今日はガントク周辺のチベット仏教寺院・僧院を回ることにする。
まず向かったのは、ガントク市街から約25km、車で1時間ほどの郊外にあるルムテク(Rumtek)僧院である。何となくハイテクな感じの名前だがそんな事は全くなく、ルムテク僧院は、チベット仏教の4大宗派の一つ、カルマ・カギュ派の総本山である。
チベット仏教において、僧侶の生活や学問の場である僧院(ゴンパ)は寺院を兼ねていることが多く、教徒にとって重要な巡礼の対象となるようだ。そういうことであればチベット麺教トゥクパ派の信徒である筆者も巡礼しない訳にはいかない。
SONY ILCE-7C (28mm, f/8, 1/500 sec, ISO200)
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(本旅行記は2025年1月29日の記録です)
ルムテク僧院とカルマパ17世
ルムテク僧院はカルマ・カギュ派の総本山である、と紹介したが、カルマ・カギュ派の現最高位ラマ、カルマパ17世はここには居ない。現在はチベット亡命政府のあるインド北東部のダラムサラに滞在している。
1985年に中国のチベット自治区で生まれたカルマパ17世、本名ウゲン・ドルジェは、8歳でカルマパ17世としてチベット仏教各宗派より認められた後、2000年にヒマラヤ山脈を越えてダラムサラに亡命した。中国共産党による様々な行動制限に抵抗しての亡命であったと本人が明かしている。中国政府は、チベット独立運動の象徴であったゲルク派最高指導者ダライ・ラマ14世に対し、カルマパ17世を親中派のチベット仏教指導者に仕立て上げようとしていたようだ。相変わらずあの国は(以下自粛)。
しかし、彼はカルマ・カギュ派の最高指導者であるにも関わらず、同派の総本山であるこのルムテク僧院へは一度も訪れることが出来ていない。インド政府は、カルマパ17世をダライ・ラマ14世に次ぐチベット仏教の重要人物と位置づけており、対中国および、別の人物をカルマパ17世として主張している派閥との対立を考慮し、カルマパ17世のルムテク僧院訪問を禁じているとのことだ。
やはりここシッキム州は、インド・チベット・中国の政治と宗教が複雑に絡み合う要衝の地であるようだ。
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チャーター車でルムテク僧院へ – 財布を忘れるも運ちゃんに救われる
ルムテク僧院へはタクシーをチャーターして行くことにした。予め宿のニキにWhatsappで車のアレンジをお願いしておいた。
料金は、ルムテク僧院と、ガントク市内のエンチェイ僧院を回る半日のチャーターで1,800ルピー(約3千円)。この価格を別のタクシー運ちゃんに言ってみたところ、「そんなものだろう」と言っていたので恐らく妥当なのだろう。
朝9時ころ宿を出発。急坂を小さなスズキ・ワゴンRが元気に昇り降りしていく。坂道の歩道に歩行者用の屋根が設けられているのが独特である。
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相変わらず日本の温泉地のような風情である。
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と、そこである重大事に気づいた。何と財布を宿に忘れてきてしまったのだ。
しかしそこで、神ドライバーの神対応に救われることとなる。
ワイ「あ、ホテルに財布忘れた・・・」
運チャン「オウ、とりあえずこれあげる」
ワイ「まじで・・・ホテル戻ったら返すわアリガト😭」
運チャン「オウ、もっと必要なら言って👍🏻」シッキム民、神✨✨✨ pic.twitter.com/pYKiSSE9Dg
— 10max🇻🇳 | 旅とベトナム (@10max) January 29, 2025
何という怪我の功名であろう・・・財布を忘れたおかげでシッキムの民の深い慈愛に触れることが出来たのだ。この日の功徳によって、彼は次の転生後も幸福が約束されたに違いない。
そして、しばしば冷静にさせられるシッキムなのである。
「ここは本当にインドなのか・・・?」
ここだけでなく、南インドもまた非常に平和だと言うし、どうもデリー周辺の超絶極悪体験にインドのイメージを妙に引きずられているのかも知れない。
ガントクの町にはこのような門がしばしば設けられている。これもインドとは違った風情で面白い。
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未舗装の区間が増えてきたが、4WDのスズキ・ワゴンRには朝飯前である。ちなみに前を走っているのもスズキのアルトだ。
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かなり登ってきた。谷の向こうにガントクの町が見える。ニキ達が何か作業をしている。
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ルムテク僧院へやって来た
ルムテク僧院へ続く参道(?)の入口に到着した。ここで車を停め、あとは徒歩で登っていく。
なお、この参道の入口には検問があり、兵士にパスポートとシッキム入域許可証を見せる必要がある。上で記した通り、ルムテク僧院は政治・宗教上の重要施設なのだ。

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幾重にも張り渡されたドルチェに聖地の趣が感じられる。
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民家の屋上にも何かチベットっぽいのぼり(適当)がはためいていた。
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徐々に威容を表すルムテク僧院。ワクがムネムネである。
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ついに登場、みんな大好きマニ車である。いよいよチベットの聖地の風情が濃厚に立ち込める。
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今回の半日ツアーについて来たドライバーの娘さんも、大いに功徳を積んでいる。みんな大好きマニ車。みんなで回そうマニ車。
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功徳を詰み終えて満足げな父娘。
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さすが聖地、イッヌも巡礼している。
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チベットの世界観を表したような壁画(知らんけど)。
SONY ILCE-7C (28mm, f/8, 1/250 sec, ISO200)
ここが大変歴史的・宗教的に重要な聖地である、というような事が書いてある(んだと思う)。
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そしていよいよムルテク僧院の本体とご対面。この造形、この色づかい、チベット味が爆発である。
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僧院の回廊。おもちゃのようで可愛らしい。
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何だか小学生の工作のようなマニ車。
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何だか長野の七味唐辛子の缶のようなマニ車。
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イッヌがくつろいでいた。ダージリンにもイッヌが沢山いたが、シッキムの犬の人口・・・もとい犬口もなかなかのものである。
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蝋燭?の世話をしている女性がいた。
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筆者が興味深そうに見ていると笑われた。
SONY ILCE-7C (156mm, f/5.6, 1/500 sec, ISO200)
この階段を登れ、とある。
SONY ILCE-7C (28mm, f/5.6, 1/500 sec, ISO200)
頑張って登れ、とある。
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イッヌも応援してくれている(たぶん)。
SONY ILCE-7C (79mm, f/4.5, 1/500 sec, ISO200)
階段の途中に何やらありがたい言葉が書かれていた。
SONY ILCE-7C (36mm, f/5.6, 1/40 sec, ISO640)
登った先にはこのような大きな僧院などがあった。この辺りは撮影禁止とあったのであまり写真は撮れていない。
SONY ILCE-7C (20mm, f/7.1, 1/200 sec, ISO200)
チベット味満点の空間に大満足してルムテク僧院を後にする。筆者も多少は功徳を積むことが出来たに違いない。
本当に何度も冷静に思い出して驚かされるのだが、ここはインドなのだ。
次はガントク市内の方に戻り、「エンチェイ僧院」に向かう。車の方へ戻る途中、イッヌがたくさん落ちていた。
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ルムテク僧院のアクセス
つづく
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