こんにちは。毎度ランチの度にご飯に何を乗せるかを小一時間迷っている10max(@10max)です。
白飯に合うおかずが無限にあり、「これ絶対うまいやつがその辺にゴロゴロある」奇跡の国、それがベトナムです。
そんなご飯大国ベトナムを象徴するローカル飯が、「Cơm bình dân(コムビンザン)」。絶対に美味いことが約束されたおかず達の中から、好きなものを選んでご飯の乗っけて頂く、ベトナムを代表する神的庶民料理です。
本記事では、ホーチミンの観光の中心1区の人気店と共に、コムビンザンをご紹介します。
※ホーチミン市内のローカルグルメまとめはこちら↓
庶民ベト飯「コムビンザン」とは- 絶対うまい白飯とおかずの宝石箱
Cơm=米
Bình dân=平民、大衆
まさに「大衆飯」の名を持つ「Cơm bình dân(コムビンザン)」 。
11時半を回る頃になると、ホーチミンの街中の歩道を埋め尽くす形でプラスチックの風呂イスとテーブルが並べられ、地元ホーチ民の皆さんが膝を突き合わせるように、美味そうなプレート飯に舌鼓を打ちながら談笑している様子が見られます。
そのプレート飯こそが、ベトナム庶民の胃袋の味方「コムビンザン」です。
なお、明らかに多くがオフィスワーカーに見えるのに
「11時半から混み合うって早くね?」
と思うかも知れませんが、ここは奇跡の国☆ベトナムですから、それくらいの謎は謎のうちに入りません。
コムビンザンの特徴は、多彩なおかずにあります。おかずの種類は店により様々です。豚肉や鶏肉、玉子、魚、野菜を用いた煮物や炒め物などがバットに乗って並べられています。どれも白馬の騎士ならぬ白米の騎士、ご飯に乗せたら「これ絶対うまいやつ」です。
コムビンザンはちゃんと店内に客席のある(比較的)立派な店舗もあれば、屋台(なのかもよく分からない)形態で出店しているものまで様々で、明確に「CƠM BÌNH DÂN」と書かれている店もあれば、何となくそれっぽい店まで様々です。
まあ、多数のおかずが並んでいて白飯に乗せて出す店があれば、大抵コムビンザンの店だと思ってよいでしょう(適当)。
そもそもコムビンザンというのは固有の「料理名」というよりも、「大衆食堂」的な汎用的なイメージです。何しろ直訳が「大衆飯」ですからね。
そんな適当な感じですが、コムビンザン店には魔力があります。
美味そうなコムビンザンの店についつい引き寄せられてしまう理由の一つが、調理風景。
豚肉を炭火で焼いたり、大きなフライパンや鍋で食材をジュウジュウ調理している横で、それを白飯に乗せている様は、まさに絶景。その香ばしさは、まるでフェロモン。
人間の本能として、即座に注文しないわけにはいきません。
バットが空になると、奥の方で調理したのを持ってきて補充します。店ごとに伝統的に受け継がれたオペレーションが光ります(基本オペレーションはあんまり良くない)。
コムビンザンの注文方法や料金など
人気のあるコムビンザンの店に行くと、押し寄せる客と店員の間で矢継ぎ早に交わされるベトナム語の応酬の中でタジタジになってしまいます。そもそも、誰が客で誰が店員なのかがよく分かりません。
そんな感じなので、注文方法というほど大仰なものはありません。以下のプロセスを踏むだけです。
- まず、どのおかずを頼むのかを検討する
- 注文したそうな表情を浮かべておねいさま/おにいさんに存在をアピールする(いや普通に呼びかけよう)
- おねいさま/おにいさんが気づいてくれたら、すかさず欲しいおかずを指差す
なお、おかずを何種類乗せるかで料金が変わります。
ホーチミン中心部のやや高めの相場ですが、おかず1種類だと30,000ドン〜40,000ドン(約180〜240円)、2種類だとそれの1.5〜2倍弱くらいでしょうか。正直、おかずの種類によって値段が異なったりと、決まった料金など存在しないような気がします。
注文してその場で受け取る場合と、とりあえず席について後から持ってきてくれる場合と、これも様々です。何となく雰囲気に流されれば良いと思います。
支払いは、受け取ったときに払う場合と、後で店を立つときに払う場合と、これもまちまちです。後で払う場合には、店員(らしき)人が食べ終わった皿を見て値段を言ってくれるのですが、何故食べ終わった皿を見て値段が分かるのかは未だに謎です。しかしここは奇跡の国☆ベトナムですから、何が起こっても不思議ではありません。
なお、大抵の店でイートインと持ち帰りに対応しています。
なお、玉子には目玉焼きタイプと玉子焼きタイプが有り、筆者は目玉焼きが好きなので大体トッピングで乗せています。目玉焼きはベトナム語で「trứng ốp la」(チュンオプラ)ですが、「オプラ!」と言えば伝わります。
ホーチミン1区のおすすめコムビンザン店
では、筆者がよく行くお薦めのコムビンザンの名店を2つほどご紹介します。
コムビンザンの店はホーチミンの街を歩いているとその辺にホイホイあるので、基本的には適当に美味しそうな店を見繕って入ればよいのですが、ポイントは、地元の人達で混雑していること。味もそうですが、衛生面でも、食材の回転が早いほうが安心です。
HCMC1区の激混みコムビンザン店「CƠM BÌNH DÂN 32K」
最近筆者が職場回りの庶民飯を開拓していて見つけたのが、こちらの「CƠM BÌNH DÂN 32K」という名店。
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コムビンザンの店は数多いですが、ここは特に混み合いっぷりがすごく、味が約束されています。ベトナムでは日本よりも「混み合ってる店は美味い」の法則が信じられます。
#ベトナムはこれ絶対うまいやつがその辺にゴロゴロあるのがいい🇻🇳
新規Com binh dan屋を開拓。すごい混雑だけに美味かった。なんか豚肉の味噌ダレ漬け焼きみたいな感じ🐽 pic.twitter.com/IJ0X6ymEOP— 10max🇻🇳 | 旅とベトナム (@10max) December 26, 2024
店は常に地元ホーチ民達で賑わっています。
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「店」というか「歩道」ですが、とにかく混み合っています。
おかずが織りなす絶景。どれをとっても「これ絶対うまいやつ」です。
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下段一番右奥の豚肉が、味噌ダレに漬け込んだような味で激ウマでした。もちろん「オプラ!」も。
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こちら↓は豚の耳か顔のようなのと厚揚げの煮込みみたいなのと、魚の練り物(Cha ca)。美味くないわけがない。
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高島屋やサイゴンスカイデッキのすぐ近くで、ベンタイン市場からも徒歩7〜8分の好立地です。
なお本当に「CƠM BÌNH DÂN 32K」という店名なのかは分かりません。Googleマップに登録されていなかったので、この看板を見て筆者が勝手にGoogleマップに登録しました。「32k」というのは多分「32,000ドンから食べられるよ。この辺りじゃ安いよ。寄っといで」という意味じゃないかと推測します。
ホーチミンの庶民飯の百貨店「ニューラン」
同じくホーチミンの中心部1区にある「Như Lan(ニューラン)」。地球の歩き方などのガイドブックでは「老舗ベーカリー」として紹介され、バインミーで有名ですが、個人的にはそれ以外にも、麺類やご飯物含むローカル飯が何でも揃っている大衆食堂として脳内登録されています。
なのでもちろんコムビンザンもあります。
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店頭やメニューに「Cơm bình dân」と銘打っている訳ではありませんが、バットに並べられた好みのおかずを指定してプレート飯の上の乗っけるスタイルはコムビンザンそのものです。
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上の「CƠM BÌNH DÂN 32K」は完全に歩道占拠型風呂椅子式のストロングスタイルですが、ニューランはちゃんと店内に席があるソフトモダンスタイルです。
ニューランの魅力は奥深く、他にも垂涎のメニュー多数です。詳しくはこちらの記事を御覧下さい。
こちらも観光の中心エリアに位置します。サイゴンスカイデッキの斜め向かいです。
上記の2店舗以外にも、記事中に登場する写真の店を載せておきますね。
Quán Ăn Cô Bê
こちらは店内に客席があるタイプで、広い面積を活かし、肉だけでなく魚や野菜まで豊富な種類のおかずが用意されています。
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なお隣の蟹うどんバンカンクアの名店もお薦めです。結構入り方がマニアックなので、こちらの記事を参考にして下さい。
Hủ tiếu ngã tư
店名に「フーティウ」とあるので麺類も提供しているのかも知れませんし、もしかしたら違う店なのかも知れません。とにかくこの場所に行くと店頭で焼いている豚肉の香りが堪らず、つい引き寄せられます。
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絶対うまい庶民飯、コムビンザンでベトナムの風を感じよう
近代的な高層ビルのすぐお膝元で、今でも繰り広げられるドローカルな庶民風景。そのギャップが織りなすコントラストがベトナムの魅力でもあります。
そんなベトナムを象徴する庶民ベト飯コムビンザンを、地面に近い高さのプラ椅子に座って食べながら、ベトナムの風を感じてみてはいかがでしょう。
ローカル飲食店に入るのは勇気がいるかも知れませんが、お店の人は親切にあれやこれや教えてくれます。多少頼み方を間違えたとしても、「絶対うまい」コムビンザンのおかずは裏切らないし、そんな経験もネタにしてしまいましょう^^
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