煽るためにちょっとだけ、ホーチミンメトロが開業するまでの焦らされ具体や、アジアの他の国でのメトロ開業の模様をおさらいしておきましょう。

焦らしに焦らされた6年

今回開業したホーチミンメトロ1号線は、2012年に着工しました。当時の計画では2018年に運行開始となっていました。

その後2014年に、ホーチミン市は、運行開始を2020年に延期すると発表、さらに2020年には2021年に延期とどんどん後ろ倒しにし、2021年には、「2023年以降」などと、さじを10本くらい投げた発表を行いました。

つまり、最初のオオカミ少年計画にあった2018年から6年越し、着工から数えると12年を経ての開業だった訳です。

あまりのグダグダ感に、2022年にはユニクロから下のようなベトナム限定のアーティストコラボUTが発売されました(知らんけど)。

UT, ユニクロ, ベトナム限定

ベトナム関係者にしか分からない、最高にクールなギャグ

なお、ハノイではメトロ2A号線が2021年に開業(2011年着工)していますが、こちらは地下鉄ではありません。

最近の各国メトロ開業時期

「ある国で初めての地下鉄開業の瞬間」に立ち会えるなんて貴重だ、と書きましたが、ではこの10年くらいで、アジアで初めての地下鉄が開業した国はどのくらいあるのか調べてみました。

  • インドネシア(ジャカルタ・2019年)
  • パキスタン(ラホール・2020年)
  • バングラデシュ(ダッカ・2022年)
  • ベトナム(ホーチミン・2024年)

何とアジア全体の50近い国と地域でも、ここ10年で4か国しかありません。途上国でも意外と前に開業している国が多いようです。ちなみに日本は1927年(東京地下鉄)。

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僕達は見た!ホーチミンメトロ1号線開業の歴史的瞬間

ベトナムと日本の架け橋

今回のホーチミンメトロ開業がとりわけ日本人の筆者たちにとって感慨深いのは、下のそーさんのツイートの通り、日本のODAによる協力の元に建設された事が大きいと思います。

下は、2022年に筆者がベトナムに赴任して間もない時期に撮った写真ですが、日越の国旗が掲げられている事を嬉しく思ったものでした。

ちなみにこの時期に「おはチミン」などと言う世にも恥ずかしい挨拶をしていたのは、ベトナムに来て間もないため、「ホーチミンから発信してるよ」というブランディングを確立するためだった、と言う秘話は墓場まで持って行くつもりです。

なので、下のコージさんの投稿の通り、駅の内装などの感じが東京メトロそっくりなんです!

地下通路も改札周りも東京の地下鉄そっくり。

ホーチミン, メトロ, 地下鉄通路Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/100 sec, ISO125)

改札機, ホーチミン, メトロ, 地下鉄

Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/50 sec, ISO125)
この改札機は開業前の状態。開業時には手前にカードのタッチ決済デバイスが追加されていた

もうトイレなんかそっくり過ぎて、トイレに入って出たら日本に魔法転移してそう(たぶんトイレの前に置いてある諸々は魔法具)。

トイレ, ホーチミン, メトロ, 地下鉄Apple iPhone 15 Pro (6.7649998656528mm, f/1.8, 1/100 sec, ISO160)

ちなみにハノイメトロ2A号線は中国によるものなので、当然日本感はありません。

ハノイメトロ改札

Apple iPhone 12 Pro (4.2mm, f/1.6, 1/100 sec, ISO125)
ハノイメトロ改札機

ハノイメトロ

Apple iPhone 12 Pro (4.2mm, f/1.6, 1/50 sec, ISO100)
ハノイメトロ車内

開業の熱狂と感動

12月22日の開業当日はものすごい混雑だったようです。初日の利用者数は、10時~16時の6時間の運行中に、なんと15万人!始発のベンタイン駅の入口には8時頃から列ができ始め、並んでから乗るまで2時間以上かかったという話も聞きました。

しかし乗った時の感動はやはりひとしおの様。バイクの洪水と排気ガスにまみれた交通事情にすっかり慣れた在住者的には、この静かでクリーンな乗り物が本当に現実のホーチミンなのか・・・とすら思います。

筆者も24日に乗りましたが、ベトナムの人達もワイワイガヤガヤ、「万博会場か!」てな感じの盛り上がりでした。

あふれ出るベトナみ

しかし、いかにホーチミンらしからぬ洗練された乗り物が登場したと言えども、ここは奇跡の国☆ベトナム。あふれ出るベトナみを抑えることなど到底不可能です。

初めて見る満員電車を目の前にして「乗れないよー!」と色めきたち、

メトロに乗ってるだけなのに「帰りの乗り方がもし分からなければタクシーで帰ろう」と、謎に周到なプランBを検討する珠玉のホーチ民たち。

何とも初々しく、微笑ましいではありませんか。

 

更にベトナみはあふれ続けます。

さて、いいですか?

「みんな進行方向見ている」

これほどジワるパワーワードが2024年を通して他にあったでしょうか。

念のためですが、通勤電車式の、窓を背にして座るロングシートですよ。それなのに首を曲げて、

「みんな進行方向見ている」

「FUTURE」からやって来た乗り物というのは、人にこれほどまでのインパクトをもたらすのです。

 

そして極めつけはこちら。

地下鉄の中でヘルメット被ってる・・・

なんでやねん。

何から頭を守ってんねん。

彼はおそらく、ベトナムと言うバイク大国に生まれ落ちた時から、

SEKAI NO HONDAはナンバーワン

移動の時はヘルメット

4人乗りでもヘルメット

という刷り込みを受けているのでしょう。

 

なお、ベトナみと言えば、筆者は開業の5日前にたまたまメトロの入口を通ったら中に普通に入れまして、普通に中を探索することが出来ました。まじでユルいです。

変化の兆し

メトロの開業によって、ベトナムでも少しずつ何かが変わっていくのかも知れません。

メトロのホームの電光掲示板には驚愕のメッセージが表示されます。

これは革命です。ホーチミンおじさんもびっくりの革命です。

日本とベトナムでは時の流れ方が異なるため、日本的な1分の遅延というのは、ベトナムにおいては0.5秒ほどの遅延としか見なされません。

1分単位で遅延が電光掲示板にアナウンスされるという事は、ベトナム人にとっては0.5秒ごとにめまぐるしく変わるパラパラ漫画のように映る事でしょう。

しかしこれにより、ベトナム人の時間感覚が変わってくるかも知れません。

 

さらに市内の交通事情にも変化が起こりそうです。

メトロ開通以前から、駅へのアクセスや周辺の駐輪場などの課題は取り沙汰されて来ました。

先ほどのヘルメット氏のように、既にバイク移動がDNAレベルで染みついている人々が、メトロと電気バスを乗り継ぐ、という行動を選ぶかどうかは見ものです。

ただ、筆者の職場の社員に話を聞くと、大渋滞の中、あるいは雨の中を長時間バイクを運転するのはしんどく、メトロでスマホや本を読みながら通勤できるのは嬉しい、という声もあったので、案外行動パターンも変わってくるのかも知れません。

ベトナムと言うのは元来そうした価値観の変化において非常に俊敏な国です。

その急激な変化の過程において、「ヘルメットを被ったままメトロに乗る」というストロングハイブリッドスタイルが生まれるのも必然なのかも知れません。

間をすっ飛ばして昭和とZ世代が同居するベトナムのカオス
こんにちは。10max(@10max)です。ベトナムに住んでいてちょいちょい感じるのは、「超古いものと超新しいものが、間の色んなものをすっ飛ばして同居してるな」という事です。四輪車よりもバイク主流でメトロも無かったのに、ひとっ飛びにライドシ...
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都市発展を追体験出来る国、ベトナム

今回のベトナムの高揚感と言うのは、まさに昭和の日本のそれに通じるものなのかも知れません。

右肩上がりで経済が成長し、頑張っただけ給与は増え、道路や信号が整備され、割賦でスマホ(昭和ならテレビとか)をゲットし、初めての地下鉄が開通する。

歴史の中でしか知らない「あの頃の日本」の相似形を、ホーチミンで追体験している、と言えるのかも知れません。

だからこそ、どこか懐かしく、そして熱を帯び続けるベトナムに惹かれる人が絶えないのかも知れません。

ベトナムのこれからが益々楽しみです。

ベンタイン駅前広場, メトロ, ホーチミンApple iPhone 15 Pro (6.7649998656528mm, f/1.8, 1/10000 sec, ISO80)

追伸

冒頭のサンタさんは25日には元気になってました。

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