ベトナム生活編

家族、二度目の帰越 – そしてビアホイへとつながる未来

昨年3月に先に本帰国した家族が、夏休みを利用してホーチミンにやって来ました。

ちょうど1年前に続き2回目の、第二の故郷サイゴンで過ごす夏休みです。

4か月ぶりのセカンドホーム - サイゴンの夏休み | 家族がベトナムに戻って来た
こんにちは。この春に独身貴族に昇格または堕天し、不摂生のため体重だけが貴族並みになりつつある10max(@10max)です。3月に家族が本帰国して4か月と少し経ちましたが、先日まで約一週間、夏休みを活かして家族がベトナムに戻っていました。今...

昨年は、家族が再びホーチミンに戻ってくるということが、ただただ単純に嬉しかったのですが、今回は少しだけ複雑な感情が混ざり合うものになりました。

Ho Thamビーチ, ベトナム

Apple iPhone 15 Pro (6.7649998656528mm, f/1.8, 1/2400 sec, ISO64)
Ho Tramビーチにて

スポンサーリンク

ある予感とともに幕を開けたサイゴンの夏休み

ともあれ、ホーチミンに近づきつつある家族を待つ時間は、やはり楽しいものです。楽しすぎてビールが想定以上に進みました。

しかしこの時点で、その「複雑な感情」の一端が頭をもたげます。

「この待ち時間、あと何回味わえるんだろう」

と書きましたが、実は今回で最後になる可能性も無くはないのです。

筆者のベトナム駐在も4年目に入り、あと何年ここに留まるのか分かりません。加えて、現在高2の長男は、来年受験生。仮に筆者が居たとしても、家族でベトナムに来れるかどうかは不透明です。

つまり、こうした形で家族とホーチミンで過ごすのも、この夏が最後かもしれないな、という予感の中で、二度目の「サイゴンの夏休み」は幕を開けました。

スポンサーリンク

家族旅行気分の10日間

ここから少しばかり、Twitter(X)のリアタイ投稿を引用しつつ、家族のホーチミン滞在中の様子を振り返るので、斜め読みくらいでお付き合い下さい。

家族のいるホーチミン生活は、少しだけ不思議な気分です。単純に自分の自宅に家族を招いているというだけでなく、半分家族旅行に来ているような気分にもなります。滞在中、「明日はどこに行こうか」「あの店も行きたいね」なんて話をしているためでしょう。

昨年家族が本帰国した際にアパートを引っ越したので、とりわけ家族にとっては完全に旅行気分だったと思います。

筆者、独身貴族の称号を得、古き良きホーチミン3区に居を構える - 新たな家族のあり方と共に
家族が日本に本帰国して、ちょうど2週間が経ちました。同時に、単身赴任の拠点となるホーチミン市3区での新生活も、2週間が経過しました。単身生活に移行した直後の心境と、ホーチミン市3区の新居周辺の印象をお伝えしたいと思います。家族の帰国直後はや...

とりあえず、朝の麺活とカフェ活で一日を始めるのがこの間のルーティーンになりました。ローカル飯屋が充実している3区の地の利を活かします。

朝だけでなく、昼食や夕食でも合流して新しい店に連れて行きます。未だに精力的にローカル飯屋の新規開拓を行っている成果を発揮します。そんな中で家族も新たなお気に入り飯をいくつか見つけてくれたようで、ガイド冥利に尽きるというもの。

最近ホーチミンの飲み友達とよく行っている、運河沿いのドローカル飲食店街で細君とビールを飲むという、ちょっとした夢も叶いました。筆者の生活様式がアップデートされることで、7区で一緒に住んでいた頃とはまた違うサイゴンの楽しみ方を知ってもらえるのも嬉しいもの。

飲食店以外にも、昨年末に運行開始したホーチミンメトロに乗ったり、オペラハウスのサーカスショーを観に行ったりと、観光らしいことも行います。

かつて家族で過ごした懐かしい場所にも訪れます。以前住んでいた7区フーミーフンのアパートや日本人学校の辺りを1年ぶりに再訪しました。色々と移り変わりの激しいホーチミンで、変わったことを見つけて驚いたり、いつも行っていた店がまだあるのを確かめて懐かしさが込み上げたり。

そういえば長男は、ホーチミン滞在中ほとんど毎日のように、日本人学校時代の友達と遊びに出掛けていました。当時最も仲の良かったメンバーの中に、同じように夏休みを利用してホーチミンに来ている子もいたり、あるいは中学校卒業後もベトナムに残っている子もいたりして、ホーチミンでの再会が叶いました。

当時の彼らの思い出の場所を回りつつ、お茶したり買い物したり駄弁ったりカラオケ行ったり・・・、非常に楽しい時間を過ごせたようで、本当によかった。

 

ホーチミン市内だけでなく、土日には1泊でHo Tramまで足をのばしました。最近開発が進んでいる、ホーチミン近郊のビーチリゾートです。

夜は子供たちのリクエスト曲をBGMに、細君と晩酌をしたり、クイズ大会などをします。これまでキャンプや旅行で行ってきた、定番の過ごし方。なんということはないが故に、実に尊い夜。こうした家族旅行の機会も減っていくでしょうから、貴重な思い出です。

なお、この投稿を打っていた時にたまたま長男リクエストのあいみょんの「ハルノヒ」が流れていたため「もうこんなにも幸せ」です。

そしてホーチミンの自宅のバルコニーでも、プチキャンプ的に尊い夜を過ごしました。

スポンサーリンク

そして胎動をはじめた次の夢

こうして、足掛け10日間の家族でのサイゴンの夏休み、そしておそらくこうした形での最後の夏休みは、あっという間に過ぎていきました。

家族の時間は少しずつ、しかし確実に移ろっていきます。

特にここ数年は大きな決断と転換点をいくつも迎え、いつくかの時代に別れを告げて来ました。

ベトナム赴任に当たっては、半分生き甲斐のようだった日本での家族とのアウトドア活動の日々に別れを告げました。当時の子供達の年齢を考えると、それが最後と考えるのが自然でした。

【ご報告】ベトナム赴任と今後の本ブログの運営について
こんにちは。10max(@10max)です。突然ですが、本業(サラリーマン)の都合で6月よりベトナム・ホーチミンに赴任することになりました。3年ほどの駐在になる予定です。もちろん筆者的には何も突然な事ではなく、年末くらいから赴任の可能性が持...

そして昨年には、家族でのベトナム生活という、これまた二度と訪れないであろう、宝物のような時代に幕を下ろしました。

子供達のベトナム卒業と本帰国 - 家族でのベトナム駐在は正しい選択だったのか?
先日長男がホーチミン日本人学校の中学部を卒業しました。昨年の次男の小学部卒業に続いて2度目のベトナムでの卒業式です。ホーチミン日本人学校は小〜中学校一貫なので、昨年は中2の長男が在校生として小6の次男を送り出し、今年は中1の次男が中3の長男...

日本の同じ場所で連続的に暮らしていると、これほどの生活環境の急激な変化と断絶を感じることはそこまで多くはないような気がします。「そのうち子供達もキャンプについて来なくなるだろう」というのはあっても、「今回で確実に最後」というのは中々ないのでは。

 

しかし、そうした経験から学んだのは、未来を見つめることで別れもまた楽しみに変わるということ。

次に子供達と一緒にベトナムで過ごすことがあるとしたら、どんな形だろうか?

そうなると、ついにあの「壮大な夢」が視野に入ってきます。

 

それは、「ベトナムのビアホイで大人になった子供達とビールを飲む」こと。

 

ただ子供達とビールを飲むのではなく、「ベトナムで」飲むというのだから、中々に難易度が高そうです。

しかし、筆者の固有スキルの一つに、「やりたい事は何だかんだ実現している」というものがあります。最近では、細君との思い出のラオスの地に子供達と再訪する夢も、コロナで潰えそうになりながら18年越しで叶えたり。

家族のルーツを辿る旅 | 夜行列車で行くタイ・ラオス子連れ7日間 - 旅のプランとプロローグ
タイ・ラオス子連れ6泊7日の旅の観光プランと旅行記 - 2023年に行ったバンコクからラオス・ビエンチャンまでの夜行列車での陸路国境超えを含む、子連れ家族4人での旅程と旅行記(全32回)をご紹介します。

かつて友人から「10maxはやりたい事を自由に実現してていいね」と言われました。これは日本人的保守的価値観でディスられた訳では無いのですが、仮にそうだとしても光栄です。人は幸せになるために生きているのだから。

 

なので、「子供達とビアホイ」も、きっと何とかなるでしょう。いや、してみせようじゃないか。

そう考えはじめると、何やら楽しい想像が次々と浮かんできます。

長男の大学受験が終われば、筆者がどうなっていようが何らかの形で再び家族旅行でホーチミンに来ることが出来るかもしれません。

あるいは子供達が友達とベトナムに行くこともあるでしょう。その時には万障お繰り合わせの上タイミングを合わせて夫婦でベトナムに行き、現地で一緒にご飯を食べることも出来るかもしれません。

 

そんな未来を描き始めたら、サイゴンの夏休みの終わりも、何だか新しい夢の始まりのような気がしてきました。

そして、そんなことを考えていたおかげか、最後に空港で見送る際にはさほど寂しさを感じませんでした(本帰国の時は寂し死にするかと思った)。

さらに、今回は空港での家族見送りのあと、ありがたい事にいつもの飲み友達がいつもの運河沿いで付き合ってくれました。遠い未来の夢も大事ですが、すぐそこにある楽しみも大事です。

色々な思いが去来する、今回の家族のホーチミン滞在でした。人間というのはやはり、未来を描き続けることで生きていける生き物なんだなと、つくづく思う訳です。

さて、夜空のムコウには、何が待っているのだろう。

Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/35 sec, ISO1000)
ホーチミンの夜空を撮影する長男

にほんブログ村 海外生活ブログ ベトナム情報へ
にほんブログ村 旅行ブログ ベトナム旅行へ
にほんブログ村 海外生活ブログ ホーチミン情報へ
にほんブログ村 海外生活ブログへ

コメント

タイトルとURLをコピーしました