こんにちは。「ラーメンをスープまで完飲する人は勝ち組なのか負け組なのか」が人類の永遠のテーマだと思っている10max(@10max)です(無論完飲派)。
そんな汁中毒の筆者が、その絶品牛骨スープを鍋ごと飲み干したいと思ってしまった火鍋の名店が、ホーチミン1区と7区の「旺和牛旺和牛潮汕牛肉火鍋(lẩu bò triều châu WangHeNiu)」(以下「旺和牛(WangHeNiu)」)です。
こちら、ホーチミンブロガーの大先輩でフードアナリストのちぇりさんに教えて頂いたお店なので、行く前から期待値を必要以上に高めてしまったのですが、余裕で期待の真上を行く名店でした。
なお、ちぇりさんがご紹介されているのは1区店で、筆者が訪れたのは7区店の方です。最後にちぇりさんのレポ記事リンクも張っていますので、ぜひそちらもご覧下さい。
※ホーチミン市内のローカルグルメのまとめはこちらを御覧下さい。
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HCMC1区・7区の絶品牛骨スープの潮州火鍋店「旺和牛(WangHeNiu)」
店名の「旺和牛旺和牛潮汕牛肉火鍋」 に「潮汕」とある通り、所謂「潮州」風の火鍋店です。潮州というのは広東省の海岸部の地名で、ベトナムやマレーシアなど多くの東南アジア在住華人の出身地で、ベトナム中華もこの潮州料理をルーツとするものが多いようです。
海外進出1号店がホーチミン市7区!
この「旺和牛(WangHeNiu)」、創業の地は中国内陸部の重慶で、その後中国国内で上海、北京、天津に展開してきました。
その後初の海外進出の地としてホーチミンを選んだようなのですが、市中心部や中華街のある5区チョロンの辺りではなく、市郊外のほとんど中国人を見かけない7区フーミーフン地区に出店するとは大胆!(そして次の2号店も1区の高島屋・サイゴンセンターの真ん前という、中華の「ちゅ」の字も感じない超一等地に)。
中々面白い出店戦略です。確かに外国人の多い7区ならニュートラルに美味しい中華火鍋の需要はありそうだけど(知らんけど)、そうしたアドバイスが出来る知り合いでも居たんだろうか。店主が英語を話せるならその辺り掘ってみたいな~。
アクセス
と言う事で店舗はホーチミン市の中でも外国人駐在員(日本人、韓国人)の多い7区フーミーフン地区と、観光・商業のど真ん中、1区の高島屋・サイゴンセンターのすぐ目の前の計2店舗展開です。
ホーチミン7区フーミーフン店
ホーチミン1区店
外観と店内
さて、店の歴史や出店場所の話が長くなりましたが、ようやくお店にやって来ました。こちら7区店の方です。
中々混み合っています。やはり人気店なのでしょうね。日本では口コミ人気店に肩透かしを食らうことがままありますが、ベトナムでは混雑店が美味しいと言う法則は割と信じられます(同じ有名火鍋チェーンのHaidilaoとかはそうでもないけど)。
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テラス席。スタッフの「有温度的牛肉」のTシャツがほしい。
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いやほんと良いなこのTシャツ。バイトしようかな。
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こちらはエアコンの効いた店内席。基本的に中国語推しですね。
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2階席もあります。
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テーブルにはデフォルトでカセットコンロが置かれています。食器がラップみたいので包まれているのは中国式なんですかね?香港でもちょいちょい見かけました。包まれてるから綺麗に洗われているという保証はないのですが・・・
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なお、19時頃には店内は満席になったので、週末などは事前予約をした方が安心でしょう。ベトナムの場合、Googleマップで電話番号を調べてそれをZaloで検索すると大抵ヒットするので、予約や問合せはかなり簡単です。
ちゃんとした店だと、電話番号でZalo検索すると店名が出てきたりするのですが、この店の場合はその辺のおっさんらしき人がヒットしました。とりあえず「あなた旺和牛の人?予約したいんだけど」と送ってみたらお店の人でした。
Zaloでも中国語推しでした・・・そして実際店に行くと、本当にこのZaloのサムネと全く同じ顔の店主が登場しました(笑)
メニュー
メニューは「ベトナム語&中国語版」と「英語&韓国語版」の2種類があるので、好きな方を貰いましょう。
一緒にマーカーペンを貰い、メニューに直接書き込むというという珍しいスタイル。メニューの素材がツルツルしており、ホワイトボード的に書いたり消したり出来るという訳です。
メニューは表裏1枚ものスタイル(勝手に名付けたスタイル)。表が肉・野菜・麺等の鍋具材メジャー選手パートです。
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イチオシは左側のビーフボール。個人的には牛骨スープとこれだけで青島ビール3本くらいイケるんじゃないかと思います。
その他の肉は「HOT」と書いてあるものを適当に頼めば良いんじゃないかと思いますが(雑)、試して頂きたいのは牛タンですかね。柔らかさと歯ごたえのバランスが良くて予想外の美味しさでした。
右側には野菜や豆腐類、麺類が載っています。後ほど実食パートでご紹介します。
裏面はほぼほぼ飲み物パートです。こちらに、上で触れた重慶以来のこの店の来歴が紹介されています。
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実食!血液の7割が牛骨スープと青島ビールに・・・
注文した品が出てくるまでの間につけダレを用意しておきましょう。
こんな風に、醤油系のタレからチリ、ニンニク、香草などの薬味が並んでいるので、好きな配分で作ればよいのですが、オロオロしながら店員さんに声をかけると「仕方ないなあ」と笑いながら推し配合のタレを作ってくれます・・・たぶんそれが一番美味い(笑)
中国にいる中国人よりもベトナムにいる中国人の方が初めから愛想が良い印象(中国の中国人は時間差で優しくなる印象。完全に印象)。
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そして来ました!一番楽しみな牛ボール!育ち盛りの中学生男子が2人居るので2皿頼みました。お隣は春雨です。
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お次に肉が来ます。「牛舌」などと書いてあるので分かりやすいです。焼肉屋もこうしてラベル付けてくれればいいのに(←肉の種類がいつまで経っても覚えられない人)。
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肉もどれも新鮮な感じです。どうもこのお店、ホーチミン市内の店舗から数十分の場所に自社牧場を持っており、自ら食用牛を飼育しているらしいのです。そりゃあ新鮮な訳です。
作り方が分からない風に目顔で訴えると、やはり店員さんが調理してくれました。肉は鍋にドボン!ではなく、ザルに乗せた上で沈めて茹でるんですね。
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なので、こうしてゆだった後の保温も行えるという優れものです。スープの湯気が当たるので乾燥もしません。日本の鍋にも欲しい。
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そして鍋の中にポコポコ浮いてるのがビーフボールです。これが本当に美味い!肉がスカスカでも詰まり過ぎでもなく、適度な弾力と汁の染み具合。子供達にも大好評で、後でもう1皿追加しました。
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そして合わせて絶品なのが牛骨スープ。牛の出汁がしっかり出ているのに、濃厚過ぎず、臭みも無く、本当にお優しい味なのです。上の写真のように小椀に肉や牛ボールと一緒に取ってすするのですが、もう具が無くなっても延々と掬って飲み続けていたい衝動に駆られます。こんなの、もう汁完飲した方が勝ち組に決まってます。いやしないと負け組です。
こちらは牛タン。コリコリ感はありつつ簡単に嚙み切れる柔らかさで、かつスープの味も染みやすい薄さでかなり美味です。日本の牛タン界には「分厚いほどエライ」的な風潮がありますが、そうとは限らないんだ、と教えてくれます。
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こちらは揚げ豆腐的なもの。メニュー表面の「Tofu Stick」というやつです。鍋に放り込み、すぐ食べれば歯ごたえが楽しめ、時間が経つと牛骨スープがしみ込んで、2度美味しいというやつです。
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そして〆に乾麺を投入します。インスタント麺というやつですね。子供たちが大好きなんです^^;
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延々と飲んでいられる絶品牛骨スープでラーメンなんて、悪魔の食べ物としか言いようがありません。「これを食べたければ悪魔に魂を売れ」と言われたら秒で売りますね。
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あ、忘れるところだった。牛串焼きも忘れずにご注文下さい。特にビール好きの方は、忘れたら次回来るまでの間ずっと後悔しますよ。もっちりジュワッ、なお肉にスパイシーな味付けが堪りません。
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最後、小豆のぜんざいのようなデザートが出てきました。
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忘れられない味になる?火鍋ならぜひ一度旺和牛へ
ということで、一体何杯の牛骨スープと青島ビールを飲んだことでしょう。やみつきとはこう言う事を言うのですね。
鍋好きな国民性もあってか、ベトナムには火鍋のお店が割と少なくありませんが、もしベトナムで火鍋を食べてみたい、などという事があればぜひ「旺和牛(WangHeNiu)」をご一考ください。話題のHaidilaoにガッカリした筆者も、目の覚める思いでした。
ホーチミンフードブロガーちぇりさんの記事
そして最後にホーチミンブログの大先輩、ちぇりさんの記事のご紹介です。「旺和牛(WangHeNiu)」の1区店のレポートはもちろん、他にも色々な火鍋の店を紹介されているので比べてみて下さい。「牛魔王」、気になる・・・(笑)
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