こんにちは。ズボラすぎて蟹よりもカニカマの方が好きな10max(@10max)です。
筆者の勤務先のベトナム人同僚から、職場の近くに美味い蟹うどん(Bánh Canh Cua/バンカンクアもしくはバィンカィンクア)の店があると聞いて行ってみたら、鬼のように分かりづらい路地の奥に得も言われぬ美味うどんが待ち受けていたので感動のあまりご紹介したいと思います。
「Bánh Canh Cua」と称するうどんのような麺料理がベトナムにはある、と伝説には聞いていましたが、ついに実食が叶いました。
※ホーチミン市内のローカルベトナム料理店のまとめはこちらをご覧下さい。

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うどんのような太丸いイケ麺が特徴の「Bánh Canh Cua(バィンカィンクア)」
蟹うどん、というのは筆者が勝手に付けたこの麺料理の通称で、ベトナムでは「Bánh Canh Cua(バィン・カィン・クア)」と呼ばれます。
- Bánh:小麦粉で練って作った麺、ケーキ、パンなど(バインミーのバイン)
- Canh:スープ
- Cua:蟹
この「Bánh Canh Cua」の大きな特徴は、うどんのような太丸い麺!このインパクト絶大な太いイケ麺の画像をひと目見たときから恋焦がれていました。
もともと「Bánh Canh」というのは米粉やタピオカを主材料としたベトナム南東部発祥の麺を指すようです。具材としては蟹だけでなく色々なものが用いられる事があるようですが、何故か一番よく目にする「Bánh Canh」は蟹が主役の「Bánh Canh Cua」であるような気がします。
似た料理に、北部ハイフォン名物の「バィンダークア(Bánh đa cua)」というきしめんのような麺料理がありますが、これも蟹メインですね。ベトナムでは太麺には蟹、という祖先からの言い伝えでもあるのでしょうか(適当)。
さてこの「Bánh Canh」、見た目は確かにうどんに近いのですが、食感については「うどんの様な」を期待すると実は少々違います。実食の感想は後で詳しく触れますね。
HCMC1区の蟹うどん「Bánh Canh Cua」の隠れた名店「Bánh Canh Cua」
ちょっと何言ってるか分からない見出しですよね・・・回文のようですよね(全然違)。
このお店なんと、「Bánh Canh Cua」を提供する「Bánh Canh Cua」というお店であるようです。
「蟹うどん専門店『蟹うどん』」
という感じでしょうか。
蟹の殻を剥くのが面倒でカニカマの方が好き、というズボラな人が世の中にはいるようですが(←)、同じくらい面倒くさがりな店主なのでしょうか(笑)
アクセスと・・・鬼分かりづらい入り口
隠れた名店、と書きましたが、本当に物理的に隠れています。地図で見るとこんな感じです。
ホーチミン市の観光の中心であるドンコイ通りやグエンフエ通り、サイゴンスカイデッキなどからも至近の素晴らしい立地です。
近くには以前ご紹介したフォーの名店「Pho Thin by SOL」やバインミーやベトナムローカル飯・軽食の老舗「Nhu Lan」があります。


が、この辺りに行ってみても、本当に(物理的に)隠れた名店である「Bánh Canh Cua」の入り口は中々見つからないでしょう。
下の写真に店の入り口があるのですが、どこから入っていくのか分かりますかね?
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答えは、こちらです。よく見ると「Bánh Canh Cua」と書かれた看板らしきものがいくつかありますね。
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そう言えば、入り口がよく分からない路地裏の店、と言えばこんな店もありました。

さて、勇気を出してずんずん進んでいきましょう。ベトナムは比較的治安が良いので捕って食われる様な事はあまりありませんから。
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十数メートルほど進むと左手に分かれ道が現れるので、左に曲がりましょう。
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左に曲がると、上の写真のように入り口らしきものが2つ並んでいるのが見えますが、今回の「Bánh Canh Cua」屋は奥です。
手前はブンボーフエやプレート飯を出すお店です。こちらも気になりますが、今回は心を鬼にして通り過ぎましょう。
さて、奥の入口には「Bánh Canh Cua」と書かれていますね。それ以外に店名らしきものはなさそうなので、やはり「蟹うどん専門店『蟹うどん』」なのでしょう・・・
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店内に入ると「店内」と呼んで良いのか迷う謎の空間があります。バイクを置いたり食器を洗ったり調理したりする空間のようなのでこちらも通過します。
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謎の空間を通り過ぎると、ようやく「店内」と思しき空間が現れました。
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壁にも「Bánh Canh Cua」の写真しか貼ってありません。メニューは「Bánh Canh Cua」一択のようです。
値段はちょっと忘れましたが、確か6万ドン〜7万ドン(300〜350円)くらいだったかな(今度行ったら再確認します)。
さらに奥に進み、外へ出ると、裏にも席がありました。裏の席は先程通り過ぎたブンボーフエ屋さんと共用になっているようです。この辺のよく分からない緩い提携関係はベトナムではありがちですね。
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実食!Bánh Canh Cua
メニュー一択なので迷うことなく
「Bánh Canh Cua、モッ!」(蟹うどん、一つ!)
と頼むと、5分ほどで着丼!
ドーン!
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まずは独特のスープの色にやられます。これは蟹味噌の出汁からくるものでしょう。濃厚な香りと味はフォーの牛出汁などとはまた全然異なる、定期的に摂取したくなる癖になりそうな香ばしさです。濃厚といってもコッテリ感はあまりなく、かすかな酸味でサッパリ感もあります。
具は、蟹の身をほぐしたものが沢山入っています。蟹は殻を剥くのが面倒ですが、これならズボラな筆者でも大歓迎です!そして「蟹うどん」と書きましたが、実は海老や豚肉、練り物など具も豊富で飽きさせません。
さあ、肝心の麺ですが、上でも触れた通り見た目はうどんのそれに非常に似ていますが、食感は割と異なります。讃岐うどんのようなコシは、実はありません。それよりも、ツルッとモチモチ、という優しめの口当たりが前面に出ています。タピオカの為せる技でしょう。
日本の「うどん」そのものを期待して来ると「違うジャマイカ!」となってしまいますので、これはあくまでもベトナム南部風の麺であると思って食べましょう。そうすると、フォーやブン、フーティウなどベトナムの他の細いイケ麺達に対して圧倒的に立ったキャラを誇るBánh Canhの太丸いイケ麺が定期的に恋しくなるはずです。
まとめ:ホーチミンで太いローカル麺が食べたいなら「Bánh Canh Cua」
ということで(どういうことだ)、様々な種類があるベトナムのローカル麺の中で、うどんの様な異色の太丸い麺が特徴の「Bánh Canh Cua」のご紹介でした。
ああ、えっと、ややこしいですが、「Bánh Canh Cua」という美味しい蟹うどんを提供する「Bánh Canh Cua」というお店の紹介ですね。
ホーチミンの観光の中心地からも至近なので、少しマニアックなベトナムローカル麺が食べてみたい、という方はぜひ行ってみて下さい。路地裏の雰囲気だけでも旅情をそそられます。
最後に、下の写真はお手拭きですが、やっぱり「Bánh Canh Cua」(蟹うどん)という店名なんですね(笑)
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余談:Googleマップで閉業になっていたBánh Canh Cuaを復活させた件
最後に余談ですが、筆者が最初に「Bánh Canh Cua」を訪れた時、Googleマップ上では「閉業」となっていました。恐らくコロナ禍で一度店を閉じたのでしょう。
可愛そうなので、Googleマップに「営業再開してますよ」申請をしました。食べログのような贈収賄口コミサイトよりもGoogleマップでの評価を参照することが多いベトナムでは影響大ですからね。
営業再開している様子が分かる写真を何枚か添付して申請します。
すると何と翌日には申請が承認され、ステータスが営業中に変わりました!
以上、ご参考まで。
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