カンボジア

タ・プローム遺跡 – 大樹に侵され、包まれ、生きていく | カンボジア・シェムリアップ3泊4日(15)

アンコール遺跡群の中でも最も名高い遺跡の一つ、タ・プロームへ向かいます。

※前の記事↓

チャウ・サイ・テヴォーダ、トマノン、タ・ケウ - アンコールトムの東隣の遺跡3兄弟 | カンボジア・シェムリアップ3泊4日(14)
城郭都市アンコールトムを後にし、城壁の東側に仲良く3つ並んでいる遺跡へ向かいます。 チャウ・サイ・テヴォーダ トマノン タ・ケウ です。これらはマイナーなので、素通りして一気にタプロームまで行ってしまうツアーも多いようですが、中々に見応えが...
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スポアンの大樹と共に生きる遺跡、タ・プローム

タ・プロームの何が有名なのかと言えば、巨大なスポアン(ガジュマル)の木の根に侵食された遺跡、というイメージです。どのくらい有名かと言えば、Googleマップ上でも大樹に侵食された感じのアイコンになっているほど。

他にも、ハリウッド映画のロケ地としても有名ですね。

さて、順ルートである西門を入ると、のっけから大樹感溢るる感じです。

タ・プローム, 大樹, アンコール遺跡Apple iPhone 15 Pro (6.86mm, f/1.8, 1/230 sec, ISO64)

タ・プローム, アンコール遺跡SONY ILCE-7C (28mm, f/3.5, 1/640 sec, ISO100)

タ・プローム, 大樹, アンコール遺跡SONY ILCE-7C (28mm, f/8, 1/160 sec, ISO100)

大樹に侵される

更に奥へ進んでいくと、スポアンの根に遺跡が侵食され、破壊されている様を至るところで目にします。

タ・プローム, 大樹の侵食, アンコール遺跡SONY ILCE-7C (28mm, f/3.2, 1/320 sec, ISO100)

12世紀に生まれたクメール文化の叡智の結晶も、数百年の時間と自然の脅威には抗う術が無いようです。

タ・プローム, スポアン(ガジュマル)の根, アンコール遺跡Apple iPhone 15 Pro (2.22mm, f/2.2, 1/270 sec, ISO40)

タ・プローム, スポアン(ガジュマル)の根, アンコール遺跡SONY ILCE-7C (44mm, f/3.5, 1/800 sec, ISO100)

大樹に包まれる

しかし更に見ているうちに、ある考えが浮かびます。大樹は建造物を侵しながらも、その強靭さでもって包み込み、一体化することによって守っているようでもある、と。

タ・プローム, スポアン(ガジュマル)の根, アンコール遺跡Apple iPhone 15 Pro (2.22mm, f/2.2, 1/1250 sec, ISO50)

タ・プローム, スポアン(ガジュマル)の根, アンコール遺跡SONY ILCE-7C (28mm, f/13, 1/30 sec, ISO250)

細部は人の手による修復が必要でしょう。しかし、人の力など到底及ばぬスポアンの生命力は、その根と幹を以て建造物の骨格を成し、保護している側面もあるのかも知れません。つまり、人と自然が協働して、この歴史の大遺産を守っている、と言えるなら、素晴らしいことのように思えます。

タ・プローム, スポアン(ガジュマル)の根, アンコール遺跡SONY ILCE-7C (28mm, f/3.2, 1/500 sec, ISO100)

タ・プローム, スポアン(ガジュマル)の根, アンコール遺跡SONY ILCE-7C (28mm, f/3.2, 1/200 sec, ISO100)

タ・プローム, スポアン(ガジュマル)の根, アンコール遺跡SONY ILCE-7C (28mm, f/3.2, 1/100 sec, ISO100)

大樹と共に生きていく

長い間、ユネスコなどではタ・プロームの修復方針について議論が行われいるそうです。このスポアンの大樹は果たして破壊者なのか守護者なのか。

千年近くを掛けて互いに融合し、今日まで生きてきた大樹とタ・プローム。その事実こそが、未来を示唆しているのかも知れません。

タ・プロームの姿は、そんな事を考えるきっかけをくれました。

同時に、何故このタ・プローム遺跡がとりわけ大樹による侵食が目立つのだろう?という点も考えさせられます。他の遺跡も濃いジャングルの中に点在しているのに。植生的にこの辺りがたまたまスポアン(ガジュマル)が群生しやすい条件が整っていたのでしょうか。不思議だな〜。

蝶, タ・プローム, アンコール遺跡SONY ILCE-7C (84mm, f/5.6, 1/160 sec, ISO100)

レリーフ, タ・プローム, アンコール遺跡SONY ILCE-7C (97mm, f/4.5, 1/100 sec, ISO100)

タ・プローム, アンコール遺跡Apple iPhone 15 Pro (2.22mm, f/2.2, 1/1250 sec, ISO40)

下記記事にて、2000年当時の様子も記録してあります。23年の間に修復が進んだ様子が窺えます。

紺碧と赤土のコントラスト – アンコール・ワット | Day 02-3 大地に還る −スポアンの大樹の根−
「象のテラス」を支える怪鳥「ガルーダ」 清掃をしていた地元の女性達。背後では石塀が少しずつ樹木に侵食されているのが見える。 このようにかなり崩壊の度合いが激しい遺跡もある。 音楽に合わせて踊っていた子供たち。なぜ踊っていたのかはよく分からな...

なお、今回訪れた際(2024年1月1日)には主要な撮影スポットではかなり混雑しており、撮影の順番待ちが発生していました。元旦なので特に混んでいたのもあると思いますが、ピークシーズンにはタ・プロームの観覧にはそれなりの時間が掛かると考えた方が良いかも知れません。

人混み, タ・プローム, スポアン(ガジュマル)の根, アンコール遺跡Apple iPhone 15 Pro (2.22mm, f/2.2, 1/300 sec, ISO40)

タ・プロームの場所

隣のバンテアイ・クデイに向かいます。

バンテアイ・クデイ, アンコール遺跡SONY ILCE-7C (200mm, f/5.6, 1/250 sec, ISO320)

バンテイアイ・クデイは12世紀建立の仏教寺院。タ・プロームなどと比べると比較的こぶりなので、タ・プロームのついでに訪れるのに丁度いいでしょう。

バンテアイ・クデイ, アンコール遺跡Apple iPhone 15 Pro (6.86mm, f/1.8, 1/7100 sec, ISO80)

バンテアイ・クデイ, アンコール遺跡SONY ILCE-7C (200mm, f/5.6, 1/250 sec, ISO320)

バンテアイ・クデイ, アンコール遺跡SONY ILCE-7C (47mm, f/5.6, 1/50 sec, ISO400)

東側の門を抜けてしばらく進むと、前方に人口の湖、スラ・スランがあります。今回はそこまでは行きませんでした。

バンテアイ・クデイ, アンコール遺跡SONY ILCE-7C (81mm, f/5.6, 1/400 sec, ISO100)

昼食はタ・プロームとバンテアイ・クデイの間にある「Banana Tree」というカンボジア料理レストランで摂りましたが、料理が全然出てこなくて、1時間以上足止めを喰らいました・・・。

次はいよいよ本日最後の目的地、再びアンコールワットで〆ます。

SONY ILCE-7C (33mm, f/6.3, 1/40 sec, ISO2500)

(2024年1月1日の記録)

つづき↓

アンコール・ワット - やはりこの遺跡は美しかった | カンボジア・シェムリアップ3泊4日(16)
昼食を終え、いよいよアンコール遺跡見学のおおとり、アンコール・ワットです。 今朝、ここで初日の出を観たばかりですが、もう遠い昔の事のように感じます。 ※前の記事↓ アンコール・ワット - やはりこの遺跡は美しかった アンコールワットは12世...

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カンボジア・シェムリアップ3泊4日【アンコールワットで初日の出】(2023-24)
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