灼熱の歴代皇帝陵墓巡りを終え、フエ市街で昼食と午睡を摂り、そして再び町へ繰り出す。日も傾き風も涼しさを含んでいる。
向かったのはフォーン川のほとりだ。
フエ・フォーン川ドラゴンボートクルーズ
フエの町はフォーン川抜きに語る事は出来ない。町の中心をゆったりと流れ、グエン朝王宮のある旧市街と新市街とを分けている。
フォーン川は別名「パフュームリバー(Perfume River)」とも呼ばれる。川辺に咲く花々の芳香から取った愛称だ。
そのフォーン川でボートクルーズが出来ると地球の歩き方に記載があったため宿で尋ねてみると、「ドラゴンボートクルーズ」なるものがあるという。
所要時間はおよそ1時間程度、料金は正確には覚えていないが、日本円にして1,500〜2,000円程度であったと記憶する。
一体何がどうドラゴンなのか、期待に胸が膨らむ。
やがて宿に登場した女性の後についてフォーン川のほとりへ向かう。ツアーガイドと言うよりはその辺の普通のおばちゃんである。
今のところこのおばちゃんからは「ドラゴン」の片鱗は見出せない。
SONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/500 sec, ISO100)
フォーン川のほとりで待っていると、やがて向こうの方から一艘の船が近づいてきた。
SONY ILCE-7C (35mm, f/3.2, 1/4000 sec, ISO100)
ド・・・ドラゴン・・・?
SONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/3200 sec, ISO100)
想像以上に立派なドラゴンである。これならば大いに「ドラゴンボート」を喧伝して然るべしである。
SONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/500 sec, ISO100)
ドラゴンの腹の中に乗り込む。床にプラ椅子を配置した極めてシンプルな船内である。
ドラゴンボートを運営する乗組員は、先ほどの女性とその夫および小さな子供の3人家族であった。
SONY ILCE-7C (28mm, f/2.8, 1/400 sec, ISO100)
外の風を浴びたいと長男が舳先に進出する。昼間の猛暑が嘘のように心地よい風である。
SONY ILCE-7C (28mm, f/4, 1/400 sec, ISO100)
SONY ILCE-7C (52mm, f/3.5, 1/250 sec, ISO100)
向こうから別のドラゴンボートらしき船が近づいてくる。
なんと双頭である。ほぼキングギドラである。
これは戦闘を避けて大人しく通り過ぎるのが賢明というものであろう。
SONY ILCE-7C (200mm, f/5.6, 1/250 sec, ISO200)
ややあって船内で先ほどの女性からお土産を買わないかと持ち掛けられる。
正直なところ、陸で買った方が明らかに安かろうと思われたが、「これで生活費を賄っているので、どうか一つでも買って欲しい」的な殺し文句に、まあ仕方ない、と情に絆され次男が欲しいという象の人形を、多少値切った上で一つだけ購入した。
SONY ILCE-7C (68mm, f/4, 1/80 sec, ISO320)
川沿いの人々の生活と輝く笑顔に出会う
川沿いには多くの民家を見ることが出来た。川の流れで洗濯や洗い物をしたり、髪を洗ったり釣りをしたりと、庶民の生活を垣間見ることが出来た。
そして、川で泳いで遊ぶ子供達の輝くような笑顔に出会うことが出来た。
整備された観光名所を訪れるよりも何倍も素晴らしい体験だ。
SONY ILCE-7C (51mm, f/8, 1/60 sec, ISO250)
SONY ILCE-7C (175mm, f/5.6, 1/200 sec, ISO320)
SONY ILCE-7C (200mm, f/5.6, 1/250 sec, ISO1600)
こちらを見つけてやたらと手を振ってくれる女性達が居た。先ほどの少女達に比べるともう少しご妙齢のご婦人方であるようだ。
右にカメラを構えた男性がいるところを見ると、ここに住む人ではなく旅行者であったようだ。
この後、整列してポーズを取って撮影をしていた。華々しくSNSに投稿されるのであろう。
SONY ILCE-7C (200mm, f/5.6, 1/250 sec, ISO800)
椰子の木の間に夕陽が沈んでいく。
そろそろ船着場へ戻る頃合いだ。この旅最後の夜のHudaビールが待っている。
SONY ILCE-7C (28mm, f/7.1, 1/400 sec, ISO100)
ドラゴンボートクルーズ乗り場
一応今回の船の発着場所をご紹介しますが、まずは宿で訊いてみる事をお勧めします。
(2022年9月3日の旅行記)
ホーチミン発フエ・ホイアン4日間の旅 記事一覧
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