ダージリン/シッキム

コルカタに上陸 – 旅人をインドに惹きつける強烈な感覚と共に | ダージリン・シッキム旅行記①

旅のはじまりは憂鬱なものだ。

これは旅好きにとっては割と通説ではないだろうか。とりわけ一人旅の直前は、忘れ物やビザ関係など様々な不安に苛まれる中で、誰も背中を押してくれないものだから、SNSで「いいね」を沢山もらうことで重い腰を上げるという愚挙にも出たくもなるものだ。

そして何にも増して今回の行き先は、「インド」である。

「うわぁ、トラブルの宝石箱や〜!」

と思わず叫ばずには居られない。

なぜ人はこうまでしてインドに向かうのだろう。きっとそれは、そこにインドがあるからに違いない(適当)。

※今回の旅程など↓

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出発前から洗礼をぶち込んでくるインド

フライトは深夜2時40分ホーチミン発コルカタ行きのIndiGo航空(ホーチミン在住)。0時頃に空港に向かうという、何とも手持ち無沙汰なスケジュールである。とりあえず自宅でビールを飲み、軽く仮眠を取ろう・・・

などとと思いつつプシュッとやっていた18時過ぎ、IndiGoから1通のメールが届く。このタイミングでの航空会社からのメールと言えば相場は決まっている。

想像通り、30分ほどディレイするという連絡だったのだが、問題はその後だ。立て続けに遅延のメールが届き、最終的に朝6時15分発に・・・

「仮眠どころか普通に寝れるわ!」

という謎のツッコミを繰り出さずには居られない。

立て続けに襲来する使徒ならぬIndiGoの遅延連絡メール

しかしこれは結果的には好都合であった。元々のフライトスケジュールでは、コルカタ着が早朝の4時45分で、市内へのバスが動き出していない可能性もあった(どうもエアポートバスが動き出すのは7時頃らしい)。ところが遅延のおかげで(?)コルカタ着が朝8時頃になったので、空港で時間を潰す必要が無くなった格好だ。

そう言えばIndiGo氏、チケット購入の際も不審な挙動を見せていた事を思い出した。思えばこの時すでに、インドの洗礼は始まっていたのだ。

ともあれ自宅で軽くビールを飲み、数時間の仮眠ののちタンソンニャット国際空港に到着し、恒例の1リットルジョッキで旅のはじまりをはじめていくことにする。一晩にビールを2回飲んだような気がしないでもないが、日付は変わっているのでノーカンだろう。

Apple iPhone 15 Pro (6.7649998656528mm, f/1.8, 1/50 sec, ISO160)

IndiGoさん、はじめまして。

Apple iPhone 15 Pro (6.7649998663709mm, f/1.8, 1/60 sec, ISO200)

無料で機内食が付けられたので、ビリヤニを頼んでみた。

ビリヤニ, IndiGo航空, 機内食Apple iPhone 15 Pro (6.7649998656528mm, f/1.8, 1/18 sec, ISO800)

余談であるが筆者は割とビリヤニフェチである。

ホーチミン1区の本格ビリヤニやモモが美味いインド料理店 | Mustard The Indian Restaurant
こんにちは。インド旅行中はカレー以外の食べ物が恋しくなるのに、インドにいないと無性にカレーが恋しくなる10max(@10max)です。特にビリヤニという料理が好きで、定期的に摂取しないと禁断症状が出てしまうのですが、ホーチミンにはインド料理...

なお、「アルコールの出ないLCCの機内でもプシュッと旅立ちを祝いたい!」と思い(いやさっき1L飲んでただろ)、空港で購入したビアサイゴンを持ち込んだのだが、ダメだったようで、CAさんに注意されてしまった。

「すまん、知らなかったんだよ、ほんとすまん」

などとあやまり侍を決め込んだところ、見逃してもらうことに成功した(いいんかい)。

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コルカタに上陸、空港からエアポートバスで市内に向かう

コルカタ国際空港は正しくは「ネータージー・スバース・チャンドラ・ボース国際空港」と称するらしい。

長過ぎるあまり、世界で一番長いのではと調べてくなるほどである。

 

・・・本当に調べてみたところ、「世界一長い名前の空港」に関する明確なランキングは存在しないようだが、対抗馬としては以下のような空港があるようだ。

ジョージ ブッシュ インターコンチネンタル ヒューストン国際空港

アドルフォ・スアレス・マドリード=バラハス国際空港

しかし、いずれも「ネータージー・スバース・チャンドラ・ボース国際空港」には及ばない(英字表記時)。

もしかすると本当に世界一長い名前の空港かも知れない。

コルカタ市内へのエアポートバスの乗り場へ向かう。

ネータージー・スバース・チャンドラ・ボース国際空港(コルカタ国際空港), 国際線到着ロビーSONY ILCE-7C (64mm, f/4, 1/80 sec, ISO800)

エスプラネード方面のAC39バスを探す

コルカタ空港から市内への移動は、料金的にもトラブル回避的にも、エアポートバスが最善だというのが定説だ。ピンポイントで急いでホテルなどに行きたいという場合はライドシェアの「Ola」も便利だが、料金的には何倍もするので、とりあえずサダルストリートなどの市中心部へ行ければよい、という場合はエアポートバスのほうが良さそうである。

そのバス乗り場は、到着ロビーの出口を出て右の方へ歩いていった方にある。

ところで、インドの空港は撮影禁止区域が設けられている事が多い。コルカタについては外観の撮影は問題ないようだ。

市内へのバス乗り場, ネータージー・スバース・チャンドラ・ボース国際空港(コルカタ国際空港), 国際線到着ロビーSONY ILCE-7C (54mm, f/4, 1/60 sec, ISO250)

今日はサダル・ストリート近くに投宿予定なので、エスプラネード(Esplanade)方面に向かう「AC39」というバスに乗ることになる。

バス乗り場に行き、少し待つと「AC39」と表示されたバスがやって来たので、その辺のおっさんに

「Esplanade?」

と尋ねると、どうも様子がおかしい。

市内へのバス乗り場, ネータージー・スバース・チャンドラ・ボース国際空港(コルカタ国際空港)SONY ILCE-7C (28mm, f/3.2, 1/200 sec, ISO100)

話を聞いてみると、どうやら今日はこのバスはEsplanadeへは行かず、その代わりに「Girish Park」の近くを通るので、そこで降りればよい、という。

「今日は行かない」

とかチョットヨクワカラナイのだが、まあインドなのでそういうこともあるのだろう(適当)。

「Girish Park」も「Esplanade」も地下鉄の駅なので、Girish Parkから地下鉄でEsplanadeへ行けばいい、ということのようだ。それなら楽勝である。いざとなればGoogleマップで現在位置を確認して、近づいたところで適当に降りれば良いだろう。

なお、実際にはGirish Parkですぐに地下鉄には乗らず、近くのナコーダ・マスジットなどを見ながら街をぶらつきつつ、間にある「Central」という駅から地下鉄に乗ることになる。

バスが動き始めてしばらくすると車掌的なおじさんが料金を徴収しに来る。40ルピー、60円ちょっと。

市内へのバス車内, ネータージー・スバース・チャンドラ・ボース国際空港(コルカタ国際空港)SONY ILCE-7C (49mm, f/3.5, 1/160 sec, ISO1600)

空港から1時間弱、Googleマップ上でGirish Parkに近づいてきたので降車のブザーを鳴らす。

市内へのバス, ネータージー・スバース・チャンドラ・ボース国際空港(コルカタ国際空港)SONY ILCE-7C (45mm, f/5.6, 1/125 sec, ISO100)

珍妙なターバン男の人形に出迎えられつつ、エアポートバスを見送る。周囲の空気が変わったのを明確に感じる。これはとても懐かしく、強烈な感覚だ。

SONY ILCE-7C (28mm, f/5.6, 1/40 sec, ISO100)

間違いない。僕は25年ぶりにインドにやって来たのだ。四半世紀前の記憶が、信じられないほどくっきりと蘇る。この感覚は旅人をとても高揚させる。

そうか、だから人はこうまでしてインドに向かうのだ。

コルカタ市内の風景SONY ILCE-7C (28mm, f/7.1, 1/160 sec, ISO100)

つづく

(2025年1月25日の記録)

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